以前、私のフランス新婚旅行でお世話になりました。その時の自由な旅行と満足感が忘れられず、今回の母と私の親娘旅でもお願いしようと思いました。
英語が得意でない私たちの希望は、イギリスの田舎町、ガーデン、暮らし、歴史・・・。こんなやっかいなキーワードを、パースパスジャパン様はすっかり満たしてくださいました。
期間:2012年9月22日~2012年9月28日
吉松 様
GON-000617
以前、私のフランス新婚旅行でお世話になりました。その時の自由な旅行と満足感が忘れられず、今回の母と私の親娘旅でもお願いしようと思いました。
英語が得意でない私たちの希望は、イギリスの田舎町、ガーデン、暮らし、歴史・・・。こんなやっかいなキーワードを、パースパスジャパン様はすっかり満たしてくださいました。
夕方にヒースロー空港に着き、送迎ドライバーさんと無事合流して早速コッツウォルズへ。
ボートン・オン・ザ・ウォーターの B&B 「 Landsdowne Villa Guest House 」は階段も談話室もお部屋もラブリー!案内していただいたお部屋は、ぬくもりのある家具に、青タイル床のバスルーム、大きな出窓とカーテン付きのベッド・・・。思い描いていたイギリスの B&B です。奥さまが朝食時間やカギの使い方を丁寧に説明してくださりました。
夕食は、ボートン・オン・ザ・ウォーターのメイン水路に面したレストランでフィッシュケーキを食べました。ビネガーの効いたタルタルソースは、今思い出しただけでもよだれが出てきます。
ワクワクと時差で、5時前には目が覚めてしまい、夜明け前の街をお散歩することにしました。
空が白んでくると、キョンキョン、とカラスの声が聞こえ出し、教会の鐘がガラーンゴローンと15分ごとに鳴ります。礼拝に向かう正装の女性、カモにパンくずをやりに来たおじさん、「今朝は冷えるね!」と声をかけてくれた新聞屋さん・・・夜の余韻を残しながら街が少しずつ活気づきます。
ホテルの朝食は、オーナーさんと奥さまが、小さなキッチンからできたてをニコニコと運んできてくださいました。丸ごと焼きトマトはとても美味しかったです!
日本人ガイドさん、イギリス人ドライバーさんが迎えにきて、今日と明日のルートを相談。お天気情報を細かく調べてくださり、空模様を見ながら、私たちの希望を臨機応変にアレンジしていただきました。
水車の素敵なローワー・スローターから、フットパス(遊歩道)を歩きました。今にもオフィーリアが流れてきそうな小川に感激したり、ヤギの群れを突っ切ったり、木苺を摘んで食べたりして、アッパー・スローターへ。
私たちの強い希望で、あまり観光地化していないナウントンにも寄ってもらい、雨が降ってきたところでスードリー城を目指しました。お城の中の展示なら雨に濡れず楽しめるよ、と提案してくださったのですが、城内の廃墟を利用したガーデンがよい雰囲気で、結局展示は観ずに、外ばかりをお散歩しました。
スタンウェイ、スタントンと順に北上し、集落ごとに特徴や成り立ちを丁寧に説明してくださいました。
雨の中煙を上げる煙突の街並みは、しっとりとして素敵でした。
“暮らしを感じられる場所が好き”という私たちの好みをよく理解してくださり、「だったらランチは、地元っ子で人気のパブにしましょうか」と連れていってくださいました。
この日は日曜日で、サンデーローストという料理が今日だけ食べられるとのこと。グレイビーという茶色いソースがひたひたの、ボリュームたっぷりのローストビーフをいただきました。
「ここらへんの川は山からの湧き水ではなくて雨水なんだよ」
「ハリネズミがよく出没してドッグフードを食べちゃうの」
夫婦や家族づれで混み合う店内で食べながら、コッツウォルズに暮らすガイドさんとドライバーさんの、現地ならではのこぼれ話は、とても興味深かったです。
スノーズヒルに寄ってから、母お待ちかねのキフツゲート・コート・ガーデンです。人も少なく、ゆっくり見ることができました。
お土産屋ではこの庭の女性オーナーさんが対応してくださり、ガーデニングが大好きな母は、植物リストファイルを二人でめくりながら、熱心に質問をしていました。
雨だ雨だと文句を言いながら、それでも好奇心を抑えきれずに朝食前のお散歩へ。昨日のおじさんを真似て、私たちもカモにパンをあげてみました。
ふたたび迎えに来ていただいて、この日はまずバイブリー・コート・マナーに寄って素敵な館内を見せていただき、それからバイブリーへ。よく手入れのされた可愛らしい個人宅の庭では、草花たちがのびのびしています。ガーデンをつくる、のではなくて、植物に間貸ししている、といった印象で、ガーデニングを根本を考えさせられました。
「個人宅にもばんばんカメラ向けて大丈夫よ、観光客にはとても慣れているの」
日本での下調べではわからない、そういった在住の方の保証する情報は非常にありがたかったです。
秋雨でけぶるアーリントン・ロウは、ガイド本で見慣れた写真とはまた違った印象で美しかったです。
濡れて色濃くなったライムストーンの家並み、オススメです!
