オチガビワイナリー ナパバレー ワイナリー視察

期間:2023年01月16日~2023年01月26日
田中 勝弘 様

GON-001689

【1月16日】

昼12時前にサンフランシスコ国際空港に7時間かけて無事到着しました。13年ぶりです。
プレミアムエコノミー席は国内線のJシートのような広さで快適でした。日本人で満席です。

空港到着前にサンフランシスコベイエリアとサンフランシスコ市街が雲間から見えました。
元々は1992年からの設計事務所とバークレイ大学通いで、このベイエリアに2年間住んでました。ここでの2年間は見るもの全てが新しく刺激的で感性が磨かれました。

カリフォルニアはようやく嵐が過ぎ去り、本日より晴れてます。持ってる男かも?

これから2時間かけてナパバレーに向かいます。

セントヘレナのサウスブリッジ ナパホテルにチュックインする前に、ナパバレーでは珍しいデリとピクニックベンチ付きのワイナリー ブイ サトウィーイ ワイナリーに立ち寄りました。ここのチーズの品揃えはチーズ専門店以上です。

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夕食は宿泊しているホテル1階の有名なレストラン、ピッツェリア トラヴィーニャです。ピッツェリアでも前菜は生牡蠣です。

ナパバレーの3泊はオチガビワイナリーツアー総勢12名の団体に合流です。しっかり視察して新たなビジネスヒントを見つけたいですね。ナパバレーには3日間滞在します。

【1月17日】

午前7時、朝食を部屋まで持ってきてくれたホテル従業員のノック音で起きました。機内ではほとんど寝てないので、昨夜は10時間ほど寝てしまいました。

今日は朝から快晴。午前7時の気温が7度。ナパは盆地なので朝はよく冷えてます。昼間最高気温は15度位です。夏なら毎早朝は海霧で覆われているナパもこの時期は霧はありません。

今日は3軒のワイナリー(ホールワイナリー → ロバート・モンダヴィ → ジャービス)をテーブル試飲しながら回りました。特に印象に残ったのはジャービスです。このワイナリーはナパから東方向の山越えの途中にあり、ワイナリーの熟成設備や事務所が全て人工洞窟(地下大空間)の中にあります。元々は実業家として大成功した金持ちが自分の別荘を建てるために買った一山の土地330haに、趣味で葡萄畑を始めたとのことでした。その後、より良いワインを作るために、初老富豪オーナーはUCデイヴィス校でワイン醸造学を学びなおしました。今、日本で流行りのリスキリングですね。

実はこの山を越えた方向にUCデイヴィスがあります。この大学は米国一のワイン醸造学を学べる所で、私も30年前に1週間ほど通いました。毎日、車で通える距離です。日本のカプコン創業者のケンゾーエステートワイナリーもこのジャービスワイナリーの近くの山中にあります。

このワイナリー洞窟を掘るために、ドーバー海峡を掘ったトンネル掘削マシーンが使われ、掘るために3年間、洞窟内装仕上げに1年かかったそうです。工事中に予期せぬ地下湧水も有ったそうで、この洞窟内には小川や滝までありました。醸造設備、ショップ、試飲室や事務所全てがこの洞窟内にあります。葡萄畑はもちろん外の傾斜地ですよ。地下は比較的温度が低く一定しているので、ワインの熟成には最適です。オチガビワイナリーの熟成庫も半地下構造にしてます。

ここのワイン生産量は年間6万本程度とのことで、なんとオチガビワイナリーと同じ生産量です。オチガビの土地面積は10haで、ジャービスの土地面積は330haなんですよ。330haとはゴルフ場3個分です。それにしてもこの富豪はいくらの現金を持っていたのかな?さすがにそれは聞けませんでした。私の見立てでは投資額は10~15億円位(通常まともなワイナリーは投資額5億円位)かと思います。その富豪にはリタイアしても毎年特許料が入っていたそうです。私も某建設会社時代に特許取りましたが、未だに特許料は入りません。たぶん誰もその特許使ってないかな?

