母と娘 スペイン8日間の旅

期間:2008年11月18日〜2009年11月25日
佐久間 様

GON-000242

アンダルシア地方の

海と空と白い家にあこがれてスペイン旅行を計画。せっかくなら普通のツアーコースではなかなか宿泊できないロンダのパラドールにも宿泊したいと、パーパスジャパンさんに手配をお願いしました。また、今回は膝を痛めた母の負担を減らすため、できる限り公共機関を利用せず済むよう専用車の手配をお願いしました。


【1日目】

12時過ぎのAFで出発。直前に成田でもしもの為用にと電気ポットを購入しました。これが後に大活躍します。

パリ乗り継ぎ後マラガに向かったのですが、マラガ在住20年という初老の男性と隣になり色々お話をうかがうことができました。出発前から治安の悪さを聞かされており、母はそこまでしなくても、とあきれるほどありったけの防犯グッズを用意していたのですが、その方も「マドリッドには近づかんほうが身の為だ。」とおっしゃるので、2泊する私達は改めて気を引き締めなおしました。

23時過ぎにスペイン・マラガに到着。長いフライトと、夜遅くの到着。翌日からの観光に備えてあわただしく就寝しました。



【2日目】

9時出発。街路樹として街のどこにでもオレンジやレモンなどの柑橘類がたわわに実っており、誰も採らないのが不思議に思えるほどです。

白い村で有名なフリヒリアナは観光客がまだ来ない時間に到着したので、静かに、ゆっくりとした街の時間の流れの中を散策できました。青い空と白い家々、ブーゲンビリア、オレンジの木のコントラストの美しさは素晴らしいとしか言いようの無いものでした。

13時出発の予定でしたので、お昼を食べようとバルに入ったのですがこれが大正解のびっくりする美味しさと安さでした。ちなみにワイン、ボケロネス、クロケットなどを食べて4ユーロちょっとでした。

その後グラナダにむかい、ホテルにチェックインしてからアルハンブラ宮殿を観光。

宮殿はちょうど紅葉に包まれており、その佇まいは息を呑むほど、荘厳でした。
緻密な彫刻やモザイク画などあまりに素晴らしくて途中で写真をとるのをあきらめるほどでした。ライオンの中庭が修復中で見ることができませんでした。




夜はLOS TRANTOSのフラメンコを予約してあったのですが、その時間とレストランのオープン時間がほとんど一緒ということで、仕方なく部屋でもしも用に持ってきたカップ粥とか味噌汁、デザートには、途中で手に入れたチリモイヤという甘い果物で夕食をすませました。

グラナダはフラメンコの本場ではないようですが、私達には充分楽しめました。

ちょうど私達の前にダンサー達が座りそこで踊るのですが、足拍子?が床を打ち鳴らすとその振動が床を通して私たちのお腹にまでビリビリと伝わってきて圧倒されました。(宮殿のチケットとフラメンコ鑑賞も手配して頂きました。)



【3日目】

グラナダのホテルを遅めの10時発、ミハスへとむかいます。

ミハスはフリヒリアナと同じ白い村ですが、観光地化しており雰囲気が全然違います。この日もよく晴れて海と空の境目がわからないほどでしたが、もっと条件の良い日はジブダルタル海峡のむこうにアフリカ大陸が見えるそうです。

名物のロバタクシーには乗らず、土産物を探して歩き回りました。小さな、でも実際に使用されている闘牛場があって興味深く面白かったです。アーモンドの砂糖菓子を作っているおじさんがいて味見をさせてくれ、とても美味しくて土産にゲット。昼食は呼び込みのおじさんに誘われるままバルに入り、タパスセットを食べました。

それからロンダにむかいました。広大な乾いた大地に石灰岩が顔をだしたオリーブ畑が延々と続き、やがて山並みが見えてきました。深い渓谷にヌエボ橋がかかり、そのたもとに憧れのパラドールがありました。

夕食は名物のウズラ料理をめざして、いろいろなレストランのメニューで探しましたが、オックステールばかりでウズラがみつかりません。仕方なく、少しお高いですが、この日はホテルのレストランでちょっと贅沢なディナーにしました。スペインの発泡ワイン・カヴァ、ウズラのテリーヌ、イベリコ豚の生ハムなどなど・・・





【4日目】

ヨーロッパの夜明けは日本よりだいぶ遅くて、ホテルの朝食は大体7時からですが、外はまだ真っ暗です。

午前中ロンダの旧市街地を散策。フェリペ5世のアーチをくぐり、ブィエホ橋、アラブ浴場跡、市庁舎、サンタマリア、エンカルナシオン修道院、そしてホテル横の闘牛場まで歩きました。この闘牛場はスペイン最古のもので現代までの闘牛の歴史が展示されています。

