【研修レポート】 ハンガリー(前編)

期間:2009年7月3日〜2009年7月13日
パーパスジャパン:米澤

GON-000315

1日目 / 7.3(金)

成田 → ウィーン → ブタペスト

OS52便にて、ウィーン経由ブタペストへ。 52便はほぼ満席の状況でした。

オーストリア航空の印象は、席が狭いが、食事はおいしい。映画はオンデマンド式ではなく、一斉に流れる仕組み。ブタペストへの機材は、非常に小さく、日本人は私以外に一人だけしか見かけなかった。短い距離で列車利用の方が頻度が高いからだと思う。

ブタペスト空港から市内までは、車で約30分。迎えに来てくれた気の利いたドライバーは、市内までの道のりを色々案内しながらホテルまで連れっていってくれました。

19:00頃ホテルに到着。ART’OTELはブダ地区にあり、ドナウ川沿いのモダンなホテル。なんと部屋はスイートで、リビングとベッドルームにくさり橋が見えるリバービュー、そしてウェルカムフルーツが用意され、快適なひとときを味わうことができた。

しばらくして、ハンガリーの通貨(フォリント)に両替するために、ホテル近くの両替所へ。やはりレートは空港よりも断然市内の両替所の方が良い!ちょうど両替所を出ると、突然の大きな雷と夕立に見舞われ、びしょ濡れに・・・。

ホテルの特徴としては、全世界に同じグループホテルを持ち、コンセプトとしては、一部屋に1つの絵が必ず飾ってあり、モダンアートを推奨している。ホテル内には、ギャラリーもあり、インテリアも明るく、清潔感がある。バスローブが赤だったり、バスルームがシルバーで、印象的な色使い。朝食レストランもモダンで、朝食のメニューの豊富さには驚かされる。







2日目 / 7.4(土)

ブタペスト → マチョー地方 →ホーロック →ブタペスト

9:00 ホテルのロビーに、ガイドのアニコさんが迎えに来てくれて、ドライバーと一緒にマチョー地方のメゾーク・べシュードへ。

アニコさんは、奈良に留学していたこともあり、とても上手な日本語で、親しみやすい雰囲気。車内では、ハンガリーの伝統的なパン「フォガーチャ」 (おいしい! イタリアのフォガッチャみたい)を食べたり、1.5時間の道のりもおしゃべりに花が咲き、あっと言う間に到着。

マチョー地方の民芸協会を案内してもらい、代表の方と刺繍の先生ベティさんより直々に伝授してもらう。協会の建物には、とにかくかわいい刺繍がいっぱいあり、その場で買いたくなった。

ベティさんのエプロンの刺繍は、ハンガリー人が見ても圧巻で、100年前のもの。ここでは、刺繍教室も開いており、旅行者向けにも1日の文化体験プログラムとしても参加が可能。







ベティさんより刺繍の手ほどきを受けた後には、周辺にある博物館や、昔ながらの家、各民芸品のアーティストのところへ。

この地方の刺繍の先駆けとなるデザイナー“キッシュアン・コボリー”の生家や国から表彰された陶芸家のティボルさんの家。今でも現役で、その家を工房として制作している。

どの家も特徴があり、玄関を入った真正面には台所、左の部屋がリビングルームで、台所のストーブが部屋を温めるストーブとしても利用されている。右の部屋は、比較的暗く、日用品の道具を置いたり、家事をする場所として使われている。リビングがとてもかわいらしいインテリアで、必ずどこの家にもチューリップの木彫りの大きな箱があり、お嫁入りの道具箱としてリビングに置かれている。







はちみつクッキー(クリスマスのジンジャークッキーのようなもの)に装飾が施され、中央に鏡がついているのもある。このクッキーは、この地方のみならず、他の地域にも見受けられ、愛の告白としてバレンタインのチョコの様に用いられる。

次に、ホーロックの町へ。

しばらく歩くと、民族衣装を着たピロシカさんが登場!ピロシカさんは、日本人にはちょっとした有名人です。NHKのTV番組や、地球の歩き方にもにっこり笑ったピロシカさんの写真から始まるぐらいです。

