初秋のオーストリア・ドイツ チロル・アルプス ドライブツアー

期間:2009年9月13日〜2009年9月22日
越川様ご夫妻

GON-000325

はじめに

今回のドイツ・オーストリア旅行は、ザルツマングート・オーストリアアルプスの自然や美しく彩られた街を、レンタカー利用して効率的に移動する8泊10日の旅行を考えました。

空港・ホテル
オーストリア航空、乗り継ぎの時間も適当で、料理も美味しく満足でした。

夕刻ザルツブルク空港に到着し、無事レンタカーを借りました。事前の情報からはオペルと思っておりましたが、図らずもベンツAクラスでの旅となりました。2人旅では丁度良いサイズです。国内から持参したカーナビを取り付け、いざ出発です。出発の時に入手したオーストリアの道路地図が、その後のドライブでとても役に立ちました。

カーゼラブロイホテルに到着しました。全般を通じてですが、宿も広く快適でした。このホテルは、朝食のハムとチーズがとても美味しかったです。

今回の旅で使用したレンタカー
今回の旅で使用したレンタカー

ザルツブルク

2日目の朝、ザルツブルクは雨の中の観光となりました。行程中そんなに寒くない日が多かったですが、雨のせいか寒かったです。

今回、観光は半日でしたので、観光場所を絞り込みました。モーツアルトの家などは外観に停め、サウンドオブミュージックで有名なミラベル庭園で多くの時間を過ごしました。ミラベル庭園は多くの花々にあふれ、映画で出てきた階段の雰囲気も良かったです。また、古くから使われているという緑の野外ステージも興味深いものでした。

午後過ぎにザルツブルクを離れ、これもサウンドオブミュージックの地である、ザルツマングート地方へと車を走らせました。街中以外の道路はよく整備されており、全行程において快適でした。街中は一方通行が多く若干難儀しましたが。

ミラベル庭園
ミラベル庭園

ハルシュタット・ザルツマングート

夕刻近く、ハルシュタットに到着しました。世界遺産の名にふさわしい湖と山と街の調和。噂どおりすばらしい町並みでした。少々、車での街への入り方に難儀しましたが、現地の親切な方のおかげで無事ホテルに着きました。

グリューナバウムのホテルからの眺めは実にすばらしく、一泊で終わってしまうのがもったいないような景色でした。帰国してからハルシュタットの番組「世界遺産」を見たりしましたが、何度もそのホテルが町の眺望の中央に登場し、うれしかったです。

ハルシュタットのグリューナバウムホテルの部屋の窓からの眺め
ハルシュタットのグリューナバウムホテルの部屋の窓からの眺め


翌朝は良く晴れた天気の中、ハルシュタットの塩鉱にゆきました。なんとその歴史4000年、古い時代からなかなかに高度な技術をもっていたようです。工夫の服を上から着て、いざ探検。短い時間でしたが、滑り台などもあり楽しい時間を過ごしました。

ハルシュタットからベルヒデスガーデンに向かう道中、これまた先の映画でも登場した、ザンクトヴォルフガングの登山鉄道に乗りました。シーズンは外れているようですが、満車の状態でした。登山鉄道から見える風景も壮大です。

頂上駅から、少し歩いて頂上付近に上ると湖と緑の山に彩られた暖かい風景が眼前に飛び込んできます。しかし後を振り向くと、氷河によって削り取られた断崖絶壁と山々。自然の凄さを感じました。

山からの眺め、絶壁
山からの眺め、絶壁



ベルヒデスガーデンのクローネホテル(ガストホフに近い)に着いたのは夕暮れ時。

部屋の窓から、シンボルのヴァッツマン山が僅かに夕日に染まる姿を楽しむ事が出来ました。街からは離れていたため、静かな夜を過ごしました。

ヴァッツマン山の夕日
ヴァッツマン山の夕日

ケーニヒス湖、ケールシュタインハウス

翌朝、早起きしてケーニヒス湖に出かけ、遊覧船に乗りました。

古い寺院のある港で降り、周辺を散策しましたが、この散策がなかなかのハイキング登山になりました。1時間半近く歩き、氷河の中にある「氷の礼拝堂」がある場所の近く残る場所までたどり着きました。

その後、ベルヒデスガーデン近郊に戻り、事前に調べたバスの発着場に行き、乗り換え、かつてヒトラーの別荘であったケールシュタインハウスに出かけました。イーグルス・ネストの名にふさわしく、山の頂上にある建物で、そこからは実に壮大な景色を楽しめました。

