【 はじめに 】
今回の旅行は、夏のヨーロッパがとても日が長い事を利用して、ちょっと日程的に厳しいかなと考えていた緑と石と湖の国アイルランド一周に挑戦することにしました。
アイルランドのメインはジャイアントコーズウェーで、他モハーの断崖や、幾つかある国立公園に向かう事にしました。
期間:2010年7月10日~2010年7月19日
越川様 ご夫妻
GON-000442
今回の旅行は、夏のヨーロッパがとても日が長い事を利用して、ちょっと日程的に厳しいかなと考えていた緑と石と湖の国アイルランド一周に挑戦することにしました。
アイルランドのメインはジャイアントコーズウェーで、他モハーの断崖や、幾つかある国立公園に向かう事にしました。
全日空便にてロンドン・ヒースロー空港を経由して、日程の都合上、ダブリンではなくベルファストから旅を開始しました。到着日翌日は日曜日のため、午前中は大体の施設が閉館しているようで、ベルファストからダブリンに行き、その後観光する事としました。
なお、ロンドン-ヒースロー空港の乗り継ぎでは、搭乗便が少し遅れ入国審査で並んだせいか、予定していた便の搭乗に間に合わず、結局次の便でベルファストに向かえる事となりました。入国を伴う乗り継ぎ時間は、少し余裕をもつのが良いようです。
空港はベルファスト市内に近い空港だったので、ベルファストのデイズ・インという駐車に良さそうなホテルに泊まることにしました。到着経路は判りにくかったですが、広い駐車場があり料金も安めでした。部屋と朝食もまあまあでした。
今回の車はハーツで借りたフォード製のディーゼル車で、広さも馬力もあり問題ありませんでしたが、少々燃費が悪いようにも思えました。この旅でも、日本語でナビしてもらえる持参カーナビが大変役に立ちました。
全般的に、ちゃんと朝食を食べてから宿を出た事が殆どで、9時頃出発して、現地19時頃到着、というパターンが多かったです。
ベルファスト - ニューグレンジ - タラの丘 - ダブリン
朝食後9時ごろベルファストを発ち、一路ダブリンに向いました。一部高速道路(無料が多い)を利用する事ができ、思いのほか短時間で移動ができました。
最初に訪れたのはニューグレンジ、数千年前の古代の遺跡です。
当初、カーナビで大体の位置を入れ現地へ直行しようとしておりましたが、その入り口かと思われた所にあった「遺跡はこっち」という指示に従って、少し不安になりながらもボイン川ビジターセンターに到着しました。
色々聞いてみたところ、ニューグレンジを訪ねるにはこのセンターを基点としたツアーのみ、とのこと。危うく途方にくれるところでした。ちなみにセンター周辺は「ボイン川渓谷」なる名前がついていましたが、山中の渓谷を数多く知る日本人にとっては、普通の川でした。
バスで5分くらい揺られて遺跡の入り口につき、巨石の積みあがった遺跡で、ガイドに連れられて中に入ることができます。何千年前の技術に感心しました。
その後、比較的近くにある「タラの丘」を訪ねました。まさに緑の丘で古墳群のようなもので、有名な石の柱以外とくに何があるでもないところですが、アイルランド人の心の故郷?などと表現されるように、思い返すと印象深い場所となりました。
ダブリン到着後、トリニティカレッジに行き、「ケリズの書」なるものを見に行きました。入場料は少々お高く、また大変混雑している印象もありましたが、書籍に書かれている絵はなかなか面白かったです。
少々、市街観光をした後、とあるホテルに常設されているアイルランドダンスショー&ディナーに行きました。ダンスはまあまあでしたが、よく調べもせず支払いがないとか言われたりして、接客態度は微妙ではありました。
宿泊したホテルは、ブルックスホテルで、下馬評どおりなかなか落ち着いた雰囲気で、良いホテルでした。
ダブリン - グレンダーロッホ - キルケニー
ダブリンから、ちょっと寄り道をしたあと、グレンダーロッホに行きました。
古い遺跡などがありましたが、基本的に墓地ではあります。自然遊歩道とかあり、湖の畔を少々散策しました。丁度腰掛けるによい木の太い枝とかあり、登って腰掛けていると、子供が次々と寄ってきました。