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さて、試飲ですが、おつまみ付きで、通常のグラスサイズで6杯も提供されました。その中で最も高いワインはボトル1本5万円でした。1杯分75ccでも5000円ですね。残さず飲みましたとさ!ちなみにこのワイナリーの試飲料は醸造設備説明ガイド付きで1人2万円でした。7杯飲んで2万円なら安かったのかも?庶民感覚が麻痺しそうです。

今日1日の試飲で、ワインボトル1.5本ほど飲んだので夕方でも満腹状態で、レストランディナーはやめて、高級ホテルの部屋(暖炉もあります)で、セール価格108円の日清どん兵衛にすることにしました。やっぱり関西人にはきつねうどんがええなぁ~。

明日も朝8時半から3軒のワイナリー試飲です。明日はナパ最後の夜なので、たぶん皆様で高級レストランで打ち上げですね。私はセール価格税込108円の日清焼きそばUFOでもいい心境です。

【1月18日】

午前6時半。雨予報がなんとか薄晴れです。気温は5度位。この季節のナパバレーの日の出は7時20分と遅く外はまだ真っ暗です。

今日はナパバレーの西方にあるソノマコースト方面の有名ワイナリーのキスラーヴィンヤードとアキコ&フリーマンワイナリーを巡ります。

ここで先ずは米国のワイナリー事情について記しておきます。ナパバレーの通常のワイナリーは約600軒、それに畑を持たない買い葡萄醸造のワイナリーが約300軒、カリフォルニア全体で約4500軒、米国全体で約11500軒。この20年で米国のワイナリーの数は2倍になりました。生産量はワインボトル45億本です。

ナパバレーで主要品種がカベルネソーヴィニオンであるのに対し、より涼しいソノマはシャルドネとピノ・ノワールの銘醸地です。その中でもこのロシアンリバーバレー地区のキスラーヴィンヤードは最も評価の高いシャルドネを造ってます。このエリアに11ヵ所の畑を持ち、畑ごと、ヴィンテージごとのシャルドネをリリースしてます。このシャルドネは金色に光輝き、どの畑のシャルドネとも素晴らしい味わいです。土壌は粘土質や火山灰質です。

このシャルドネに加え近年は近くのオキシデンタル地区の5ヵ所の畑でピノ・ノワールも作り始めました。このピノ・ノワールもまた香り高き繊細な味わいで、レベルが大変高いです。各畑毎に、80人で一晩で全て収穫し、3週間ピジャージュ(かき混ぜ撹拌)を行い、ここで売ってるワインは、葡萄はなんと圧搾せず、上澄み葡萄果汁だけを樽熟成させるそうです。物凄く贅沢な造り方ですね。最後に圧搾した方はセカンドラベルとして、ワイナリー外に出荷してます。それなら日本でも買えます。

ここのオーナーも元々博士号を持つ文筆家でしたが、UCデイヴィスでワイン醸造学をリスキリングしました。

テーブル試飲料は6グラスおつまみ付き22000円。ワイン販売価格は全てのボトル15000円程度です。しかもワイナリー予約訪問者でも最大4本しか買えません。いまやブルゴーニュにも負けないピノ・ノワールとシャルドネであることに間違いない味わいでした。この2日間で特徴的な5軒のワイナリーのガイド付き説明とテーブル試飲を行い、合計費用は約10万円でした。

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明日からは、いよいよオチガビワイナリー団体ツアーから離れ(ツアーの皆さんは帰国へ)、レンタカーで、時々飲んでるソノマのリッジリットンスプリングスと日本人が明治の始めに開いたパラダイスリッジ(旧ファウンテングロウ)、カリフォルニアミッションの最終地のソノマ市街、ランドスケープ設計事務所のあるサウサリートを巡ります。
いよいよロサンゼルスまでの格安モーテル旅行の始まりです。しかしモーテルも1泊1室12000円で、そこそこ高くなりました。30年前の4倍です。

【1月19日】

早朝より快晴。これから帰国日の26日まで毎日晴れ予報です。持ってる男でした。

朝8時にホテルを出発し、ツアーの皆様はサンフランシスコ市内観光後、帰国へ。私はナパのハーツレンタカー事務所前で降り、レンタカーのレンタル手続き。2020年よりハーツのGPSカーナビは装備してないとホームページにあったのに、なんと日産maximaは装備してましたぁ!これは超ラッキーです。GPSカーナビ持ってる男になりました。米国では皆さん自分のスマホのグーグルマップでカーナビしてます。

先ずは高級ワインで有名なリッジのリットンスプリングスヴィンヤードに立寄りました。リッジは大塚製薬がオーナーなので、ワインは日本でもよく出回ってますが、1本8000~15000円です。カリフォルニアワインの正統派高級ワインです。

この後、明治時代の1882年に鹿児島県出身の長澤鼎がサンタローザで開いたファウンテングローブワイナリー(設立当時の旧名はパラダイスリッジ)に立寄りました。長澤鼎は、カリフォルニアワインの先駆者であり、カリフォルニアのワイン王と言われていた人です。2017年のカリフォルニアの山火事でワイナリー建物は消失し、既に新築再建されてました。実は2010年のサンタフェからの3500kmレンタカー旅の終着点はこのワイナリーでした。