その後、ベルヒデスガーデンを離れ、オーバアマガウに向かいましたが、道中キーム湖を訪ね、船に乗ってルードビッヒ2世の手がけた未完の城、ヘレンキームゼー城に向かいました。しかし既に4時を過ぎ、城の中には入れず、そこが今回の旅の残念だった点ではありましたが、雰囲気を楽しむ事が出来ました。

その後、だんだんと日が暮れ行く中、オーバアマガウに車を走らせました。オーバアマガウの街はなかなか複雑で、夜にレンタカーでたどり着くのには若干苦労しました。ビッテルスバッハホテルもなかなか快適でした。

氷河:氷の礼拝堂近く
氷河:氷の礼拝堂近く

イーグルス・ネスト/ケールシュタインハウス
イーグルス・ネスト/ケールシュタインハウス

オーバアマガウ、リンダーホフ城

翌朝は小雨の中、フレスコ画で彩られた街を散策しました。「赤頭巾ちゃん」や「ヘンデルとグレーテル」の童話の物語の絵もあり、街の雰囲気を楽しみました。

その後、ルードビッヒ2世の居城、リンダーホフ城に行きました。城の中は豪華絢爛で、印象深いものでした。

午後にドイツ最高峰シークシュピッツエに向かいました。天気があまりよくないため迷いましたが、結構値段の高い(2人で100ユーロ)のチケットを買ってロープウェイで3000m級の岩山の頂上まで登りました。しかし残念ながら、やはり頂上は雲の中で、眺望は望めませんでした。周辺を少し散策した後、心残りの中、別のロープウェイと登山列車を乗り継いで降り、ミッテンバルトに向かいました。

今回の反省点の一つとして、オーバアマガウより先にミッテンバルトまで行ってしまったほうが、同じ道の往復をする事がが無く、効率的に時間を使えたようです。

赤頭巾ちゃん
赤頭巾ちゃん

ミッテンバルト、ノイシュバンシュタイン城

ミッテンバルトのホテルは「ポスト」、3人用の2室ある部屋に宿泊でき、今回のホテルでは一番の豪華さでした。

ミッテンバルトでは夕食に地元のレストランに入り、おいしいバイツェンのビールとウィナーシュニッツエルを頂きました。やはりこの旅行はビール、移動中は飲めないのは残念でしたが。

翌朝、街を散策しました。険しい山々を背景にした、こちらも鮮やかなフレスコ画の街。オーバアマガウよりも規模が大きかったためかより印象的でした。バイオリン工房などもあり、色々な店がならんでいました。

ミッテンバルトを離れ、フュッセンに向う途中、ゆるやかな丘々を越え世界遺産ヴィース協会に立ち寄りました。その教会は牧場の中にぽつんと立つ大きな教会で、内部のフレスコ画の見事さもさることながら、教会周囲に飼われているのんびりとした牛たちが印象的でした。

ミッテンバルトの街並み
ミッテンバルトの街並み

その後、かの有名なノイシュバンシュタイン城を訪れました。その城の近くにあるホーエンシュバンガウ城を含め、時間の決まったガイドツアーを購入しました。

まずホーエンシュバンガウ城ですが、リンダーホフ城などに比べると内装が地味で、実用的な城のようです。なに、駐車場から城の入り口まで20分ほど歩き、しばらく待った後、ツアーに参加しました。見事に暮らし易そうな城でしたが、その分内装は若干やはり地味ではありました。

城から出た後、城がきれいに見える橋のうえまで歩いて登りました。一部改修中だったのが残念でしたが、まさに山中の城であることがわかりました。

夕刻にフュッセンにあるホテル、ルイポルトパークに入りました。立派なホテルですが、他にも日本や中国の団体客もいて、にぎやかではありました。

ノイシュバンシュタイン城
ノイシュバンシュタイン城

フュッセン

翌朝、フュッセンの街を少し散策した後、左右の切り立った山の中の谷を走る道路で、レッヒに向いました。

その途中、スティーグという街でお祭りのため一時間ほど通行止めにあいました。時間はちょっと痛いところもありましたが、予定外の祭り(飾り付けた牛や鼓笛隊が山から下りてくる)を楽しむ事が出来ました。

レッヒでは、あまり景色が良さそうではなかったので散策はせず、そのまま山岳道路を越え、サンクトアントンに向いました。

サンクトアントンでは、ロープウェイを乗り継いで、これも3000m級の山に登りました。山頂からの眺めは実に壮大で、360度アルプスの3000m級の幾多の山々に囲まれ、日本では滅多にお目にかかれない景色で感動しました。

