【クルーズ研修レポート】 スペイン&チュニジア

期間:2013年5月11日~2013年5月14日
パーパスジャパン:横田

GON-000722

クルーズ。高級商品のイメージが強くまだまだ日本人には敷居の高い旅行形態のひとつ。

しかし、ホテルに高級ラグジュアリーホテルと、ファミリー向け大型ホテルがあるように、クルーズ船にもさまざまな種類があり、意外と気軽なものだという情報がテレビや雑誌から入ってくるようになったのも事実。

ただ、乗った事がないから実際どんなものかわからない・・・・・・・・・
ということで、クルーズ船、乗ってきました!

5月連休明けのバルセロナ港。快晴。

今回私が乗船する船はスペインの船会社「プルマントゥール」の船「ソブリン号」。

船には、いわゆるラグジュアリー、プレミア、カジュアル・・・と、ホテルと同じようにカテゴリ分けがされているのだけど、このプルマントゥールの船は「カジュアル」船。
確かに、港について他の乗船客を見てみるとみんな非常に軽装で、小さな子供のいる家族連れも多い。なるほど、確かにこれなら気軽かも。

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タクシーを降りるとすぐに船のスタッフが「キャビン番号を教えて」と声をかけてきて、私の荷物を持って「部屋に持っていくから」と運んでくれる。カジュアル船でも、きちんとポーターがいる。あ、チップ渡さなきゃ!・・・と思いがちだけれど、そこがクルーズのいいところ【その1】

船内のサービスに対してのチップはすべて「船内チップ」として毎日客室に自動計上されるので、余分に払う必要はなし。逆に言うと、何も頼まなくても勝手にチップ代金は請求されてしまうのでここは使わないともったいない!ということ。変な遠慮はせずに、遠慮なく色々頼んでしまいましょう。

というわけで、これで私はスーツケースを持たずして身軽に船のチェックイン。
港に入ると、ずらっと並ぶカウンター。ここで、飛行機のチェックイン同様、乗船券の E チケットを提示し手続きをしてもらう。

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そのときに、クレジットカードの登録と写真撮影が行われます。この写真、何に使うのかというと、チェックインするとクルーズカードと呼ばれる部屋の鍵を兼ねたカードを渡されるのだけどそのカードが、船内の身分証明書になり、撮影した写真はそのカードに内蔵されます。

この写真は、清算時や船の下船時など本人確認の際などに利用され、クレジットカードに関しては船内で発生した支払いに利用される。クルーズのいいところ【その2】はこの点。

船内での支払いや本人確認はすべてこのクルーズカードで行われるため、お財布やパスポートを持ち歩く必要が無いので身軽に船の中を楽しむ事が出来るという点のメリットは大きいです。

★クルーズカード : セキュリティのため、部屋番号は書いてありませんが、それ以外の情報はここを見れば一目瞭然
★クルーズカード : セキュリティのため、部屋番号は書いてありませんが、それ以外の情報はここを見れば一目瞭然

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船にボーディングブリッジがかけられています。これが出来る港は数少ないのだそう
船にボーディングブリッジがかけられています。これが出来る港は数少ないのだそう

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さて、いよいよキャビンへ。3泊4日お世話になるお部屋とご対面です。

私の部屋は、海側キャビン(窓は開きません)。
15~18平米の部屋で、真ん中にダブルベッドが1台。このベッドは、ツイン用にセパレートも可能です。デスクとテレビと、きちんとお湯の出るシャワーも完備。シンプルなビジネスホテルといった風。豪華さはないけれど、1人なのでじゅうぶん。
ただ、2人の場合は、スーツケースを2つ広げるのは少し難しいかもしれず少し手狭さを感じるかもしれないので、注意が必要。

窓も小さく「一応」といったところで、この窓から外の景色を眺めようという気分にはあまりならない。ただ、朝日がさしてきたり、時間の感覚が狂いがちな船の中で外の明るさの変化などに気づけるのは実は結構大事な事かもしれません。

ただ、この窓1つで窓のない「内側キャビン」と「海側キャビン」では、だいぶお値段が変わるので、ご予算重視で部屋は寝るだけ!と割り切れる方なら内側キャビンでも有りだと思います。

★海側キャビン
★海側キャビン

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ツイン用
ツイン用

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他にお部屋は、上からロイヤルスイート、デラックススイート、グランドスイート、ジュニアスイート、デラックス、スーペリア・・・など分かれていてジュニアスイート以上のお部屋は、すべてバルコニーとバスタブ付きです。