その後キルケニー城に行こうとし訪ねましたが、開場時間とは別に、ツアー見学の最終便があるため、間に合いませんでした。
キルケニーでは、ラントンハウスという街中にあるバー&ホテルに宿泊しました。車を停める場所を見つけるのに苦労しましたが、少し離れた路地を入ると、ちゃんと駐車場が確保されていました。夜にアイルランド音楽の生演奏があるようです。部屋も朝食(特に絞りたてジュース)もなかなかよかったです。
キルケニー - キャッシェル - アデア - (ブラウニー城) - コーク
本日まず目指したのは、たいそう美しいと言われるキャッシェル。実際つくと、2名で駐車場代合わせ16ユーロ取られましたが、天気がよくなかった事もあり綺麗ではなく、展望が殊更良いわけでもなく、基本的に城の廃墟は墓地となっており、どうも期待はずれでした。後に示します「ダウンヒル・ハウス」の方がお勧めです。
その後、アイルランドで一番可愛らしい街に選ばれた事がある、というアデアの街に行きました。結構栄えている街です。天気は荒れ模様でしたが、こちらは茅葺が滑らかに繋がった建物等、なかなか楽しむ事ができました。但し、後で考えると、キラーニーからゴールウェーに行く途中で行ったほうが効率的のようです。
ブラウニー城は結局入らずに港町コークに到着しました。コークのホテルは3つ星でしたが、内容などはイマイチですが、宿泊と割り切ると許容範囲でした。
コーク - (キンセール、クロキナルティ) - ケリズ周遊路 - ティングル半島 - キラーニー
ドライブとしてのハイライトの一つです。基本的に、地球の歩き方で出ていたルートを参考とさせていただきました。天気は若干冴えませんでしたが、クロキナルティに向う海のすぐそばを通る道路とか、美しい眺めに出会うことができました。
当初、ティングル半島は諦める予定でしたが、想定よりも若干移動が早かった事もあり、一路ティングル半島に向うことにしました。途中までは良い道路でしたが、ティングル半島の先端付近の道路は細いため、ちょっとすれ違うのに苦労しました。
目当てとする遺跡のうち、リアスクの石標は探しましたが場所が良くわからず諦めましたが、ガララス礼拝堂は舟型の遺跡で、なかなか滑らかな曲線で石が積んでありました。
帰ったときは8時近くになりましたが、キラーニーロッジに到着しました。このホテル(B&B)は四つ星表示がしておりましたが、宿の主人も人当たりが良く、なかなか心地よく滞在する事ができました。朝食は今回の旅で一番の絶品でした。
キラーニー国立公園 - モハーの断崖 - バレン高原 - ゴールウェー
キラーニー国立公園では、少々散策した後、ダンロー渓谷に向かう事としました。
ロッジのオーナーの助言に従い、南側からダンロー渓谷に向かう道に入りました。道は確かに狭く、車がすれ違う際には退避場所で待つ必要がありましたが、運転が困難という程ではなかったです。しかし、途中馬車と度々すれ違うので結構時間はかかりましたが、至るところに景色の良いところがあり、来て良かったです。
その後、山道を抜け、当初リムリックを経由してモハーの断崖に向う予定でしたが、カーナビの指示に従うと、Tarbert-killimer のフェリーを経由することとなりました。1時間に一本程度しかなく、しかし幸い比較的すぐ乗れましたが、時間的には陸路で進むほうが確実なようです。しかしレンタカーでのフェリー体験は面白かったです。
その後、モハーの断崖に到着しました。駐車場からモハーの断崖が良く見える湾の対岸の崖縁の高所にある展望台(よく整備されている)まで十数分歩きました。圧倒的な迫力、とまでは行きませんでしたが壮大で訪ねてよかったです。
その後、断崖のすぐ近くにあるバレン高原に向かう事としました。バレン高原は石に覆われた寂寥とした大地で、“巨人のテーブル”を訪ねた後、“アーウィーの洞窟”なるちょっとした鍾乳洞を訪ねましたが、“あぶくま洞”とかスロベニアの鍾乳洞とかと比べるとかなり寂しかったです。
宿への到着は少々遅くなりましたが、インペリアルホテルはなかなか快適なホテルでした。
ゴールウェー - Clifden - コネマラ国立公園 - スライゴー