彼女のいるレストランで歓迎を味わいながら、このパローツ地方の名物料理を堪能。この日はじめて、ハンガリー料理を口にし、とにかくスープも豚肉も、デザートもおいしい!! 日本人の口には全般的に合うことがよくわかる。

ちょうどこの日は、このレストランで結婚式が行われるため、横目で準備を見ながらお嫁さんの姿に注目していました。夕方からの始まりだったので、実際に見れなかったのが少し残念・・。




ランチの後は、ピロシカさんに連れられて、私も民族衣装に挑戦!
ちょっと照れくさかったけど、良い経験になりました~。



そして、ホーロックの町を散策。
かわいらしいショップや、教会、博物館、民族音楽を奏でるジプシーの姿も・・。




町の奥には、ちょっとした森を抜けると13世紀のお城が登場。
素朴なお城で、砦に登って見る周りの景色が爽快。




ホーロックをあとに、ブタペストへ。
充実した1日を終え、アニコさんとドライバーのジョエルさんに感謝!!

今日泊まるホテルは、全室キッチン付のレジデンスホテル。1階には、温水プールとジャグジーがあり、疲れた体を休めながら、スイミングタイム。
部屋は、昨日のホテルのインテリアとはうって変わって、ヨーロッパの雰囲気が漂うかわいらしい部屋。リビング、キッチン、ベッドルームがあり、ちょっと日本人には残念なシャワーのみのお部屋。

場所はペスト地区の音楽アカデミーの近くなので、買い物やレストランなどが周辺にあり、便利。







朝食は、温かい卵料理などはオーダー制(無料)。スモークサーモンが珍しい。

ホテルで少しゆっくりした後、ホテル周辺を散策。通常お店は、6,7時には閉まってしまうが、特に西駅の隣にあるウエストエンド・シティ・センターのショッピングセンターは、年中無休で朝8:00~夜23:00まで営業しているのがうれしい。

そこで、足を伸ばしてみることにした。実際、中に入ってみると、8、9時にはほとんどのお店が閉まり始めているので、お店自体が閉める時間を自由に決められる仕組みのようなので、注意した方が良い。スーパーもあるので便利。

3日目 / 7.5(日)

ブタペスト → センテンドレ → ブタペスト 研修チームと合流

今日もガイドのトゥンデさんと9:00に待ち合わせ。今日は車でセンテンドレに行く予定だが、センテンドレには色んな行き方がある。その方法を全て教えてもらうことにした。

市民がちょっとした休日のリラックスする場所として、休みの日に家族で出かけるがセンテンドレ。もちろん、観光地としても旅行者が立ち寄る価値のあるスポット。特にお店が開いていない日曜に行くのがベスト。




車利用の場合には、約30分。ブタペスト市内から自転車専用道路を利用して、自転車も可能(約1時間)。レンタル自転車を借りて、出かけるのもオススメ。又は列車を利用する場合には、約40分。長距離バスだと30~45分。

そして、船もお勧め。マリオットホテルの前の船着場から乗船可能。1日に2便ほどしかないので、要注意。川の流れがあるので、往路は1.5時間、復路は1時間なので、帰りに利用するのがいい。




まず、訪れたのがネジパン博物館。
実に精妙にできていて、そんなに広いスペースではないが、見ごたえ充分。




そしてかわいらしい町並みをずっと進んでいくと、中心の広場がある。広場の前には、セルビア正教会の教会があり、丘の上には、カトリック教会がある。丘の上からの景色は、町の雰囲気がよくわかり、気持ちがいい。

中央広場を中心にいくつかの道に別れ、ショッピングストリートが・・。右側に道をそれると、ドナウ川に出合う。
ショッピングするも良し、川のほとりでボケっとするのも良し、カフェでお茶するのも良し。ブタペスト市内とは違った雰囲気を味わえる。