★デラックススイート
このお部屋はバスローブ付。

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★ジュニアスイート
ソファベッドもあります。バルコニー付。

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★内側キャビン
子供用ベッドがこのように折り畳みで配備されています。17歳までのお子様は無料(!)なので、子供連れも大勢参加しているのがこの船の特徴のひとつ。

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クルーズのいいところ【その3】に私が挙げたい点としては、一度チェックインしてしまえば、お部屋を移動すること無くずっとそのお部屋での滞在が可能ということ。スーツケースから荷物を広げて、クローゼットにしまっておけばいいんです。

・・・ということは、必然的にお部屋へのこだわりが出てくるお客様が多くなるのも当然のこと。今回私が乗せていただいた船はカジュアル船なのでそうでもないですが、実はシルバーシーやシーボーンのようなプレミアムクルーズはお値段の高いお部屋から売られていく・・・なんてこともよくあるそうです。やっぱり長い船旅、こだわりも大事ですよね。

さて、船にチェックインするとあっという間に出航です。

もちろん、どこにいてもいいのですが、やっぱり外で船が港から出る瞬間が見たい!ということで、プールのある最上階へ。
やっぱり人が大勢集まっています。既に水着で日光浴している人も。早い(笑)。

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一番に視界に入ってくるのはやっぱり真っ青な海。遠くにバルセロナの街並み。そしてたくさんのカモメ。絵に描いたようなバカンスの姿に、知らずと気分も揚がります。

どこが一番いい場所かしら?なんて探しているうちに、動き出す船。沸き立つ乗客。
風を切って走る船と、流れる景色。船旅の始まりです!

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さて、出航して一番初めに行われたのが「避難訓練」。
緊急音が鳴り響き、乗客が一斉にそれぞれのキャビンごとに決められたデッキに移動していきます。集まった全員が、部屋に備え付けのオレンジ色の救命胴衣を着ている姿はなんとも可愛らしい雰囲気ですが、実際に何か起こってしまってからでは、遊び気分ではいられません。真面目にメモメモ・・・。

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避難訓練が終わった後は、あっという間に夕食です。

夕食は、毎晩メインダイニングにて取りました。時間が2グループに分かれていて、19:30~、22:00~の2種類。今回のようなカジュアルクルーズでは、大勢のお客様を乗せているので、一度に全員が食事をとることができないため、このように時間が予め決まっています。(ラグジュアリー、プレミアなど豪華で小さな船の場合は1回制の船が多いです)

余談ですが、この船は、スペインの船なので食事の時間も遅めに設定されているため1回目が19:30というのは異例。アメリカ船など他の船の場合は1回目18:00~、2回目20:00~などが多いです。
ただ、私たち日本人には19:30~はちょうどいいのでありがたいですね。

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食事は、前菜、メイン、デザートの3コースで毎日変わるメニューの中から好きなものを選べます。ドリンクも、ビール、ワイン(赤白)、ソフトドリンク etc なんでも OK。もちろん、オールインクルーシブですので基本的には何を召し上がっても、何を飲んでいただいても料金に含まれていますが、追加代金が必要なメニューやワインもあるので、注文の際は要注意。

基本的に夕食は毎晩このレストランで食べることになります。席も時間も毎日一緒なので、周りの方と自然と仲良くなるかもしれません。

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また、船内では毎日ドレスコードがあります。

「ガラ」の日は、男性は要ネクタイ、女性はワンピースなどきちんとした服装で。これは、みんな気合を入れてめかしこむので、きちんと用意していかないと(カジュアルな服装しか持っていない!なんて事になってしまったら)恥ずかしくて船室から外に出れないかもしRないです^^;

それ以外の日は、「カーニバル」や「アラブ」など遊び心あふれるドレスコードなので、特に普段通りの方が多く、小さなお子様達が色々と可愛い姿で食事に来ていた印象です。

ガラの日のロビーの様子
ガラの日のロビーの様子

カーニバルの日
カーニバルの日

カーニバルの日は、レストランの従業員もノリノリです
カーニバルの日は、レストランの従業員もノリノリです

その他、カジノやディスコ、ショーなど様々なエンターテイメントが用意されているので夕食の後の時間も遊び放題です。バーでお酒を飲んで(しかも飲み放題!)、眠くなったら部屋に戻る・・・。しかも、夜の間に移動までしてくれる。
こんな恵まれた環境、クルーズ以外ではあり得ません。素晴らしい!!

