【研修レポート】 ハンガリー(後編)

期間:2009年7月3日〜2009年7月13日
パーパスジャパン:米澤

GON-000316

6日目 / 7.8(水)

研修5日目 Hajduszoboszlo → Balmazujvaros → Debrecen → Hajduszoboszlo →
Nagyhegyes → Hajduszoboszlo


この日は、ハンガリアン帽子工房へ。伝統的な帽子つくりのデモンストレーションを受ける。今となっては、この作業をできるのが、60歳のおじさんのみ。大変貴重な作業を見せてもらった。

帽子の原料は、羊の毛で、何度も何度も紡いでフエルト状にする。そして帽子の形を作りながら、蒸気で温めたりまたはお湯につけて、何度も形を整えていく。繰り返しの行程が続き、ひとつの帽子をつくるのに、4,5時間を要する。この帽子のすごいところは、人がちょっとやそっと踏んだところで形が変わらないこと。人間の凄さに感動する。

うれしいことに、ここでのお土産は小さな帽子だった。手間隙掛けた行程を考えると、あまりの貴重さに申し訳なくなるほどだった。でもとてもキュートな帽子なので、思い出の逸品に・・。




次はデブレッツェンの郊外にある素敵なレストランで昼食を。
ハンガリーで初めて魚料理が出てきた。白身魚とライスの組み合わせは、日本人にとってほっとできる瞬間だった。デザートもナッツ入りチョコレートのスポンジケーキで大満足。




ランチ後、デブレツェンの町を少し散策。この町も色とりどりの建物が建ち並び、とても綺麗な印象。

この日は、これでホテルに戻り、いよいよお待ちかねのスパタイム。ホテルに併設している温泉は、まるで日本の遊園地にあるプールのようで、10種類以上の温泉プールに療養目的の温泉も別にあり、もちろんエステやサウナなども充実している。家族ぐるみで楽しむ場所として、幅広い年齢層の人で賑わっている。




約1.5時間のスパでのフリータイムを楽しんだあとは、ツバファームへ。
ムチを打つデモンストレーションから始まり、農場見学を。ロバ、牛、馬、バッファロー、ヤギ、豚、羊、ニワトリなどがいて、大きな草原が広がっている。







一通り見終わった後は、音楽やショーを見ながらの楽しい夕食を・・。

珍しい楽器の楽しい演奏や、上の方から樽ごと強いお酒を流し込んだり、シェパード(猟師)のコスチュームを着させられたり、ファークダンスを踊ったり、伝統的なコスチュームを着て昔のマネゴトをしたり、大いに盛り上がった夜だった。







食事も素朴な料理がおいしくて、焼きたてのパンに、グヤーシュスープ、窯で焼いたチキンもよだれが出てくるほど。

ツバファームの夜のことは、ツアー参加者みんなが満場一致で楽しかったと言えるイベントだった。 興奮冷めやらないまま、ホテルへ戻る。






7日目 / 7.9(木)

研修6日目 Hajduszoboszlo → Nadudvar → Hortobagy → Budapest

いよいよ研修最終日を迎えることに。

この日は、陶器工房へ。ろくろを回して、最初の工程からデモンストレーションをしてくれた後、体験も!
代々受け継がれた工場であるため、現在のお土産としての作品もあるが、年代ものの古い陶器も赴きがあっていい。




そして、ホルトバージへ移動。

ホルトバージの敷地はとても大きく、先にクラフト工房の店が立ち並ぶ場所で、様々な文化に触れる。フエルト製品、糸を紡いだり、刺繍、木のカッティング、かご、革製品などひとつの場所で一度に見れるところがオススメ。ただホルトバージにこんなところがあることを知らない場合が多いのかもしれない。




ランチはジプシー楽団と一緒に、祖国の音楽に親しみながら、舌鼓を・・。
ここのグヤーシュもおいしくて、私は一気にグヤーシュファンになった。レストランによってそれぞれの味がある。







そしてお楽しみの大本命!ホルトバージの馬術ショーへ。

馬車に揺られながら、広大な大草原へ。なんと敷地は5,000ヘクタール。そして500種類の鳥を見ることもできるので、バードウォッチングの場所としても有名。

馬車は約15名乗りで、この馬車に乗って、約2時間ぐらいの草原の旅にでる。場所によって見せてくれる馬術がちがったり、色んな動物がいるのを案内してくれたり、ちょっとしたポイントで簡単な乗馬体験もできる。

久々に自然の広大さに触れ、馬車に揺られながら永遠に続く草原を見てるだけでも、満足できた。この時間がずっと続けばいいのに。とさえ感じた。







これで、観光局の研修プログラムは全て終了。約2.5時間でブタペストへ。

最後の宿泊は、ソフィテルホテル。外観は大したことはないが、内装は近代的で思わず見上げてしまうほど・・。一番のお気に入りは、ふかふかのベッド!!