今回は予約なしで立寄りましたが、偶然オーナーの方にお会いでき、色々なお話が出来て大変良かったです。長澤鼎のお孫さん(昨年没)の貴重な手紙や写真を見せて貰えました。2019シャルドネ(長澤鼎の限定畑で、今は基本売切れで、購入不可能ですが特別に売って貰えました。)と2018ピノ・ノワールの2本買いました。どちらも最良のヴィンテージなので余市に持って帰り、月1ワイン会仲間で飲みましょう。各45ドル位なので、そんなに高くはないです(6000円は十分高いですが、昨日までのワインが100ドル13000円以上なので、かなり安く感じます)。

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その後、21番目の最終カリフォルニアミッション(メキシコからのキリスト教伝道所)のソノマ市街に立寄り、復元された教会を見学して本日が終わりました。

レンタカー運転初日なので右側走行で大変気を使いました。高速道路も最高時速が70マイル112km/hで皆さん怒涛の運転です。

ちなみにレンタカーは7日間で保険料込466ドル(61500円)なので、これは日本並み価格です。ガソリン価格は1リッター160円なので、これも日本並み価格です。高速料金はもちろん今でも無料ですが、スピードレーン制度がある高速道路では最左側レーンは有料(日本のETCの様に電波探知課金)となります。

明日はサウサリートの設計事務所SWAを表敬訪問し、昔の幹部の方とランチし、その後大学町のバークレイを懐かしみ散策予定です。日に日に英語が関西弁の様にベラベラしゃべくりできるようになってきました。30年ぶりの英語漬けですが、2年間の経験はまだ脳内で生きてました。頭が主語動詞配列に変わってます。

今夜はこれにて、さいなら~。いやバイビー。

【1月20日】

午前10時半、30年前に日本の某建設会社から派遣され、ランドスケープ(建物回りの敷地)設計の業務研修をしていたSWAのあるサウサリートに着きました。サウサリートはサンフランシスコからゴールデンゲートブリッジを渡った坂道の多い芸術家が多く住む港町です。山の中腹からの港の眺めとフェリー乗場のある海岸線からのサンフランシスコ市街の眺めが大変美しいです。

今日は10~30年ぶりに会う取締役の皆さんとランチの予定です。30年前の社長と会長は既にお亡くなりになっており、当時の幹部メンバーは3人しか残っておりませんでした。それにしても私を育ててくれた懐かしい場所です。日本からのお土産にオチガビワインと考えましたが、重すぎるのでやめ、一番好きなお菓子、六甲花吹雪のあられを皆さんに配りました。
SWAは、北海道日ハム新球場のランドスケープ設計を始め、大阪のUSJや多くのホテルや高齢者施設や東京麻布の高層マンションのランドスケープ設計をしました。今やアメリカと日本以外に、上海やドバイなどで設計と施工監理を行ってます。このサウサリート本社の所員の数は当時の2倍の約50人になってました。30年ぶりに自分の席だった所に座りパチリ。回りを気にせず、完全に観光客気分です。関西人だから?

ランチの後に港に行くと投網でイワシを取っている中国系アメリカ人がいました。大漁なので5匹ほどもらって今晩のおかずにすれば良かったです。昔良く行った海鮮レストランのスピネイカーも健在でした。懐かしくその前でパチリ。

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その後、大学町のバークレイに高速で50分移動しました。30年前はバークレイ大学にも夜通っていたため、この近くのプールとサウナ付きのマンション、ベイサンドコモンに住んでました。当時の賃料は2ベッドルーム、床面積40坪で、1ヶ月1400ドル(当時レート14万円)でしたが、今はもっと高いらしいです。バークレイに着くなり、よく買い物した食材宝庫のバークレイボール(名前の由来はボーリング場の改装)に行きましたが、バークレイボールは4年前に横の敷地に新築移転し、店舗面積が約4倍になってました。食材の宝庫から食材の迷宮と化してました。ちなみにリンゴだけで約50種類売ってます。30年前、魚売場にいた日本人スタッフの方と久しぶりに立ち話出来ました。

その後、格安モーテルのスーパー8にチェックイン。30年前は1泊1室30ドルでしたが、今は120ドル(1.5万円)ですから4倍ですが、円換算なら5.2倍になります。内装は小綺麗ですが、建物は大変古いです。たぶん40年位建ってます。1906年以来のサンフランシスコ大震災が、今夜起こらないことを祈りながら寝ます。今日は3時間位ビジネス英会話したので、頭の一部が大変疲れてます。