昼食を軽くすませ、専用車でゴルドバへとむかいました。ところが、カーナビの調子が悪かったのか、運転手が何回も道に迷い、内心とても不安でした。途中で道を聞きながらゴルドバという標識が見えた時は3人で(運転手も)喜んでしまいました。

それからも、会社から運転手への指示と私たちが渡されたスケジュールとの違いがあり、ごたごたしましたが、結局予定通りメスキータを見学することができました。メスキータの馬蹄形の柱の写真は何度も見たことがありますが、キリスト教とイスラム教の文化、様式が混在した不思議な、神秘的な建物でした。

どうも早寝の習慣の私たちと、宵っ張りのスペインの人たちとは食事のサイクルがあわないようで、おまけにあまりお腹がすいていなかったのでこの夜はアンチョビのサンドイッチを買ってホテルの部屋での食事となりました。





【5日目】

昨日見残した、アルカサール、旧ユダヤ人街へとでかけました。

アルカサールは14世紀前半にカスティーリヤ王国、アルフォンソ11世によってつくられたゴシック様式の城で、コロンブスが航海の資金調達のために女王に謁見した城として有名で、イスラム式庭園がとても美しかったです。

昼は旧ユダヤ人街で食べることにしました。開店にはまだ少々時間があったのですが、優しそうな主人が店に招き入れてくれました。

ここでミックスパエリアとソパ、ワインを注文しました。パエリアは本場のものは余り美味しくないとよく聞きますが、ここのレストランは大正解!でした。主人の笑顔もあって更に美味しかったです。
ソパもにんにくの香ばしい香りがしてとてもおいしかったのですが、塩味が少々きつすぎました。

そこからタクシーで、預けた荷物をとりにホテルにより、グラナダ駅へ行きました。AVEの1等車でマドリッドへ向かいます。




AVEに乗るのに空港のような荷物チェックがあって驚きました。
もっと驚いたのは1等車両には美人のキャビンアテンダントがいて飲み物、食事のサービスがあることでした。

でも、もうお昼を食べてしまっていたので、残念ながらもう食べられません。少しだけ味見しましたが、正直、機内食よりかなりおいしかったです。

マドリッド着後、重いスーツケースを引いてホテルまで歩いたので、駅から200メートルほどとのことでしたが・・・もうくたくたで、その日は早々に休みました。
(AVEのチケットの手配もしていただきました。)




【6日目】

半日トレド観光です。

この日は見習いドライバーさんも同伴しました。マフィアの手下のような風貌の2人と大変乗り心地のよい専用車。トレドでは、ボディガードのように2人がついて案内してくれたので、とてもおもしろい体験でした。

ただ、この日は日曜のせいか、カテドラルが開放させておらず、見学できず残念でした。

トレド観光後、ホテルの近くのプラド美術館へ行きました。トレドに住んだというエル・グレコの絵など、素晴らしい絵画の数々。とても時間が足りませんでした。この日は17時以降無料となるということで、外に出たらものすごい行列でした。

続いて、ソフィア王妃芸術センターへ行きました。ピカソなど現代美術の絵画も見たかったのですが、この日は何故か休館で、とても残念でした。

地図ではこの2つの建物は大して離れてはいないのですが、足も体もくたくたなってしまったので、ホテルへ戻りホテルでスペイン最後の夕食となりました。




【7日目】

帰国です。この日は飛行機が少し遅れたので、乗継時間が心配でした。パリに着くと、地上係員が「NARITA」というカードを持って待っていましたが、スペイン語か何かで一方的に何か言ってそれだけ、去っていきました。ゲートの係員と連絡をとってくれるわけでもなく、私たちを含め、他にもマドリッドから乗り継ぎ客が10数名ほどいましたが、皆、???の状態のまま、とりあえず乗り継ぎゲートまで走りました。乗継ゲートでは、最初は係員から席が用意できないと言われる状況になりましたが、しばらく待って無事乗ることができました。(実際には飛行機はかなり空席がありました。)

【8日目】

日本到着。無事に日本に着いたかと思えば、今度はスーツケースが乗継に間に合わず、後日、別の便で成田に到着しました。最後の最後でごたごたしてしまいました。

5日間の滞在中好天に恵まれ、さすがアンダルシアだ、と感謝。初個人旅行の母は治安の悪さを聞いたり、もしもの時のことを考えてナイーブになっていましたので、私がしっかりしなくてはと頑張りました。

のんびり気ままな旅が楽しめた反面、ツアーとは違い日本語の詳しい説明がないので、出来ることならもっと事前によく勉強し、もっと知識を得ておけばよかった、という点が反省点でしたが、大変思い出深い旅行となりました。

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