そしてみんなとお別れ・・。




8日目 / 7.10(金)

Budapest

この日は、現地のオペレーター“ラブソディア”のガランボさんと一緒に、ブタペスト市内のホテルの視察を。

まず向かったのが、ソフィテルから歩いて5分足らずの、ブタペストで最高級ホテルのフォーシーズンへ。

5階建ての12カテゴリーに分かれた269部屋。ロビーも広く、ラウンジやステンドグラスなど細かなところに惹かれる。インテリア好きにはたまらない。全室バス付。立地条件は大変良く、くさり橋の目の前。




そしてそのまま、徒歩にて “ジャルボカフェ”へ。150年の歴史を持つ老舗カフェ。
ここでは、お菓子作りのプログラムを体験することも可能。優雅なひとときを過ごすのもいい。



地下鉄を利用して、ROYAL HOTELへ。

ブタペストの地下鉄の歴史は、ロンドンについで古く、その堀が浅いところにびっくりさせられる。

ブタペスト市内で初の5星となった老舗ホテルで、6年前に全面改装し、414室とアパートが26室あり、街の中心にありながらも優雅さをかもし出している。各部屋も比較的広く、インターネットやスパなどの設備も充実しており、特にプールは16歳以下の入場は禁止され、本格的なリラクゼーションの場として、宿泊客以外にも利用される。





次に、ハンガリーでは特殊な幼児教育のシステムがあり、そのうちのひとつの幼稚園を視察。ちょうど夏休みに入る2日前だったので、園児は6名ほどしかいませんでしたが、空間の作り方がとても良く、のびのびと園児たちが遊んでいた。





この幼稚園の一番特徴的なところは、下の写真(左)にある塩岩の壁の部屋で、塩治療法を取り入れているところです。ハンガリーには、海がないため、通常よりもミネラルの摂取が足りないとされ、ここでは、園児の父母による支援によって、この治療法が始められた。この部屋で、お絵かきをしたり、絵本を読んだりする空間として利用することによって、なされる方法です。特にぜんそくに効果的があるそうです。飲み水や食べ物にも無農薬をこだわっており、他の国からも視察がくるほど、注目されている。

園児の数は総勢100名。3歳~7歳まで年齢別の4つのグループに分けられ、1クラス3名の先生が管理をしている。この幼稚園の名前は、園児たちによって公募で名づけられ、始業した当初の職員が皆辰年生まれだったため、ドラゴンのマークになったそうです。



次に、BUDAPEST HOTEL (4星)の視察へ。

円形のタワーの外観が特徴的で、15階建ての全て同じスタイルの289室。ブダ側のモスクワ広場近くに位置し、眺めが良いところにある。

ホテル自体の印象は、阪急などのグループに適しており、個人客には立地的にあまり便利ではないが、リーズナブルである。市内からはバスで約15分。



次に、ST.GEORGES. RESIDENCE (5星)の視察へ。

このホテルは13世紀の建物を改装して、利用されており、完全アパートメントスタイルの26室。インテリアや調度品はヨーロピアンタイプのもので、重厚な趣がある。部屋のカテゴリーは、下からブロンズ、シルバー、ゴールド、ダイヤモンドの4つで、個々に部屋のつくりや広さが違う。

中庭があり、優雅な雰囲気。レストランも3種類あり、どのレストランも素敵なインテリアで、お城の中のよう。




次に、BASILICA HOTEL (3星)の視察へ。

このホテルは名前の通り、大聖堂の近くに位置し、2年前に改装したばかりなので、3星でもリーズナブルで好立地なため、予算が低い人に、大変お勧めのホテル。47室とアパートメントタイプが3室。インターネットも利用可能で、ミニバーやセーフティーボックスも完備されているので、安心。



この近くのデアーク広場には、おしゃれなコンテポラリーレストランが建ち並んでいて、夜も楽しめる。その中のレストランにてランチ。久しぶりの魚料理に舌鼓を・・。




せっかくなので、大聖堂とオペラ座の見学も楽しみ、本日宿泊予定のPERLAMENT HOTELへ。

このホテルは、国会議事堂、西駅に近く、立地的に便利で、ホテルもとても清潔感があり、窓も大きく開放感がある。地下には、筒抜けの朝食用のレストランとバー、読書ルームがあり、サウナとジャグジーがある。