明日は、住んでいたバークレイ大学のアイハウスとアルバニーのベイサイドコモンを訪ねた後、南へ200km走り、カレラワーナリーとモントレー半島訪問です。

【1月21日】

日本では63歳の誕生日の私も、ここ米国ではまだ62歳です。あと1年で年金支給者です。やったぁ!健康こそが最大の財産年代ですね。結構ガタきてますよ。薬は、高尿酸血症(痛風)予防薬と高血圧抑制薬、毎日2種類飲んでます。しかし髪の毛は黒々してるし、ゴルフ場では18ホール10km歩けるからまだまだ若いかも。

さて今日の最初の立寄り先はバークレイ大学回りの馴染みの場所です。1992年に最初の2ヶ月語学研修を受けた時に住んでいた大学の国際寮、I-house前に行くとなんと新築工事中でした。残り外構工事だけなのであと1ヶ月後には開寮しそうです。その後、大学門前の繁盛カフェのストラーダに行くと、こちらもなんと工事中の最終段階内装工事でした。

その後、住んでいた近くの行きつけ寿司屋スガタに行くとこちらもまだ有りましたぁ。オーナー日本人とは年賀状のやり取りしてますが、この店舗は売却し、リタイアされました。そして1年10ヶ月間住んでいたマンションベイサイドコモンに立ち寄りました。最上階の2ベッドルーム40坪の賃料が当時1ヶ月1400ドル(当時1ドル100円なので14万円)でした。会社からの補助が12万円あったので、自己負担2万円でした。この建物も既に40~50年経ってます。今の方が賃料高いそうです。全てが懐かしいです。

その後、一路、高速をぶっ飛ばし、150km南下し、本日のメイン施設、カレラワイナリーに着きました。ここはナパから300km南にあり、日本ではやや高級ワインとして有名ですが、日本人はほぼこの現地には行かない辺鄙地のワイナリーです。私もなんとか行きたいと考え、グーグルマップという素晴らしいアプリのお陰で、初めてたどり着けました。

カレラワイナリーはブルゴーニュの石灰岩土壌で造るピノ・ノワールが大変美味しくなるという知識を得たアメリカ人ジェンセンがランドサットでカリフォルニア中の土質を調査し、このホリスターのハーラン山を見つけ、ピノ・ノワールのためのワイナリーを作ったという大変面白いストーリーがあります。ここのマウントハーランピノ・ノワールはアメリカのロマネ・コンティと言われてます。

日本ではカレラのマウントハーランピノ・ノワールジェンセンは、15000円位で、カレラのセントラルコースト地域のピノ・ノワールなら5000円位で売ってます。最も安価なカレラシャルドネセントラルコーストなら4000円位からあり、コスパの良い美味ワインとして日本では有名です。ジェンセンは昨年なくなり、カレラワイナリーは売却され、今は別ワイナリー会社が所有してます。ワイナリーでゆっくりしていると地元の結婚式の後らしき団体総勢20名がやって来ました。

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その後、モントレーに移動し、本日は旅行なか日の洗濯日なので、スーパー8モーテルに早めの午後4時半到着しました。コインランドリーは乾燥までの全自動で費用は4ドル、所要時間90分でした。

途中、セブンイレブンで1本1000円の格安シャルドネ(ヨセミテロードワイナリー)を購入し、それを飲みながらこの旅日記書いてますが、デイリーに食事と楽しむには十分美味しいです。こちらの大型スーパーの格安ワインとほぼ同じ値段でした。日本のセブンイレブンでもほぼ同じ価格で売っているような気がしました。もしかして同じワイン名かも?

今日のモーテルは改装直ぐのようで、室内が大変綺麗です。昨夜のバークレイスーパー8のもとは雲泥の差です。土曜日なのに価格も1室12000円と安めです。

ここでモーテル事情ついて書いておきます。車での旅行者が泊まるホテルで、全米に数万軒あると思われ、価格は1室80~200ドル位で、平均平日100ドル(13000円)、週末120ドル(15000円)位です。クイーンサイズ(幅2.5m)かキングサイズ(幅3m)のベッド、エアコン、中型テレビ、中型冷蔵庫、レンジレンジ、コーヒーメーカー、バスとトイレ、洗面台、クローゼット、無料Wifeが装備してます。冷蔵庫やコーヒーメーカーがないモーテルもあります。部屋の広さは30m2位。基本駐車場無料。新しい施設なら快適ですが、古い施設なら上階や隣の音がよく聞こえ最悪です。今夜は大変良いモーテルです。