この日のランチは、バーフォードでした。“トラディショナル・ティールーム”と看板を掲げたお店に入り、タルトと紅茶で軽めにしました。地元っ子に愛されるティールームは、若者がわいわいお茶していたり、おばあちゃんがひとりでケーキを頬張っていたりと、よい体験でした。
お店をでると雨が上がっていて、蚤の市や街並みをゆっくり見学できました。
アンティークを見てみたい!と私が希望したため、ストウ・オン・ザ・ウォルドへ。
良質なお店をガイドさんに教えていただいて、悩みに悩みましたがスミレの美しいティーカップを買いました。ちょっとだけディスカウントにも成功!
ドライバーさんの機転で、馬たちがくつろぐ競馬養成牧場と、知り合いのファームに寄っていただけました。ファームはちょうど牛の搾乳作業中でしたが、笑顔で見学を歓迎してくださいました。仔牛も可愛らしいこと!
茅葺きの家が並ぶブロード・カムデン、そのあとはすぐ近くのチッピング・カムデンに移動し、「こういう場所、きっと好きだと思って」と、銀細工の工房へ。作業中のアトリエを、自由に入って見学・撮影して良い場所なんだそうです。
天井には伝票の束。見慣れぬ形の古びた工具たち。埋もれるようにして作業する、職人さんたちの真剣な眼差し・・・。手と時間の積み重ねを大切に、というメッセージが伝わってくるようで、貴重な体験をしました。
メインストリートでも散策がてらアンティークショッピングを楽しみました。
また郊外は可愛らしい街並みで、歩いていておとぎ話に迷い込んだような気分になりました。
ホテルへ向かう途中、見晴らしの良い丘を通りました。移動中に素敵な景色に出会うと「ストッププリーズ!」と停めてもらって、車を降りたり写真を撮ったりさせてもらっていたのですが、この時は母と私、同時に叫んでしまいました(ドライバーさん大爆笑でした)。
コッツウォルズはイングランドの西端にあり、丘から見渡せる山の麓はもうウェールズです。遠く、雲間からの光の柱がいく筋も大地に降りて、「できれば広大なイメージのウェールズを一目見たいね」と話していた私たちは、吹き付ける風の中しばらく感無量で眺めていました。
ブロードウェイで泊まった「 The Lygon Arms 」は古くて立派なホテルでした。天井に剥き出しの黒い梁、迷路のような廊下、素敵な調度品の置かれたロビーは入り組んでいて、何フロアあるのかわからないくらいです。
大きなホールがレストランになっており、落ち着いた席でコース料理をゆっくりいただきました。
風が強かったのですが、懲りずに暗いうちから外を歩きました。ホテルの玄関でスタッフのおじさんがニコニコして「 Very cold!」とドアを開けてくださり、「帰ってきたらホットコーヒーをどうぞ!」と気遣ってくださいました。
空はすっかり晴れ、ホテルを出たとたん空は天の川でした。ハイストリートが延びてゆくその丘の向こうの空が、紺から青へ明けてきたところで「これは素晴らし過ぎてきっと長丁場になる」と出直し。一度朝食に戻り、ふたたび朝の散策に出ました。
まだ低い朝日を浴びて、開店準備の八百屋さん、街はずれの牧場で草をはむ馬、農具の置かれた納屋など、キラキラと秋の劇的な風景でした。
ホテルを出発してロンドンへ向かう途中、ドライバーさんが気を利かせて、チッピング・カムデンのお城のような繊維工場を見渡せる丘と、ブレナム宮殿の門の前に寄ってくださり、思いがけず観光できてしまいました。
その後もロンドンのホテル「 Park Lane Mews Hotel 」の玄関まで座りながら車窓観光を楽しみ、重たい荷物も移動が本当にラクチン!
お別れを言ってチェックインしたら、さっそく身軽になってキュー・ガーデンへ向かいました。キュー・ガーデン駅でソーセージパイを買って頬張りながら、街路樹の落ち葉踏みふみ、ガーデンまで歩きました。
園内にある、いつか見たいと思っていたパームハウス。なんとこの日は14時にクローズで、入れませんでした。調べが甘かった!