ホテルでゆっくりしたいところではあるが、西駅近くの郵便局へ向かう。この研修中にもらった資料が恐ろしく重たくなっており、郵便にて送ることに。

郵便局へ行くと、日本で言う郵貯の窓口がずらっと並んでいたが、小包を扱っているとこが見当たらず、うろうろしていたところ、ハンガリー語しかしゃべれない係りのおじさんが話しかけてきた。なにやら、紙をもって、parcelという単語を指差してきたので、うなづいたところ、別の建物であることが発覚。ちょうど工事中のため、臨時窓口を設置していたため、全く分からなくてもしょうがなかった。

200m先の建物へ入ると小さな薄暗いスペースに、ダンボールが積み重なっていたので、そのダンボールを利用し、荷造りをした。書類だけで8kgの重さだったが、25,000円と聞いてびっくりし、慌てて船便に変更。これでやっと7,000円に。現金のみの取り扱い。

やっとの思いで、発送を済ませ、ブタペストは今や言わずと知れたミュージカルの宝庫の街。という話を聞き、急遽夜はミュージカルを楽しむことに。トラムに乗って、マダーチ劇場へ。ニューヨーク、ロンドンに比べ、チケットも安く、親しみやすかった。

9日目 / 7.11(土) 

Budapest → Herend → Balaton (Balatonfured & Tihany) → Budapest

いよいよ最終日。

この日は午前中フリーなので、朝から郊外にあるエチェリの蚤の市へ。地下鉄を利用して南方面M3番に約30分乗り、HATAR駅にてバスを乗り継ぎ、蚤の市へ。このバスを探すのに一苦労。あまりに分かりにくかったので、通りがかりの人に聞いてみたが、見事にハンガリー語のみで親切に教えてくれた。なんとなく分かったので、どうにか無事に到着。

質、値段ともにまあまあ。この日の掘り出し物は見つからなかったけど、やっぱりヘレンドの食器や生活用品が豊富だった。ちなみに、私はビートルズのEP版を2枚。約2,000円で購入。




次に市内に戻り、中央市場へ。

野菜、果物などの生鮮食品から、おなじみのパプリカ関連食品、そしてフォアグラの缶詰などびっしりお店が連なっており、2階にはレースや置物などのお土産品がずらっと並んでいるので、ここでお土産を買うのもお勧め。




その後、市内一の繁華街ヴァーチ通りを散策。




歩いて、ホテル近くにある民族博物館へ。

民族衣装の展示スペースは、見ごたえあり。魅力的な刺繍もたくさんあり、ハンガリーの生活がわかる展示物が豊富。ちょうど特別展示としてフィンランド関連の特集もされており、2倍楽しめた。




その後、ホテルに戻り、ガランボさんと合流し、バラトン地方へ。
バラトン湖に行く前に、ヘレンドの工場へ立ち寄ることに。

陶器の町ヘレンドは、町全体がヘレンド一色。この町に住んでいて、関わっていない人はいない。と言われている。最初に日本語のVTRが上映され、ヘレンドの歴史の理解を深めた上で、工場と博物館を見学する。工場には、いくつかの工程を間近に見ることができ、個々に質問することも可能で、より理解を深めることが出来ると同時に素晴らしさがよく分かる。

絵付け体験も可能。博物館には、店先では見られない豊富な種類があり、高いと分かっていても欲しくなる。ちょうどこの日、日本人グループがツアーで絵付け体験を行い、修了証書を受け取っているところに出くわした。

ご好意で、ヘレンドのカップでコーヒーを格別な気分で・・。この施設内には、ヘレンド食器で振舞われるハンガリー料理を食べることもできるので、ぜひ味わってみるのもお勧め。






次に、いよいよバラトン湖半へ。

ティハニの町からバラトン湖が一望できる。白い教会がシンボルとなっていて、町自体もかわいらしく、お散歩も楽しい。ここでは、かわいらしい陶器の店があり、ヘレンドとは少し違った雰囲気の素朴な陶器が色とりどりに並んでいた。

バラトン湖は、海のように大きく、とても綺麗な水の色に驚かされた。




次に、バラトンフレッドへ。

先ほどのティハニとはうって代わって、完全なリゾート地。たくさんの人で賑わっていた。まるで、大きな公園のようなところで、のんびりと散歩し、思い思いの時間を楽しむ様子が垣間見られた。




そして夕日を眺めながら、丘の上のレストランで最後の晩餐。
ハンガリー名物のコンソメ風味のスープとロールキャベツを。




約2時間のドライブを終え、無事にハンガリー満喫の旅は終わった。

とにかく食事がおいしいことにびっくりした。少し心残りなのは、市内の温泉に行く時間が欲しかったけれど、これは次回に残しておくことにし、まだまだハンガリーの魅力は尽きないところを伝えたい。と思いました。

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