明日はいよいよペブルビーチゴルフリンクス周辺を訪問するもゴルフはせず、一路海沿いの国道1号線を150km南下します。三日目にして車の運転にもようやく慣れ順調な格安モーテル旅です。

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【1月22日】

63歳誕生日。モントレーのモーテルを9時に出発し、午前中はモントレー半島の先端エリアの遊歩道を2時間ほどウォーキングしました。ここは遊歩道の片側が海辺、片側がゴルフ場やホテルとなっており大変美しい場所です。

有名なペブルビーチゴルフリンクスはこのモントレー半島にあり、10年に一度全米オープンゴルフが開催される場所です。2020年開催時に来る予定がコロナでアウト。出発3日間前に旅行キャンセルしました。是非もう一度ここで、ゴルフしてみたいものです。プレイ費とカート費で、7万円位とかなり高いです。ちょうど北海道クラシックゴルフ場のお盆ピーク料金と同じ位です。しかしここペブルは前夜に専用ロッジと泊まらないとゴルフ予約とれないので、あと5~6万円位かかります。
私はやっぱり北海道余市の1ラウンド6千円のコースでいいかな。余市コースなら13万円あれば22回プレイ出来ます。これはちょうど週1回で北海道のゴルフシーズン6ヶ月分のプレイ代ですよ。

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その後、海沿いの国道1号線をロス方面に南下し始めましたが、道路脇案内看板にGig sur ahead to detourの文字を見つけ、途中で通行止めかと不安になり、途中展望パーキング場で知り合った夫婦に聞くとやっぱり途中通行止めとの返事。これは困ったねぇ。2週間前までのカリフォルニア大雨で海沿い国道1号線は各所で崖崩れが起きてました。
仕方なくモントレー半島の付け根のホリスター市まで戻り、高速101号線で南下することにしました。しかしここでよい事がありました。それは101線の両側はセントラルコーストワイナリー地帯で素晴らしい広大なワイン畑風景が広がってました。これは持ってる男なのか?誕生日だし今日くらいは良いことおきるよね。まさに禍を転じて福と為す。

そしてまた素晴らしい出会い。パソロブレスで偶然、日本人オーナー夏木さんのSummer Wood ワイナリーを見つけ、予約なしで訪問しました。夏木さんだからsummer woodと分かりやすいネーミングです。ここのワインは日本で汎用品3000~4000円で売ってますが、ヴィンテージ物は1万から1.5万円です。私も10本ほど余市に保管してます。オーナーは不在でしたが、スタッフの女性と30分ほど色々お話出来ました。試飲は予約制らしいです。ワイン価格は品種により30~60ドルでした。

午後6時にモロベイのモーテルにたどり着きました。この時期は5時頃に日没となり5時半には真っ暗です。モロベイの海岸風景は明日の早朝散歩します。面白い大塊岩山が見えます。

明日はワイン映画、サイドウェイの舞台のレストランとサンタ・バーバラ海岸まで南下予定です。この旅行は今夜を入れてあと3泊となりました。光陰矢のごとしの日々、カリフォルニア旅行中は光陰ジェット機のごとしの速さでキャッシュがなくなりますよ。

【1月23日】

いよいよこの旅も終わりに近づいてます。月末のオチガビワイナリー取締役会も控えており、明後日の飛行機で帰国します。

さて、今日は早朝モロベイを散策し、斜行柱状節理を仰ぎ見て、一路ロスオリボスに向かいました。ワイン映画サイドウェイの撮影場所のレストランでランチし、ワインも沢山購入しました。この度の旅の目的地のひとつなので嬉しい限りです。リッジジンファンデルパソロブレスが5千円で買えました。あとは映画にちなんで、サンタ・バーバラカウンティのピノ・ノワールをヴィンテージブックを確認しながら良い年物2014と2019を2本購入しました。もうあと2日、食費200ドル位あれば足りるので、あとはワイン購入です。

食事メニューは新鮮野菜が中心の料金で、ボリュームもたっぷり。最後はドギーバックプリーズの夕食となりました。ランチセット代はチップ込み1人50ドル6500円でした。サイドウェイは下世話なサンタ・バーバラカウンティへのワイン旅映画でしたが、一方でピノ・ノワールの美味しさを全米に知らしめた功績があると言えるでしょうね。

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この後、全米の人気一番リタイアメント富裕層タウン、サンタ・バーバラのハーバーのピア商業施設を散策しました。