トゥンデさんがグループツアーでよく利用する地下にワイナリー博物館のあるレストランに連れて行ってくれた。ハンガリーの各地で生産されているいろんなワインを味わうことができる。




その後、川のほとりの眺めの良い、オーピンテラスのレストランでランチ。豚肉をベーコンで巻いた、ホワイトソースが添えてある料理。これもおいしくて、量が多いのでとても食べきれないのが残念・・。

お土産として、揚げパンをごちそうになった。甘いのかと思ったら、塩味で、町でも食べている人をよく見かける。庶民の代表的おやつのようだ。



こうして、センテンドレを充分に堪能したあと、いよいよ研修グループと合流するために、集合場所のヒルトンへ。

各国から参加することになっているため、ホテルロビーで15:00に待ち合わせ。ガイドのアンドレアさんが私を見て、声を掛けてきた。一番最初に参加するメンバーだと認識されたようだ・・。
この日フライトキャンセルが相次ぎ、参加者28きえ名中この待ち合わせ時間に間に合ったのは、たった7名だった。 この日はミニブタペスト市内観光。と言っても、王宮周辺の散策。といった感じだった。

一番人気のある漁夫の砦は、やはり名所とあって、眺めがよく、いつまでもずっといれる場所だった。ちょうどシンボルとなるマーチャーシュ教会は改築中で、全貌を見ることができなかったのが少し残念。




途中、有名な老舗カフェでみんなでお茶を楽しむ。

ハンガリーのアイスコーヒーは驚くことに、ただのアイスコーヒーではないことにここではじめて気づいた。
まるで、パフェのようにアイスと生クリームが乗っていた!!




ホテルに戻り、一度解散後、ディナーへ。

遅れて到着してきた人たちも集まり、総勢20名にて”Strudel House”レストランへ。
ここでは、作り方のデモンストレーションと参加型プログラムが組み込まれ、盛り上がった。

通常デザートとして有名だが、パイ生地の中に色んなものを挟むことによって、様変わりする。







楽しい夕食のひとときを終え、ホテルに戻り、研修1日目が終了。

今回の参加者は、ルーマニア人6名。ポーランド3名。スロヴァキア3名。オーストリア2名。ドイツ2名。北欧2名。スペイン2名。キエフ公国3名。イギリス1名。など周辺諸国からの参加者がほとんどで、私はアジア代表だった。行業なのは、私ともう一人の2名のみで、その他はジャーナリストの方たちだった。普段会うことのないような職種、国々が多く、とても新鮮で貴重な出会いだった。

ヒルトンホテルは、王宮の丘の中心に建ち、とにかく窓からの景色が素晴らしい。朝起きた時にぱっと視界に入るのがとても心地よい。部屋も広く、よく設備も整っている。




4日目 / 7.6(月)

研修2日目 ブタペスト → Nyiregyhaza

8時に出発。バスに揺られ、約4時間掛かって目的地“Sosto Village Museum” へ。

到着するや否や、ハンガリーのキツイお酒(蒸留酒)でお出迎え。ほろ酔い気分で、大きな敷地内を散策。ここでは、昔ながらの村を再現してあり、その当時に建物やお店など暮らしぶりが良くわかり、タイムスリップした感じで、文化に触れることができる。







陶芸、お菓子屋、馬車工場、かご屋、床屋、写真館、パン屋、かじ屋、狩をする人たちなどによる馬術ショーも見られる。

ゆっくり過ごした後、パリンカ製造所でランチ。ここでは、全部で5種類のパリンカを試飲した。

パリンカとは、果物(イチゴ、りんご、サワーチェリーなど)から作る蒸留酒で、アルコールは約38度。初めて会った人の歓迎の気持ちを込めて飲むのが風習のため、このツアーでは、どこに行っても振舞ってくれるため、昼間からほろ酔い気分だった。






次に水車小屋へ。古くからある水車小屋の説明を聞き、自然の中に同化したのどかな風景が何とも言えない。周りにはキャンプ場があり、ボートに乗ったり、釣りを楽しむ人がいたり、夕日を背に微笑ましい風景だった。

