旅行のきっかけは
中学・高校と多感な時代にビートルズを聞き育った、まさにビートルズ世代まっただ中の私。家で聞いていた彼らの音楽に、いつしか息子たちも興味を持ち始め、いまや親子間のいろいろな話題を話し合う上でビートルズは一種の共通言語になっていたようです。
夏休み中、来年の卒業を控え親子でどこか旅行を考えていたところ息子は「英国へ行きたい」そして「ビートルズの縁のある場所を訪ねたい」と言いだし、いろいろと調べたところパーパスジャパンへたどりつきました。
ロンドン&リバプールと自分の行きたいところが、しかも「ハードデイズナイトホテル」と、泊まりたいホテルだけがうまくアレンジされたプランが見つかり、すぐに決めました。さらにこちらの我が儘も聞いていただき、日程や列車・航空機の変更などきめ細かく対応していただけ、ほぼ我々の理想通りのプランができました。
ロンドン到着
空港でドライバーの出迎えを受け、そのまま最初の宿泊先である「シスル・ユーストン」へ。夕刻ロンドン在住の知人のお迎えでナイツブリッジのお宅へ伺い、夕食をご一緒にさせていただきました。
リバプールへ
ホテルにラゲージ類を預け身軽な格好で出発しましたが、ユーストン駅まで歩いて3分程度と、とても便利です。定刻通り列車は出発、リバプール・ライムストリート駅にはやや早く(帰路も5分早く)到着。
駅からブラブラ歩きながら進んでいくとそこはもうアルバート・ドック、どうやら途中で角を曲がり損ねたようで、どうも我々が想像していたより街が小じんまりしていたようです。遠回りでしたがこれで街の輪郭はつかめました。
チェックイン後、午後の街を散策、マシューストリートを歩きながらビートルズグッズの買物をしたり、ピアヘッドからマージーフェリーに乗り沖合から街を眺めたりとゆっくり1日目を過ごしました。
夜も街に出たのですが、土曜の晩ということと、ちょうどリバプールFCのフットボールの試合があったようで、大勢の赤いユニフォーム姿のサポーター達(ほとんどがゴツイ身体の男性)が酔っぱらって、いたるところで大声をあげているので、息子ともども早々に退散です。
それでもホテルにいるだけでビートルズを感じられるので、それはそれで、それはそれで良かったのかもしれません。
二日目は午前中リバプール大聖堂、アルバート・ドックの海事博物館、国際奴隷博物館を見学。
そしてランチの後ビートルズストーリーを見て、いよいよマジカルミステリーツアーへ参加。歌に出てくる通りやメンバー縁の家々を見て回り、あっと言う間の2時間。
夕食後は外出しても前日とは打って変わって人通りも少なく、落ち着いた雰囲気になっており安心して夜の町を歩くことができました。
「キャバーン・クラブ」に入り、ほんのちょっとのつもりがライブを聴いているうちに2時間以上たってしまいびっくり。隣に座っていたアイリッシュの酔っぱらいオヤジを振り切り外に出るともう11時近くになっていました。
ロンドンへ
リバプールを発つ朝、まだグッズ類を買い足りないと言う息子と別々にホテルを出て、それぞれ駅に向かいます。ロンドンへ向かっている列車の中へ、知人から今日夕方5時から地下鉄が24時間ストに入るとの連絡があり、急遽息子と今後の予定を検討しました。お天気も下り坂のようでロンドン滞在は結構厳しそうな雰囲気に。
当初の予定を変更しユーストン駅到着後すぐに荷物をホテルからピックアップし、次のホテル(ミレニアムホテル・ナイツブリッジ)に移動しました。ここはハロッズ他有名ブランド店(男二人旅には無縁ですが)が周りに数多くあり、また知人宅から歩いて3~4分と絶好のロケーションでした。
ストライキ開始まであと3時間、ホテルに荷物を置き直ちに「セントジョンズ・ウッド」駅まで移動、あいにくの雨で濡れた歩道を足早に「アビーロード」へ。写真を撮り終えると残り時間を気にしながら地下鉄を乗り継ぎ、何箇所か名所を見物。
4時半過ぎになんとか最終目的地の「スローン・スクウェア」駅へ到着、スローン・ストリート沿いにホテルへ帰還。この日はなんとかストには巻き込まれず過ごすことができました。
夜は知人宅を訪問。その晩、予定されていた夕食会で日本の会席料理が出され、息子ともども美味しくいただくことができました。それまで毎日脂っこい、しかも量の多い料理ばかり食べていたので、生き返った気分でした。
ストライキに巻き込まれ
翌日、テレビを見るとターミナル駅の混乱と道路の渋滞ばかり放送していて、地下鉄ストライキはとても解決しそうに思えません。そこで道路の渋滞もひどいし、ある程度自分の足で歩ける範囲で見て回ろうと予定を変えホテルを出発。
まず「バッキンガム宮殿」の内部を見学、それから「ナショナル・ギャラリー」、「大英博物館」と途中のシャワーを避けながら見て回りました。
結局、その日地下鉄「ピカデリー線」は24時間以上ストが続き、夜になってもナイツブリッジ駅の入口はシャッターが下りたままでした。
帰国へ
帰国する日、地下鉄でヒースロー空港へ行くつもりだったので、動いているかちょっと心配だったのですが、朝のニュースで特に何も言っていなかったのでホッとしました。少し早めに着くように空港へ向かい、チェックインの前に税の戻しをしようと列に並んだら、なんと手続きに40分以上かかりちょっと焦りました。
街中のデパートやお店でも目にしたのですが、アラブ人・中国人が大量の買い物をしていて、その彼らがレシートを提出しているので、手続きにとても時間がかかっていました。今の国の勢いの差がそのまま消費にもつながっているようで、昔は日本人もこういう買い方してたのかな、と隔世の感を感じずにはいられませんでした(笑)
少しいい感じに・・・
今回の旅行、リバプールでのビートルズづくしの3日間(マシューストリートの散策・キャバーンクラブでのライブ・マジカルミステリーツアー・ビートルズヒストリー&ハードデイズナイトホテルの宿泊)は、息子にとって最高の夏休みだったはずです。
ロンドンでは地下鉄の24時間ストに見舞われましたが、バッキンガム宮殿の夏季特別参観も見られましたし、一応大英博物館やナショナルギャラリーも見学できたし、そしてもちろんあのアビーロードも。
今後一生涯無いであろう父子の二人旅、少し距離の近付いた良い旅行ができました。あらためて今回の想い出深い旅行をアレンジしていただき、ありがとうございました。
ストライキのおかげで「オイスターカード」にまだ£がチャージされたまま、これは次回の旅行にとっておきたいと思っています。