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その後、デンマーク移民の町、ソルバングのインにチェックインしました。宿泊料は今回のモーテルで一番高く1室15000円です。

明日は、映画サイドウェイのロケ地ワイナリー巡り後、いよいよロス入りし、国際空港近くに宿泊します。明日の昼間はラグナビーチでSWA時代の友人の超ハンサムガイに30年ぶりに再開します。

【1月24日】

朝から映画サイドウェイのロケ地ワイナリー巡りに出発。特に風車のあるサイドウェイ インがソルバングの隣町のブエルトンにあることを知り、立ち寄りました。映画で飲んでいたヒッティングポストワイナリーのハイライナーピノ・ノワールがないかホテルロビーを探すと2019ヴィンテージが50ドル弱で売っており、思わず感動購入しました。実は2019は素晴らしいヴィンテージなんですよ。余市にこのワインの2014ヴィンテージを所有してます。

この後、SWAラグナビーチオフィスに約30年前の同僚のショーンに会うため一路150kmドライブ。2時間半で着く予定がロスの大渋滞で4時間かかり、14時半予定が16時に到着。ショーンは今61歳で、ラグナビーチオフィスの代表になってました。
トム・クルーズばりのハンサムガイです。ショーンはカリフォルニア工科大学卒業後、私のいたSWAサウサリートオフィスで8年間仕事をし、1997年からハーバード大学大学院のデザインスクールで2年間スキルアップ学習しました。ここは世界のデザインスクールの最高峰です。私のいた某建設会社からも過去十数人行ってます。ショーンとは29年ぶりにあったので一緒に仕事をしていた当時が懐かしかったです。お互いあの時は30代前半でした。

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17時前に本日の宿泊先のロサンゼルス空港近くのモーテルに向け出発しましたが、帰宅ラッシュ大渋滞や突然100km走行で流れ出したりで、しかもこの時期は17時45分には暗くなり、普段50分で行けるのが1時間45分のカーレースとなりました。最高速度114kmの片側7レーンフリーフェイを、標識を見ながら、別のフリーウェイに乗り換えるため、右へ左へブンブン走りました。流れに乗らないと車線変更できない速さなので、初めて運転者にはお薦めできないです。私も3日ほど運転してやっと慣れました。

19時前に無事、格安モーテル、モーター6LAXにチェックインしたら、なんと駐車場が無料でなく一晩16ドル(2千円)なのには、やられましたぁ。宿泊費は14000円位です。モーテルはどこも駐車無料が常識ですが、大空港周辺は違うのですね。

明日昼過ぎのJALで羽田乗継で伊丹空港まで帰ります。夢の様な日々でした。3年遅れの定年退職海外リベンジ旅行は、ハプニングも含め良い思い出となりました。

【後記】

カリフォルニア旅の雑感その1:物価比較

この地を旅しながら感じたことは、先ずは円換算の物価の高さです。
裏返しに言うなれば日本が貧乏国になったと感じました。アメリカはこの30年で年間平均5%のインフレとそれ以上の給与上昇となっております。つまり物価は2.5倍になってます。そこに最近の戦争インフレと円安が拍車をかけ、バブル崩壊直後である30年前に比べ円換算(30年前は1ドル100円、今は1ドル高130円)で、米国物価は日本の3~4倍です。事実ガソリン価格は当時1リッター40円、今は160円。果物価格は当時オレンジ1個50円、今は150円。牛乳は当時1リッター100円、今は400円。アベノミックスの行き着く先は昨秋の超円安150円でしたが、今は修正途上の円高で130円までなんとか戻りました。

アベノミックスで株価が上がり、大儲け臨時所得を得た人も多くいましたが、それは富裕層です。日本の給与が30年前とほとんど変わらず、結局世界との貧富の差が広がりました。日本経済は先進国世界経済から完全に取り残されました。非正規社員制度により国内での貧富の差も高まりました。この先の日本増税で貧富の差は益々広がるのでしょうね。それは国民の分断を生むかもしれませんね。貧富の差拡大は、不満からポピュリズム(大衆迎合主義)を生み出しやすく、社会不安を招きやすくなります。

日本でも不満に乗じたポピュリズム政党が現れ、自民党政権が倒れることになるかもしれません。今の世界の流れです。

アメリカの給与上昇の原因は雇用の流動性にあると思います。日本のような終身雇用はかなり少ないし、終身雇用を好む人でも数年働いたら大学院に戻りスキルアップをしており、これで同じ会社に戻っても給与が上がって行きます。あげてくれなければ競合会社に就職すれば良いわけです。

