秘境・バヌアツ共和国 タンナ島とサント島を巡る8日間

期間:2009年6月21日〜2009年6月28日
志賀 徹彰 様

GON-000320

6/21(日)

20:40成田発ニューカレドニアへ出発。

「新婚旅行どこに行く?」妻からの回答は即答で「バヌアツ!!」
普段あまり意見のない妻が即答した為、特に希望がない僕はその場でOKを出した。

周りの人達に「バヌアツ?どこ?」と聞かれる…「どんなところなのだろう?」
期待と不安に心躍らせながら一路、未到達な地ニューカレドニア・バヌアツへ。

6/22(月)

ニューカレドニアへ到着し、まず目に焼きつくのは海の青さ。沖縄等でも綺麗だが、規模が違う。テレビで見ているよりももっと青い。

飛行機の中、空港で、ホテルに着いて、市内観光をしながら、何度も虹が見えた。さすが「天国に一番近い島ニューカレドニア」気分は上がりっぱなしだった。

6/23(火)

朝まだ暗い時間(5時)に起きて眠い目を擦りながら、バヌアツ・サント島へ。

バヌアツの目玉のツアーのうちの一つ、「ミレニアムケーブツアー」へ出発。ホテルから出発地への村へ向かう中1時間、「ほんとに道か?」と思う場所を通りつつ車に揺られながら大自然を満喫。そのオフロード感覚もひとつのアトラクションだ。

村に着くと現地ガイドの方(若干英語がわかる)といざ「ミレニアムツアー」へ。一時間歩くと次の村へ、もう一人のガイドと合流。途中荷物が濡れるので迂回して持って行ってくれるらしい。「こりゃありがたい」と先に進む。

竹で出来た橋(バンブーブリッジ)や小さな川、谷を越しながら歩くこと更に2時間。気分が高揚しているからか意外と疲労感がない。普段まったく運動をしない妻も泣き言ひとつ言わず進んでいる。周りにはTV番組の「世界不思議発見」などでしか見れない様な大自然が広がっていて不思議と疲れたという気分はあまり感じていなかった。

「ミレニアムケーブ」到着直前ガイドから「ここからは神聖な場所」と言われ、赤土から出来た塗料を顔に塗った。おまじない?現地の神様に対する正装なのだろうか?少しすると大きく口を開けて僕らを待ち受けていたのは念願の「ミレニアムケーブ」だった。ここまで歩くこと3時間。「もうそんなにたったのか?」そんな気分で全く疲労感はなかった。

ヘッドライトと救命胴衣を着けていざ中へ。上を見渡すと無数のコウモリが。出るまで全く影響を及ぼすことはなかったがこのコウモリ達がまた雰囲気をかもし出している。足元が良く見えず、時には腰の辺りまで水に浸かり、不安と好奇心で入り交ざった気持ちで一歩一歩進んでいく。30分ほどするとかすかに先の方に光が差していた。不安や好奇心が吹き飛ばされ、達成感でいっぱいになった。

ケーブを出たすぐの河原で途中で別れたガイドが待っていて、自分達の荷物とお昼ご飯を持って待っていた。しかもお昼ご飯は日本食、しかも美味い。場所的な気分なのか、海外に来て日本食を食べているからなのかはわからないが。現地のツアー会社さんナイスです。といった気分だ。

ガイドと一緒に食事をしていると茂みから一人二人…とナタを持った人が出てくる。「山賊か?」と突っ込みたくなった(笑)どうやらガイドの知り合いらしく、食料調達に散策していたようだ。3.4時間歩いて来た場所を毎日食料調達で歩いている。「マラソン強そう」等と思いながら皆でひと時を過ごした。

なぜかガイドが浮き輪を膨らまし始めた。「何故?」そんな気持ちを抱きつつ、皆と別れを告げて先に進む。すると歩いていた道が無くなり、川が出てきた。ガイドが「この川を下って帰るよ」と。それで浮き輪を膨らませていたのかと思いながら川の中へ。救命胴衣を着けている事もあり流れるプール感覚で進んでいくと、ガイドが「この辺から魚がいるよ」と教えてくれた。気が付くと無数の魚が周りを囲んでいた。ガイドが持って来ていたココナッツを砕き与えるとその無数な魚が更に群がってきた。

魚と戯れながら進んでいくと「ここから上るよ」とガイドが。「ロッククライミングかっ」と言いたくなる様な所を上っていく。ここに来るまで色んな茂み・岩場を越えて来たせいか意外とすんなり上がれてしまった。しばらく歩くと最初の村へ戻った。「道無き道を助け合ってツアーを完走出来た達成感と新婚旅行でこの土地を選んだ事に間違いが無かったな」と満足しながら、帰りの車で眠りについた。