その後、途中から散策して帰ろうとも思いましたが、道がわからなくなりましたが、なんとか駅に戻り最終のロープウェイで下りました。ハイキングコースは事前での調べが重要である事を痛感しました。

サンクトアントンの宿はホテルテンネ、街から少し離れたこぢんまりとしたホテルでしたが、まま快適な一晩を過ごしました。

レッヒへの道中、スティーグの祭り
レッヒへの道中、スティーグの祭り


サンクトアントン頂上からの展望
サンクトアントン頂上からの展望

ゼーフェルト・インスブルック

朝、サンクトアントンの教会付近を散策しながら、インスブルック近くのゼーフェルトに向いました。この間高速道路の移動となり、短時間でインスブルック近くまでたどり着きました。

ゼーフェルトでは、またまたケーブルカーとロープウェイを乗り継いで山頂へ。そこで、山尾根を歩きました。日本では本格的な登山でないと体験できないような左右が断崖となった尾根道は、よく整備されており最初の山頂までは軽装でも歩くことが出来ました。

ゼーフェルトの山
ゼーフェルトの山

帰りは冬にはスキー場となる場所をハイキングしながら降り、インスブルックへと向いました。インスブルックは丁度祭りの日で、午後2時ごろまで市内立ち入り禁止でしたが、丁度インスブルックについたころ運よく交通規制が解除されました。残念ながらパレードは見られませんでしたが、夜まで祭りの雰囲気が続き、至る所でチロルの民族衣装を着た人たちが楽しそうにビールを飲みながら歓談していました。

インスブルックの町並みを楽しみ、ヒルトンホテルに戻りました。ヒルトンもやはり良いホテルでしたが、ここもやはりアジアからの旅行客も多く、騒がしい中での朝食となりました。

帰りはインスブルック空港で、街から近く便利でした。AVISレンタカーで共に旅した小ベンツともお別れ、再びオーストリア航空で帰途に着きました。

インスブルック、祭りの余韻
インスブルック、祭りの余韻

総評

レンタカーを利用した旅は、多くの場所を効率的に回る上で、とても有効な手段でした。山深い場所であっても、日本のような細い道ではなく、2車線は確保された道が殆どでした。やはりカーナビは便利で、特に一方通行の多い街中は非常に重宝でした。使いやすく日本語で案内してくれるので、できれば日本からの持参が良いと思いました。レンタカー旅行の短点としては、昼にお酒が飲めないことと、街中の移動が動きにくい事でしたが、良い手段であったと思っています。

気候は最初は寒く初冬の気温でしたが、その後は大体日本の十月くらいで、快適に過ごすことができました。やはり紅葉の時期には今一歩のところが多かったですが、その分深い緑を楽しむ事ができました。

今回旅行の醍醐味は、城や街と、山からの眺めでしたが、城の見学や山にたどり着く手段にかかる費用はなかなかの額になったかと思います(一人3万円程度)。しかし、それぞれ満足できました(雲中のドイツ最高峰以外)。

食事は、移動や観光に注力した事もあり、昼食はあまり充実していませんでした。夕食は、白ビール、カツ、ソーセージ、レバーのスープなど、とても美味しかったです。道中購入したワインも手ごろで美味しいものが多かったです。

留意点としては、城の見学は英語やドイツ語のガイドツアーのみの場合も多く、その場合待ち時間が思いのほかありました。また、城などは4時頃にはしまってしまう場合が多く、間に合わなかった事もありました。また、登山電車などは帰りの時間も予約する場合も多く、本来乗れない電車に無理やり詰め込んでもらいました。

ホテルは皆良かったです。立地も、部屋からの眺めも、部屋の雰囲気もよく、不満があるところは無かったです。

最後に、飛行機はオーストリア航空の料理は機内食としてはとても美味しく、これまで食べた中でも上位にランクします。乗り継ぎ時間も丁度良く、やはりオーストリアの旅行にはお勧めです。

ツアープランナーからのコメント

素晴らしい景色に、いただいた写真を見た瞬間絶句してしまいました!アルプスの山、オーストリアの美しい湖、ドイツの森、全てが日本とは比べものにならない圧倒的なスケールで、自然の偉大さを感じますね。ドイツやオーストリアでの運転も、日本から使いなれたナビを持っていけば心強いですよね!自由度が高い、個人旅行ならではのドライブ旅行の楽しさが伝わる旅行記、ありがとうございました!

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