それでも、白い雲を背負ってそびえる吹きガラスの温室は、太陽を受けて、圧倒的でした。リスやガチョウなどが近くをウロウロしていたり、エリアごとに趣が違ったり、お土産屋さんはさすが植物関連が充実していたりと、ずっといても飽きなさそうです。
帰り、ホテルの最寄駅から歩くと、路地にはそこかしこにパブがあり、外まで人が溢れていました。
少し勇気がなくて混じれませんでしたが、ビール片手に立ちっぱなしでワイワイと話し込み、とても楽しそうでした。
半日観光バスツアーを申し込んであったので、遠回りしながら集合場所に向かいました。メイフェア地区、ボンドストリート、ピカデリー広場、と、どこも掃除車や配達車が並んで停まり、まだ朝の忙しい準備中。
高級ブランド店の怖そうなドアマンと目が合うとおどけた仕草をして笑わせてくれたり、窓拭きのお兄さんに「撮らせてー」と話しかけたらものすごいキメ顔で窓を拭き出したり。華やかなロンドンも良いですが、こういったオフ感のある風景も面白いです。
バスツアーではビッグベンをはじめ、ロンドンをギュっと凝縮してスムーズに観光できたので大正解でした。バッキンガム宮殿での衛兵交代式も、開催かどうか確認しながら(小雨だと微妙なんだそうです)、安全かつ見やすいポジションに連れていってくださり、ばっちり赤制服にクマ帽子のパレードが見れました!
解散後、午後はエンジェル駅近くのアンティーク市へ。駅の改札に看板が出ていて迷いませんでした。
狭い路地に食器やアクセサリーが並び、宝探しをするような感覚です。特に女性ものを扱うアンティーク店のスタッフさんはどこも親しみやすく、英語があまり話せなくても楽しくショッピングできました。
いったん宿に戻り、ドレスアップし、スニーカーからパンプスへ履き替えて向かったのは、アフタヌーンティーです。予約したホテルの豪華なロビーでさっそく緊張してしまいましたが、席に座って紅茶が出てくると、すっかりくつろいでしまいました。
ピアノとチェロの生演奏を聴きながら、ゆっくり時間をかけて、サンドイッチやスコーンやケーキをいただきました。どれもおかわりを勧められましたが、お腹いっぱいでとてもとても!
担当のお兄さんの、洗練された所作で紅茶を注ぐ姿も美しかったです。
そのホテルを出てすぐのアンティークマーケットに寄ってから、たまたま見かけた自転車タクシーに乗ってみることにしました。値段交渉をして乗り込み、夕方の交通渋滞を滑り抜けるようにして、徒歩とはまた違った風景を楽しめました。
夜にはだいぶロンドン歩きにも慣れてきて、路地裏の小さなデリで買い物したり、パブの横の路上でチェス(のような、見たことない卓上ゲーム)に興じるおじさんたちと話したり、自由旅行を満喫しました。
イギリス最後の朝は、近くのバッキンガム宮殿へ。まだ青暗い寒空の下、ゲートでは男性たちが門番をしていました。堅苦しい制服に似合わず、気さくに「おはよう!撮っていいよ!」と笑ってくださいました。
朝食のあとは迎えが来るまで、「この路地が一番気に入った!」などと話しながら最後の散歩をしたり、オイスターカード(地下鉄の電子パス)を払い戻したりして過ごし、お迎えの車に乗って空港へ。チェックイン機の近くに日本人の CA さんが待機していたので、とても助かりました。
自分たちのペースで動いたからでしょうか、帰りの飛行機も、ぐったり疲れきっているわけでもなく、お互いの思い出をたくさん話し合いながら帰国しました。
母と娘で1週間の海外旅行、この先あと何回可能かわかりません。
知らない遠い土地でのワクワク、発見、ふれあい・・・こんなに自由な旅行を満喫した母との時間は、私の宝ものになることでしょう(そしてきっと母も)。
しつこいワガママに応えてくださり、きめ細やかな案内で旅の不安を取り除いてくださったパーパスジャパン様、本当にありがとうございました。目的のある自由な旅、ちょっとクセになりそうです・・・
素敵な旅行記と写真ありがとうございます。
お母様との貴重な時間、旅を通して楽しんで頂けて本当に良かったです。ありがとうございました。
イギリスの田舎町(コッツウォルズ)から始まり、ロンドンに至るまで、イギリスの素晴らしさを堪能頂けた様子が伺え、嬉しく思いました。