ドイツ「バイロイト音楽祭」鑑賞の旅8日間

期間:2019年7月25日~2019年8月1日
K.Y. 様

GON-001559

今回はミュンヘン・オペラフェスティバルとバイロイト音楽祭で

いずれもワーグナーのオペラを鑑賞することを目的に6泊8日の旅でした。

中部国際空港発、ヘルシンキ経由でミュンヘンへ。
一昨年に続いて2回目のミュンヘンです。ミュンヘンでのホテルはパーパスジャパンにとっていただいたエデン(Eden Hotel)、駅からもバスのターミナルからも近く、途中に移動をはさむ私たちには最適でした。部屋は綺麗で静かでした。フロントも親切で、朝食会場も落ち着いた雰囲気のレストランでした。

2日目は前回は行けなかったアルテ・ピナコテークとレジデンツへ行きました。
予想はしていたものの、とにかく広い。アルテ・ピナコテークはホテルから徒歩圏内。レジデンツは国立歌劇場の隣と限られた範囲の移動ですが、見応えがありすぎて、疲れが残った身体にはややきつい1日でした。

途中でミュンヘンオペラフェスティバル(マイスタージンガー)のチケット受け取りのために、国立歌劇場の隣にあるチケットセンターへ。ショップも併設されており、お土産にポストカードやTシャツなどを買いました。昼食は、これも国立歌劇場近くのデルマイヤー本店のカフェ。高級感のあるたたずまいで、ウェイターさんの対応もしっかりしていました。

3日目はいずれもバイエルン国立歌劇場での《ニュルンベルクのマイスタージンガー》です。
午後5時開演、全3幕で、休憩は30分ずつ。合計5時間余です。

バイエルン国立歌劇場
バイエルン国立歌劇場

何よりも《マイスタージンガー》は1868年にこの劇場、当時のバイエルン王国の宮廷歌劇場で初演されたオペラです。そして、内容的にもドイツ人にとって特別なオペラであるだけに、演奏する方も、地元の聴衆も並々ならぬ思い入れがあるのではないかと想像します。

最大の注目は指揮者のペトレンコ。47歳(指揮者としてはまだまだ十分若い年齢)ですが、おそらく現在世界で最も注目されている指揮者でしょう。その理由は今年の9月から世界最高のオーケストラであるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者への就任が決まっているから。現在はこのミュンヘン国立歌劇場の音楽監督で2020年までの契約があるため、しばらくは兼任です。

席は前から6列目。舞台に向かって一番左端であったためやや見にくくはありましたが、指揮者はオケピットから頭1つ分出ていたので表情や手の振りがよく見えました。オペラでの指揮者の役割が、オケを操るだけではなく、舞台上の歌手や合唱団をも引っ張っていることがよくわかりました。オケに対する指示の出し方と、舞台上への指示の出し方の違いなど、観ているだけでも十分に楽しめました。

4日目はバイロイトへの移動。
列車(DBのICE)で、なんとニュルンベルク経由。残念ながら街に出る時間はありませんでしたが、前日に観たオペラの舞台となった街を通過して聖地・バイロイトへ向かうなど夢のような旅です。

バイロイトのホテルは、旧市街からは少し外れたところにあるアルベーナ・コングレス(Arvena Kongress Hotel in der Wagnerstadt)です。Wagnerstadt(ワーグナーの街の意)名前の通り、この時期は音楽祭目当ての宿泊客がほとんどのためか、ホテルは3食付きで、朝、昼、夜のいずれもビュッフェ形式。自由な雰囲気で軽く昼食後、辺境伯歌劇場とワーグナー博物館へ。辺境伯歌劇場は世界遺産に指定されています。

ワーグナー博物館は結構見ごたえがあり、時間をかけました。その後、雰囲気を確かめようと、市バスで祝祭劇場へ向かいました。ドレスアップした大勢の紳士淑女に圧倒されました。翌日は時間がないかと思い、歌劇場横のお土産物屋さんでTシャツとトートバックを買いました。

夕食は市内のレストラン “Eule ”、ワーグナーはもちろん、音楽祭を彩った多くの音楽家も訪れたレストランで、多くの写真が飾られていました。

ヴァンフリート館
ヴァンフリート館

バイロイト祝祭劇場
バイロイト祝祭劇場

レストラン「Eule」
レストラン「Eule」

バイロイト祝祭劇場
バイロイト祝祭劇場

バイロイト祝祭劇場
バイロイト祝祭劇場

6日目はいよいよバイロイト祝祭劇場での《ローエングリン》です。

開演は16時、午前中は市内をぶらつき、ホテルで昼食後、自分たちなりのドレスアップ。ホテルがチャーターしてくれたバスで劇場へ。旅行社からパスポートを持って行くように案内をされていたにもかかわらず、うっかり忘れてしまい大慌てしました。なんとかクレジットカードでクリア。無事入場でき、堪能しました。

開演前のファンファーレ、木造でシンプルな内装、通路もなく板張りの座席、あらかじめ聞き知ってはいましたが、言葉がありません。「バイロイト詣で」とも言われ、世界中の音楽ファンが憧れるのがよく分かりました。

客席からはオケピットの中が見えないため、指揮者が入ってくるタイミングが分かりません。したがって、いつ始まるのかとじっと待つ緊張感、「固唾を飲んで」とはこういうことを言うのかと実感しました。《ローエングリン》の第一幕への前奏曲は静かに始まる曲だけになおさらです。

オケの編成はかなり大規模です。したがって、フォルテやフォルティッシモでは相当な音量になっているはずですが、覆いを被された下からきこえてくるため、ステレオのようなモノラルのようなふしぎな響き。全ての音が舞台全体から聞こえてくるような感じです。

そして、歌手の声がこんなにもよく聞こえるのかと驚きました。それぞれの歌手がすばらしいのは言うまでもありませんが、実によくきこえます。超一流の歌手の歌声は、どこで聴いても目の前や耳元で歌っているようにきこえるのですが、全ての歌手の全ての声が耳元で聴こえます。オケの音に消されることもなく、また、ソロの声が合唱に隠れることもなく、しっかりと聴こえてきました。このような体験は初めてです。何度も訪れたくなる気持ちがよく分かります。

一夜明けて7日目。
すぐにミュンヘンへの帰りは高速バスで。安価な割に、快適な3時間でした。やや疲れもあり、夕食はホテル近くのパブで済ませ、荷造りして就寝。

最終日はタクシーで空港に向かい帰路へ。

ツアープランナーからのコメント

旅行記ありがとうございました!音楽三昧のご旅行だったのですね。
バイロイト音楽祭に行かれたお客様は、みんな素晴らしかったとおっしゃるので、本当にすばらしいのですね。

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