スケジュールでは、タルパ農場に行くことになっていたが、かなり遅れていたため、タルパ工場から来てもらい、農場で作っているベーコンなどの食材を振舞ってもらい、手厚い歓迎を受けた。




そしてホテルでは、少年少女が奏でる楽器とともに素敵な歌声を聞き、フォークロアショーや火を焚いてのバーベキュー、ミニ刺繍教室など文化交流しながらのディナーを楽しんだ。

この日泊まったホテルは、PARK HOTEL 名前の通り緑に囲まれたホテルで、客室の雰囲気は、少し合宿所のようだった。ベッドが二つあるが、縦に並んでおいてあるのは、初めての経験でもあり、驚いた。






5日目 / 7.7(火)

研修3日目 Nyiregyhaza → Pazab → ToKaj → Hajduszoboszlo

この日は、朝から機織博物館へ。

もともと小学校だった小さな校舎を博物館として利用されている。かわいい内装の中には、いくつかの種類の機織機、作品やその他の生活道具などが揃っている。機織体験もあり!







次は、トカイの町へ。ワイナリーに行く前に、かわいらしい町を散策。

ティサ川沿いに内陸へずっと歩いて行くと、カラフルな建物が建ち並び、昔の雰囲気を漂わせている。センテンドレの町に似ているかもしれない。センテンドレよりも賑わいはなく、気品がある感じ。




次に、トカイの町から少し離れたワイナリーへ。

トカイのワインの特徴は、貴腐ワイン。これは、カビによって変質したブドウを利用して作ったもので、独特の甘味が特徴的。私はこの手のワインを飲むのがはじめてだったので、わくわくした。

辛いワインから試飲を始め、だんだんと甘さを増してくる。ここでは7種類のワインを頂くことに・・。個人的な好みは、辛くてさっぱりしたワインなので、だんだんと糖分が増え、重みが増してくる様子が分かり、こんなにも違いがあることに驚いた。

ひとつひとつのワインの説明をしてもらい、食事も絡ませながら、約3時間。







最終的なワインには、500gほどの砂糖が含まれていることにも驚いた。

新発見だったのが、ここで出たコンソメスープにパプリカの練り状のソース(粉末でもいいのだが)、これを入れると辛味が増しておいしくなること。思わずお土産に一瓶購入してしまいました・・。

また、デザートも特徴的で、‘プリースト・マウンテン’と呼ばれており、アイスとスポンジケーキでできている。

そして、ここの上等のワインがリーズナブルな料金で購入することができる。1,000円未満でおいしいワインが買えるのは魅力的。私も辛口のものを1本購入。




次に、ほろ酔い気分で、アンドラシーパレスへ。

この建物には、特徴的な部分がいくつもあり、大変興味深い。例えば365個の窓、12の塔、4階建て。これは、日数、月、季節にちなんでいる。ステンドグラスや階段などにも特徴があり、構造自体もおもしろい。

ここは、大地主アンドラシー家の別荘宅(館)であり、このファミリーは皆画家だったため、作品がたくさん展示してある。書斎の本棚には秘密の出口があったり、迷路の庭がある。現在は、夏休みの子供達の合宿所などに利用され、多くのイベントがある。特に有名なのはピアノコンサート。







アンドラシーパレスをあとに、約2時間の移動の末、大きなスパのあるHOTEL AQUA SOLへ。

この日の夕食は、ホテルのビュッフェデイナーで、珍しいものや懐かしいものが数種類も並んでいた。レストランも広く、ビュッフェコーナーもどこよりも充実している。ホテル自体も、アメリカンタイプなので、グループなどに適している。




このホテル周辺には、簡単な遊園地などあり、夏の家族の行楽地となっている。夜遅くまで明かりがともり、音楽や屋台、出店、などが出ており、大道芸人などもいて、子供の声がまだまだ響きわたっているほどだった。

ハンガリー研修レポート【後編】へつづく。

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