自分は建設会社終身雇用で2回のバブル(入社後5年間と退職前5年間)を経験し、ベースアップはあまりなくても、ボーナスが年収を補てんしてくれました。59歳の年収が最多でした。良い時代を生きてきたと思う今日この頃です。
しかしこれからの若者は雇用の流動性を前提とした働き方が良いと思います。そのためには専門的な能力が重要になります。リスキリングと雇用の流動性が今の岸田政権が目指す新しい資本主義なら日本も再び輝ける国になれるでしょう。しかしこのまま給料が上がらない日本社会なら、意欲と才能ある人は、永住権を取得して、海外での仕事と生活を選択するので、人口流出が加速し、日本は益々斜陽化すると思います。

なお政権選択の投票率の高い年金生活者は日本のこの低インフレ社会の方が生活しやすいわけです。もうすぐ年金をもらえる立場になる私は、なんとも微妙ですよ。

カリフォルニア旅雑感その2:宿泊予約と車移動

レンタカーでモーテル宿泊で旅する最も強い見方は、グーグルマップです。できればタブレットが使いやすいです。これは日本のホテル予約でも使えるシステムですが、先ずモーテルの予約は行きたい場所を表示し、ホテルを選ぶと地図上にホテル基本価格がプロットされますから、大変分かりやすいです。モーテルの宿泊費は常に変動しています。予約時期、部屋の大きさ、予約変更条件、予約仲介サイトにより、異なり変動します。

グーグルマップでは、予約仲介サイトはホテル別に7件ほど出てきますが、私はいつもブッキングドットコムを選択しています。長期旅行予約で予約仲介サイトをホテル別に変えるのは少し煩雑になるからです。とりあえず前々日までにキャンセルできるホテル条件で予約し、時々価格の変動を確認して同じホテルで同じ予約仲介サイトでも同じ部屋を予約取り直して、より安い価格にできます。一週間前くらいから10ドル位は変動します。価格が下がれば無料キャンセルして、同じ部屋を予約します。宿泊3~4日前位で、宿泊確実ならもう返金不可予約にして、オンライン支払いすれば5~10ドル安くなります。今回も色々変更し、当初予約より6泊で80ドル安くなりました。オフシーズンの平日ならモーテルは予約なくても泊まれますが当日飛び込みなら格安にはならないです。

国内ホテルは各ホテルの公式サイトが最も安い価格を提供しているようですが、アメリカはそうではなく予約仲介サイトの方が安いことがよくあります。

次にこのグーグルマップはレンタカーのカーナビとして使います。だからタブレットサイズが見やすいです。最近のレンタカーには、GPSカーナビがついてないことがあります。ハーツやダラーはサービス提供終了を宣言してます。終日グーグルマップカーナビを使いこなすには国際ポケットwifeの契約が必要になり、大手はグローバルwifeです。1日1400円位で、予約はカカクコム仲介サイトから予約するのが安いです。グローバルwifeの公式サイトから予約は何故かバカ高いです。バッテリーも付属しているのでタブレット充電にも使えます。国際ポケットwifeを1台、容量無制限で契約しておくとアメリカではタブレットや複数スマホに同時接続できるので大変便利です。団体旅行などでは1台契約で全員分大丈夫です。因みにホテルの無料wifeより基本速いです。

このグーグルマップには渋滞情報や通行止め情報や警察取締情報、観光地情報、価格付きメニュー写真付き飲食店情報、価格別ガソリンスタンド情報、食品スーパー情報等々まで出ています。全世界情報取得料金が無料ですから、素晴らし過ぎます。但し電波の来ていない荒野ではグーグルマップは使えません。

アメリカの高速は基本無料ですが、最近はスピードレーン制度が設けてある車線では有料です。また橋の通行は片方向だけ有料です。サンフランシスコ市街にかかる2つの橋は両方ともサンフランシスコ市街に向かう方向が有料です。旅行の場合なら上手に回れば一度も有料橋に引っ掛からないです。
コロナ渦以後、現金やカードでの支払いは出来ません。全て日本のETCのような徴収制度です。ゲートやバーなどないので、知らないうちに課金されますが、それを知らずにETCなしで利用すると後からネットで支払う必要があります。レンタカーにはETCのようなシステムは必ずついてますが、課金日はレンタカー会社が別途手数料を1日当たり約5ドル取ります。

高速道路は張り巡らされており、基本無料なので移動だけなら1日昼間で600km位までは十分走れます。最高速度は基本70マイル112km/hです。州別に若干異なります。

