一昨年の初海外で味をしめた両親の希望で
今回は親子3人でユーレルパスを使ったドイツ・スイス・イタリアの鉄道旅行に行ってきました。前回同様、基本的に自由な個人旅行ですが、計画段階でパーパスジャパン担当の小堀さんに頂いたアドバイスのおかげで無理のない良い旅となり、本当に感謝しています。この場を借りてお礼申し上げます。
今回乗ったルフトハンザ航空は、サービスや機内設備等申し分なく、行き帰りとも快適でした。
到着したフランクフルトからはすぐにケルンへ移動。駅の目の前の大聖堂は予想以上の迫力です。広場は地元の若者達で賑わい、また通りのレストランのテラス席では大人達がジョッキ片手にとても盛り上がっているなど、これぞドイツ!という感じです。
翌日はまず、列車でライン川沿いの小さな街、リューデスハイムへ。
この日は天気にも恵まれ、山上へ向かうゴンドラから見た広がるブドウ畑の緑と遠くへゆっくり流れるライン川の景色がとても印象的でした。展望台まで歩く人もいましたが、時間があればとてもよい散策になると思います。
その後、KD観光船でのライン川下り、少し肌寒いですがデッキで楽しみました。数々の古城、小さな街、有名なローレライの岩など、右に左に次々と見どころが出てくるたびに、独、英、中、日の4ヶ国語での船内放送によるガイドがあります。
コブレンツまでの約4時間、ゆったりとした川の流れに包まれながら、あっという間に時間は過ぎました。
この夜はケルシュビールをお供にケルンで晩御飯を済ませた後、シティナイトラインという寝台列車に乗車しました。個室にはトイレ、洗面台だけでなくシャワーまで付いていますが、大変狭く、無いよりはマシという程度。
しかし、タオルやアメニティは完備、ベッドは羽毛布団、また朝食まで出てきて、動くホテルというキャッチコピーには納得です。
翌朝到着したミュンヘンはあいにくの曇り空。
濃霧の中をノイシュバンシュタイン城へ向かいますが、麓から馬車で城に近づいても霧に包まれたまま。
しかし城内の見学を終え、麓で駅へのバスを待つ間にどんどん晴れ上がり、離れる間際に少しだけ本来の美しい姿を望むことができました。
ミュンヘンでは楽しみにしていたビールを、この旅何度目かのソーセージ、マッシュポテト、ザワークラウトと共に。ドイツビールは地域により少しずつ味は違いますが、どれも噂に違わず美味しいのです。
ドイツ・スイスの列車は、車窓からの風景を眺めるだけでも大満足の私達ですが、特急のICEだけでなく、ローカル列車のREでも比較的新型車両で車内の電光掲示も多く、外国人の旅行にも利用しやすくなっているように感じました。また自転車も普通に持ち込むことができ、車掌さんはみんな英語が話せるなど、サービスも充実しています。
スイスのツェルマットへ向かう長旅の途中にベルンへ寄り、市場などで賑わう旧市街のそぞろ歩きを楽しみました。この街ではじめて食べたロシュティというスイス料理は、ジャガイモを炒めたものにベーコンや卵、チーズなどを載せて焼いた簡単なものですが、とても美味しく、その後も再度注文したくらいです。
ツェルマットでは2泊しましたがすこぶる快晴。
3100m地点の展望台ではマッターホルンをはじめとする山々の美しい姿が存分に楽しめたため、思わぬ長居となりました。また麓のホテルのバルコニーからや、展望台へ登るゴルナーグラート登山鉄道の全行程でもずっと様々な角度からその雄姿を眺めることができ、最高の一日でした。
翌日の氷河急行はまず、緑あふれる牧場の牛たちを大きな窓ごしに眺めながらのランチ。しかし終える頃は徐々に迫力の山越えの景色となり、越えるとまた美しい湖が車窓に広がるなど、飽きることのない8時間でした。
日本語を含む6ヶ国語のイヤホンによるガイドは全部で74箇所もあります。その晩泊まったサンモリッツは、透明度の高い湖と周りの紅葉した山々の景色が思いのほか綺麗でした。機会があれば是非ゆっくりと訪れたいと思います。
最終日はベルニナ急行に乗車。
ラーゴビアンカという湖や頂上に雪を抱いた山々など、次から次へと見所が出現します。氷河急行の雄大な景色とはまた一味違う美しい秋が、2時間半という短時間にたっぷり凝縮されていて、個人的にはこちらのほうがおすすめです。
終着駅のティラーノからはベルニナバスで、コモ湖岸などを通って美しい湖の街ルガーノへ。
最後は列車でミラノへ移動、夜のドゥオモとガッレリアで最後の観光をし、この旅を締めくくりました。
日本とやり方が違い、色々戸惑いますが、今回の旅行でも、言葉は通じなくても地元の方が親切に教えて下さり、何度も助けられました。大きな荷物を抱えての移動も大変ですが、それ以上に出来合いのフルパッケージツアーでは得られない刺激や喜びが大きく、病み付きになります。
今後ともお世話になると思いますので、どうぞ宜しくお願いいたします。