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翌日は、1日海の上。一路チュニジアの首都チュニスを目指します。

船内の施設を一通り見学させていただきました。

人気はスパやジム。床屋までありました!
託児所もあるので、お子様を預けてご両親はスパでのんびり、も可能です。

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レストランも、夕食を食べるメインダイニングのほかにビュッフェレストランが1つ。
そして、別料金で食べることのできるダイニング(エスニック料理でした)が1つ。毎晩同じレストランで飽きちゃうんじゃない?という懸念をされる方も安心ですよね。

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バー、カフェ、軽食を取れるところは更に数か所
バー、カフェ、軽食を取れるところは更に数か所

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お土産の買える売店は、小さいながら免税店もあります。
Wi-Fi は、船室では使えませんがインターネットがあるのでそこで使う事が可能。ただし有料です。

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そしてフロントには、翌日以降の観光オプション申込みカウンターがあったりと、とにかく、至れり尽くせりで飽きる事はありません。

でも、様々なエンターテイメントももちろんいいですが海の上でのんびり風の音を聞きながらぼーっとしているだけで、日常の色々な事を忘れる事が出来て、これ以上ないくらいの時間を味わう事が出来ました。

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さて、そんな盛りだくさんの船の上で1日過ごした翌朝。いよいよ寄港です。

朝早くに目覚めて窓の外を見ると、既に陸地が見えます!まだ朝食時間も前ですが、慌てて外に出ると、チュニスの港がすぐそこに。

出航の時も素晴らしかったですが、入港時はいっそう格別。
港の様子から伺えるまったく新しい土地への期待。遠くに見える景色。
既に入港している他の船を眺める楽しみ。
全てが新鮮で、今まで味わったことのない景色と感動でいつまでも船の上で眺めていたいくらいの朝。

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今回の旅の中で私は、「船旅はこの港に入る姿を見るためにある」といっても過言ではないくらい各都市の入港時、目に入る景色すべてに感激してしまいました。

また、今回は訪れていませんが、ベネチアやドブロブニク、バレッタなど海洋貿易で栄えた港は、やはり海から訪れる人へ向けて街づくりをしていたという事もあり、海から見る景色が一番美しいという話もあります。

陸路、空路もいいですが恐らく中世の人が見ていた景色とほぼ同じ景色を眺めるために、船旅で訪れてみたい街だなと思いました。

ということで、いよいよチュニジア上陸です。

寄港地観光には2通りあり、1つは、自分たちで好きなように観光し、出航時間までにまた船に戻ってくる方法。大体、港にはタクシーが多く待ち構えているので、交渉してまわって貰うのも手です。

ただ、船の入り口はひとつなので一度に全員が外に出ようとしてしまうと当然混雑して大変なことになってしまいます。そこで、キャビンのエリア(数字で予め定められています)ごとに下船順番が指定されます。部屋で待機していると、自分のエリアの番号が放送で呼び出されるので呼び出しが聞こえたら、出口まで行けば OK です。大体船の入港から1時間後くらいから下船が始まります。

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個人用タクシーのタリフまで
個人用タクシーのタリフまで

もう1つは、ショアエクスカーション(船主催のオプショナルツアー)に参加する方法。これは簡単です。船が、寄港地に合わせた観光を3~5種類用意するので、決められた時間(大体、前日)までに希望ツアーを決めて申込みをしておけば OK です。

申し込んだときに、集合時間やバスのグループなどが書かれた参加バウチャーを渡されるので当日は、その集合時間に1度、劇場に集まります。(人数が多いので、一度集合となります)
集合場所には、たいてい他のツアーも集まっていて大きな船になればなるほど、人の数はかなりになりますので集合場所を間違えないようにご注意ください。

チケット
チケット

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バスの番号がかかれたシール。バッグに貼っていました
バスの番号がかかれたシール。バッグに貼っていました

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劇場に集合し、人数が集まったところでバスに移動。
チュニジアは EU ではないので、パスポート必須です。港の入国審査官にパスポートと入国カードを渡すだけですぐに通過出来ました。

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そこから先は、チュニジアの英語ガイドさんとともにカルタゴの遺跡とシディブサイドの街並みを見学。

ツアーは原則スペイン語が主で、英語ツアーは1日に1、2本の用意しかありませんが、英語圏の参加者が多い場合は、その方々を集めて英語のバスというのを用意するの場合が主です。私たちの時も、英語のバスが用意されて、ラッキー♪

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・・・といっても、チュニジアの寄港時間は約5時間ちょっと。観光ツアーも、4時間弱という大変短いものでした。