タブレットやスマホの充電は車内のUSBジャックからできますが、シガーソケットからの充電器を持参すると更に良いです。なおシガーソケットは車内の前2席の間のダッシュボックス内にあります。

タブレットと国際wifeとレンタカーさえあれば、あとは工夫次第で格安で旅行できます。但し最安モーテル(室料100ドルクラス)は当たり外れがありますので、リッチな方は少し高めのInn(150ドルクラス)かホテル(200ドルクラス)予約が良いかと思います。宿泊施設のグレード星数もグーグルマップ上に出てきます。

最後にカリフォルニアの警察取締についてお話すると、これは大変厳しいです。例えば曲がる所を間違えて真っ直ぐ進みそうになってから、実線の白線を横切って曲がると捕まります。破線の白線たら横切りOKですが、白実線、黄実線、赤実線全てアウトです。スピード違反も直ぐアウト。ヘリコプターで高速のスピード違反取締よくしてます。今回も遭遇し、ヘリコプターが上空から高速道路上に近づいて来ました。

カリフォルニア旅雑感その3:モーテルレンタカー格安旅の食事と持参品

3食常にレストラン外食では1日最低レベルでも朝食30ドル、昼食40ドル、夕食80ドルの合計150ドル(2万円)位かかります。そこそこ高級ワイン飲めば夕食だけで150ドル、1日合計230ドル(3万円)です。毎日高級レストランも飽きてきますし懐が持ちません。それを避けるため、時々外食とし、基本モーテル内の部屋食です。そのためには宿泊町に着いたら、先ずは食品スーパーに向かい惣菜、弁当、パン、ワイン、水を夕食、明日の朝食、昼食分を購入します。40ドルです。寿司や中華やハンバーグなど15ドルくらいで売ってます。ワインもボトル5ドルからあります。食品スーパーならチップ20%必要ないのも大きいです。これで3食40ドルなので、毎日110ドル(1.4万円)浮きますから、そのお金で、高級ワイン(50~150ドル)やお土産がかなり買えます。

そのためモーテル旅行に持っていく便利グッズは、小型電気湯沸かしポット(これは茹で料理にも使えるので超大切アイテム)、小さなまな板、小さな果物ナイフ、ソムリエナイフ、食器洗剤、レトルトの非常食ごはんパック(越後製菓が美味)、各種カップ麺(どん兵衛や焼きそばやカップご飯、この容器は洗って皿変わりになる)、味噌汁、洋風スープ、硬麺(湯沸し器で煮る)、紙皿、箸、フォーク、各種お茶、各種ふりかけ、コーヒーバック、ステンレスボトル、電気延長コード、爪切り、サランラップ、ジプロック袋、ガムテープ(タブレットを車に取り付ける)、クーラーバッグですね。

日本食事にこだわるなら小さな1合炊飯器と日本の特上米と海苔と高級佃を持っていき、おにぎりを作るのもよいでしょう。

旅の途上で、5日に1回洗濯乾燥するとして、洗剤を持参下さい。ジェルボールは日本では洗濯中に割れますが、アメリカのランドリーでは割れません。

ソムリエナイフは手荷物にすると、手荷物検査で見つかり、機内持ち込み不可なので、没収されます。実は私も最後の最後に、帰国後国内線乗継搭乗の羽田空港の手荷物検査で、没収となりました。旅先でスーツケースからリックに移していたことをすっかり忘れてましたぁ~、あ~あ涙。

ナパの団体ツアー代3泊4日で75万円(往復プレミアムエコノミー席でなければ60万円)、レンタカー旅行6泊7日で10万円、ワインやお土産で5万円で9泊11日間で合計90万円/人でした。3年遅れの定年退職リベンジ旅行だからこれくらい金かけてもいいですね。
今回の前半団体ツアーはゴージャス旅、後半個人旅行はコスパ最高普段旅でした。1月下旬ロサンゼルスは最高気温が18度あり、初春を感じます。来年も行きたいですね。皆さんもどうですか?毎年海外旅行をするには健康こそが最重要条件、プライスレスですね。

ツアープランナーからのコメント

この度はご依頼いただき、ありがとうございました。今回はワイン醸造家様のご旅行とのことで通常よりも内容の濃いワイナリー視察で私も逆に教えていただきなきながら手配させていただき、一緒に楽しませていただきました。たくさんワイナリーの試飲があり、手配しながら私も行きたいなーという内容のツアーでした。一冊の本がかけそうな長文の旅行記もありがとうございます。次回は是非ペブルビーチでのゴルフも一緒にご依頼くださいませ。

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