6/24(水)

「シャンパンビーチ&ジャッキーズブルーホール&リリバーカヌーツアー」

「ブルーホールは本当に青かった」ガガーリンのコメントのようだが、TVや写真で見るよりも深く青く、透き通っていて、あまりの神秘さに言葉を失った。

中に入ってみると魚も抵抗が無いのだろうか、あちらこちらから寄って来て、夢中になって写真を撮っていた。





次に南大平洋で一番綺麗と言われる「シャンパンビーチ」へ。

連れてきてくれたガイドを除いては貸しきりなビーチでシュノーケルしり泳いだり、お昼を食べたり。(ここでも日本食が用意されていた)

その後リリリバーでカヌーに乗ったのだが、川から出発してその先に待っていたのは、またもブルーホール。しかも先程のよりも大きいし深い。あまりの神秘さにただただ感動するしかなかった。


ツアーの工程の関係で今日の夜のうちにサント島からポートヴィラ(バヌアツ首都)への移動で空港に着いたところ何やら人だかりが。数人だが警察や軍隊までいる。「どうしたことか」と中心にスーツを着た人がいる。

不思議に思い現地の方に「誰?」と聞いてみると「バヌアツ大統領マタスケレケレ警護だよ」との返答でビックリ。日本や諸外国の大統領の警護と違いすぐそこにいるのだ。挙句の果てに大統領機ではなく、自分達と同じ飛行機に。なんてタイミングがいいのだろう。そして警護の薄さを見てバヌアツ自体の平安さを伺える瞬間でもあった。

バヌアツ首都ポートヴィラでゆっくりする時間は後にあまり無いので、バヌアツの名産品を食べようと言う事で探していると「バヌアツ牛」と出会った。これがまた美味い。脂分が少ないが、パサパサしておらず、さっぱりしていてソースとの絡みも良いせいか肉自体の味が引き出されている。是非お勧めの一品です。


6/25(木)

朝から首都ポートヴィラからタンナ島へ移動し、二つのツアーに参加だ。

まずはカスタムビレッジ訪問・ブラックマジックツアー。水平線の見える道を走りながら、またも自然を満喫するが道に牛や馬が出てきてももう驚かなくなっていた。到る所にいるのでほのぼの受け止められるようになっていた。(最初は道にも山道のを歩いている中にもいたので、かなりビックリしていたが)

村の入り口に着くと一人の男性が立っていた。上半身が裸で下半身は葉っぱの腰蓑を付けている。彼だけは英語が通じるらしい。言われるがままに進んでいくと、木の上の方で叫んでいる人がいる。彼がその木の説明をしていると大勢の村人が奇声を発して迫ってくる。彼の説明を聞き、上を見ていたせいで近づいてくるのに気が付かなかったのだ。実に簡単なトリックに引っかかってしまった。

その後色々なマジックを見ていくのだが、村人達のお祈りの踊りを見ていると身振り手振りで僕を呼んでいる。最初は恥ずかしがりながら踊っていたが、いつのまにか本気で踊っていた。すると僕だけ奥に連れて行かれ、何かと思うと服を脱いで村人と同じ格好になれと言うのだ。本気で踊っていた僕は気分が高鳴っているので即答で「OK」と答え着替え始めた。顔にもペイントを施し「今はあなたが村のチーフだ」と言われ、皆と妻を引き連れて練り歩く。

バヌアツ名物「カヴァ」を飲みながらひと時を過ごすと帰りに手作りの冠をくれた。日本にいれば「なんだこれ」と思う所だが僕はその冠が気に入りホテルに帰るまでずっとしたままだった。





ホテルに着いて一息つくとヤスール火山への出発。ピックアップトラックの荷台のベンチに座り火山へと向かう。

バヌアツについてからずっとだが、現地の子供達が僕らを見つけると手を振り、彼らの知っている言葉(日本語や英語)で挨拶をしてくれて、追いかけてきたり、ハイタッチをしにくるのだ。彼らの明るさと無邪気さはまず日本にいては感じられない。実に素直で純粋だ。必要な食事以外の動物や、虫だとしても殺生しない、また欲という物が無い国だからだろうか。

火山に付くころはうす暗くなっていた。麓に着くと早速火山からの軽い挨拶とばかりに噴火音が響いた。上ること10分山頂から火口を覗き込むと軽い噴火が常に起きている。段々と活発になってくる。夕刻以降の夜が一番活発らしい。