短い時間を効率よく観光するには、このバスでのショアエクスカーションは非常に便利で有意義なものでした。どこの観光地も、他のバスや、別の船のバスが多く集まるため大混雑も大混雑。観光地の土産物屋のおっちゃんたちも「クルーズが来たぞ!」と言わんばかりの食いつきようで、そういった意味では、ちょっと疲れるかもしれませんが^^;

ただ、この船のショアエクスカーションは他の船に比べると非常にリーズナブルに設定されているのも魅力です。気軽に参加出来ますね。

港で待ち構えている観光用のラクダ
港で待ち構えている観光用のラクダ

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ということで、あっという間に観光は終了し、船に戻ると最後の夜です。
・・・といっても、私も翌日のローマで下船し帰国ですが、この船はまあリボルノ(フィレンツェ)、ジェノバ、ヴィルフランシュールメールと地中海を通過し、最後再びバルセロナへ戻るまで旅は続くので、まだまだ序盤戦ですが。

名残惜しくも最後のディナーを楽しんで、あっという間にパッキングです。といっても、普段から移動の多い旅をするスタイルの私にとっては同じ部屋に3連泊という機会はなかなかなかったので、改めて、荷物の整理をする必要のないありがたみを感じました。毎日、部屋に帰ると綺麗に片づけられているし!

ちなみに、下船時は朝早めの決められた時間に荷物を外に出しておくとポーターが船の外まで運んでくれます。預けるのが心配な方はもちろん自分で運んでいいですが、エレベーターや小さな階段がなかなか多いので、頼んでしまった方が楽ちんなのは間違いありません♪

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部屋付のボーイの写真。顔写真の下の国旗は、話せる言語を表しています
部屋付のボーイの写真。顔写真の下の国旗は、話せる言語を表しています

・・・さて、最後の朝。いおいよチビタベッキアへ入港です。

やはり入港時間に合わせてデッキに出ると、チュニスの入港時より朝が遅いせいか、人が多い!多くのお客様が、船が港に入る瞬間を楽しみに来ていました。

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港そのものも、やはりローマという巨大都市の玄関港ということもあり、規模が大きく、活気があります。キラキラした水と大きな船やカーフェリー、コンテナの数々。都会に帰ってきた気分がしました。

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船が入港すれば、名残惜しいながらも、次のお客様が来てしまうので部屋を出なければなりません。

※この船は、途中乗船、途中下船も可能なので、今回のような研修という名目以外の方でなくとも途中で降りる方もいらっしゃいます。

幸い、私が泊まっていたキャビンはかなり早い時間に船を下船出来る順番でしたが、船の出口は、観光のために下船する方、私のように帰るために下船したい方でかなりごった返していてスペイン語の嵐(笑)。館内放送以外にも、係員が口頭で案内してくれているのですが、とにかく皆さん賑やかなので係員の近くで、なおかつ英語で説明して貰えるように貼り付いていただかないと、降りるタイミングを逃す可能性もあるので注意が必要、という感じでした。

船を降りると、事前に預けた荷物がまとまって置かれている税関の役割をするような小屋があるのでそこを通過し、自分で自分の荷物を見つけてピックアップ。荷物のタグと、自分の名前を照合して。あっという間にもう外の世界です。
予想以上にあっさりと降りる事が出来てすこし拍子抜け?でしたが、きっと、全員が荷物をピックアップするような場所だと、もっと混雑していると思います。

下船して、そのまま飛行機で帰国、というスケジュールを組む場合は、入港時間から下船時間には余裕を持って少し遅い時間のフライトに出発するフライトを手配される事をお勧め致します。

・・・というわけで、たった3泊4日という短い時間でしたがクルーズ乗船という大変貴重な体験を通して今までとは全く違った形の旅行の形を知った気がしました。

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今回の船は本当にカジュアルな雰囲気で

スペインの大型リゾートホテルが、まるごと移動している!!という表現がぴったりです。

ホテルによって旅の印象が変わるように、船によっても、全く違う旅の雰囲気になることは間違いないと思いますがクルーズ初心者の私は、初めての船がこのカジュアルな船で良かったと思いました。

もちろん船なので多少揺れはありますがきちんと季節を選べば海は穏やかで、気分が悪くなるほどの揺れは感じません。また、毎日寝ていれば次の目的地に移動出来るので移動の手間も疲れもなく、色々な街、国を見る事が出来るのでたくさんの場所を見たい、知りたい方には本当にお勧めです!!

お食事、飲み物全部込みで7泊8日で約15万円前後からご用意出来るとってもお得な船ですので、この機会に、是非一度、船旅を体験してみるのはいかがでしょうか?♪

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