朝、ゴールウェーを散策した後、コングという街に寄りました。ここがなかなか自然豊な街で、近郊のアシュフォード城も中々の見所でした。時間があればもっと散策したいところです。
その後クリプトファンで昼食をとり、二つ目の国立公園のコネマラ国立公園に到着しました。時間も限られているため散策には行きませんでしたが、ビジターセンターで泥炭産出量の驚異的な減少とか、考えさせられる展示物を見ました。スモーキーなスコッチウイスキーの今後が心配です。シンボルであるダイヤモンドヘッドも堂々として良かったです。
また、バスで近くにあるカイルモア修道院を訪ねました。その後、N59-N60-N17を経由して、スライゴーに向いました。スライゴーの宿泊は、クラリオンホテルという、少し町の中心から離れたところにあるホテルですが、かなり立派なホテルでした。
スライゴー - グレンヴェー国立公園 - ジャイアントコーズウェー
スライゴーを発ち、最後で3つめの国立公園であるグレンヴェー国立公園に向いました。途中綺麗な砂浜などが見えるN15を北上し、ドゴネールカラ内陸に入りグレンヴェー国立公園を訪れ、その後ユニオンジャックの旗がたくさんある北アイルランドに入り、ロンドンデリーの城壁を少し登った後、ジャイアントコーズウェーに向いました。
その途中、A2の castlerock の街少し手前(西)、ちょっとした駐車場と名所らしき表示がありました。その後気になって車をもどしたところ、そこは「ダウンヒルハウス」と言う所で、豪邸の廃墟と礼拝堂が草原の中にあるところでした。こちら無料ですが、良い天気もあいまって、芝の緑と海の青が交じり合うところ、素晴らしい景色でした。今回の旅で一番の印象深い場所になりました。
その後、ジャイアントコーズウェーの先、キャリック・リードのつり橋に行き、その後だいぶ遅い時間となってきましたが、ジャイアントコーズウェーに行きました。想像より少し小さいながら、それでも素晴らしい「柱状摂理」に感動しながら夕方を楽しみました。
その日の宿泊は、ネットで探したコーズウェーロッジ。このホテル(B&B的)のスイートに泊まりましたが、また部屋中のアートとか風呂とか素晴らしく、宿の人も親切で、何日も滞在したくなりました。
ジャイアントコーズウェー - 周辺観光地 - 北西海岸ドライブ - ベルファスト空港
翌朝は、当初ジャイアントコーズウェーに行く予定でしたが、前日に堪能したため、ベルファスト空港までの帰路につきました。しかし、最短ルートではなく、A2の海岸線で行くルートを取りました。
途中、岬とか滝とか見にゆき、迷子になった羊の再会のドラマを生で見たりして、Larne から内陸に入り、空港に到着しました、
レンタカーを利用したアイルランド一周8泊10日の旅は、日程的にかなりきつい部分もありました(夏の長い昼を活用しました)。特に国立公園やコング等、散策すると面白そうな場所がありましたため、次回もう一度行く事があれば、2日ほど滞在したい気分です。
道は幹線についてはよく整備されており制限速度100kmでした。やや細く道も悪い地方道でも80km制限で、なかなかスリルあるものでした。やはりカーナビは便利で、ドライブ旅行には必需品です。
日本は猛暑でしたが、アイルランドはたまに長袖が欲しくなるほど涼しかったです。食事は、移動や観光に注力した事もあり、あいかわらず昼食はあまり充実していませんでしたが、訪れたレストランは中々に美味しいものが多かったです。
派手さはないですが、心休まる雰囲気を持った国、現在経済状態が少々悪いようですが、変わらずにいてほしいものです。
いつもありがとうございます。日本と同じ右ハンドルで、道も良いアイルランド。公共の交通機関では、各観光箇所を周るにはまだあまり便利ではないこの国ですが、レンタカーがあればこんなに見所を網羅する事が出来るんだなぁと、旅行記を、羨ましく拝見させていただきました。駐車場のお話や、ルートの案内など、これからご出発される方にも参考となる旅行記を、どうもありがとうございました。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。