より見えるところに移動していると大きな噴火が起こった。「ドカ~ン」地響きを伴って伝わってくる振動。まだ距離はあるが空に吹き上がった溶岩が舞っている。軽い恐怖感を持ち始めていた。ポイントに到着した頃には頻繁に噴火するようになっていた。写真に残そうとカメラを構えた瞬間、「ゴゴゴゴ」と言う地鳴りと共に地震が起きた。いわゆる「アースクエイク」である。その後すぐに共鳴したかのごとく今までで一番大きい噴火が起きた。溶岩が真上に飛んだから良かったものの、自分達よりも高く吹き上がっていた。

僕らが居た時は7~8分おきに大きい噴火だったが、3~4分おきに噴火する日もあるらしい。どれだけのエネルギーを持っているのだろうか。



6/27(土)

新婚旅行最終日(自由時間とし)を満喫する為、一路市内へ。

ニューカレドニアに出来たばかりの水族館へ言った後、記念にマックに行こうと言う事になり、入ってみるが注文の仕方がわからない。日本の買い方と全く違うからだ。単品表記が無いのだ。周りの見よう見まねで何とか注文しニューカレマックにありつけた。買い方は新しい経験だったが、味はあまり変わらずという所だった。

ニューカレドニアは土日に店が閉まっていることが多いのと14~15時から店を開ける事が多いとの事だったので昨日出会ったギーさんのお店に行ってみる事にした。ル・ヴィラージュ・ショッピングセンター内1FのPOPPIES(ポピーズ)だ。

行ってみるとすぐにギーさんが気付いてくれた。横には奥さんの秀子さんの姿も。昨日空港でバヌアツの話で共感していた事もあってか快く迎え入れてくれた。いろんな話をしている中でギーさんが出掛けていき、秀子さんと話していると「夕飯はどうするの?」と聞かれ、要望を答えるとその要望にあった店をいくつかピックアップしてくれて、選ぶと予約まで取ってくれた。なんて良い人達だ。人の温かさに感激していた。

「あんまり長居してはいけないな」と思い立ち上がった瞬間、お店の電話が鳴った。ギーさんだった。「18時頃にお店に戻るから、待っていてくれればお店に送って行くよ」と言ってくれたが、甘えすぎてはいけないと思い丁重にお断りするが、ギーさんから「まだ話したい、待っていて欲しい」その言葉に負けてしまい、甘えてしまった。結局13時から19時半まで一緒に居てお店にも送ってもらってしまった。

行ったお店はLE MIRETTI(ル・ミレッティ)シーフードのお店だ。ギーさんの行きつけなのだろうか。サービスは至れり尽くせり、ボリューム満点でセットは一人分であとはアラカルトにした方がよいでしょう。質より量と言う事でもなく、味もいい。ギーさんのおかげで一日を満喫できた。ギーさんとは今でもメールでつながっている。

ホテル(Le SURF)に帰り1Fにあるカジノへ。

今までギャンブルをやってこなかったが、「新婚旅行のときくらいは…」と妻とルーレットを始める。始めはデータを取っていたが素人にわかるわけも無く、「とりあえずやろう」ということになり席に着く。

勝って負けてが続くが、普段やらない性格が功を奏したのかちょっとづつ蓄え始め元手1000円が最終的1万円分くらいになっていた。「ビギナーズラック」この一言に尽きる。もちろんこのビギナーズラックに溺れる事も無く、帰ってきてもギャンブルはやっていない。「勝てるわけが無い」そう思うからだ。

6/28(日)

日本へ帰国。

何事も無く無事に日本へ帰るのだが、今回の新婚旅行で色んな事に妻と共感が出来て、これからの長い時間を共にしていく気持ちもより増えた。

ニューカレドニアが「天国に一番近い島」ならバヌアツは「神に一番近い島」だと思った。ブルーホールの写真では伝えきれない青さやヤスール火山のエネルギー、ミレニアムケーブの大自然…数え上げていけば切りが無いのだが是非体験してみて欲しい。雑誌やTVでは写らない深さを感じると思う。

僕らも帰国して間もないのだが、また行こうと夫婦で思っている位だ。

ツアープランナーからのコメント

貴重なお写真とレポート有難うございました。私のお薦めツアーです。なかなか短い日程ですべて組み込むのは大変ですが、楽しんでいただけて良かったです。バヌアツは本当に不思議な国です。

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