フランスの田舎を巡る旅 癒しの南西フランス11日間

期間:2015年8月10日〜2015年8月20日
小林 成弘 様

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今回の旅行では母の病気が重なったこともありいろいろご面倒、ご心配をおかけしてしまいましたが、おかげさまで素晴らしい旅を経験することができました。
誠に有難うございました。

今回の旅行先は殆どがフランス人にとっての主要な国内旅行先でした。

他の町であれば必ず見かけるアメリカ人や日本人、中国人の観光客には全くと言っていいほど出会うことはありませんでした。
また、宿泊先はフランス人が一般に利用するような飾らないホテルであったこともあり、素顔のフランス人の生活を垣間見ることができたようでとても有意義であったと思います。

ガイド兼運転のフローレンスさん・マリヨンさんとホテルのご家族

延べ3日間に渡ってお世話いただいた二人のガイド兼運転のmademoiselle(フローレンスさん、マリヨンさん)もとても素晴らしい方々で、英語は家内が、仏語は(片言ですが)私が分担して担当しながら、かなり深くコミュニケーションできたと思っております。

また、コルド・シュル・シエルのホテルのご家族もまた素晴らしい方達ばかりでした。
穏やかで素晴らしい料理の腕前をお持ちのご主人アランさん、気さくで大変なホスピタリティをお持ちの奥様マリーさん、若いのに海外生活が豊かでとてもsophisticateされたイケメンのご子息ルークさん、そして妊娠中かと思いきやルークさん曰く「只の“デブ”の猫」ディノ…と、とても暖かいご家族の雰囲気の中で1日過ごすことができました。(ルークさんは「ご両親にとってきっと自慢のご子息に違いない!」と思えるようなスマートで心優しい気配りのされる好青年でした)

誰もが非常に素朴で親切な人達ばかり

今回の旅行で一番印象的だったことは、今申し上げた方々だけでなく、小さなショップの店員さんやレストランのgarcon、さらに道行く地元のフランス人に至るまで、誰もが非常に素朴で親切な人達ばかりで、10日間もの旅行で不愉快な思いをしたことは一度もなかったということです。

これは“たまたまラッキーであっただけ”かもしれませんが、私自身過去30数年間に7~8回はフランスを旅行した中でも、かつてない経験でした。
昔であれば日本人に対する偏見や侮蔑的視線を何か感じるものがあったのですが、今回はそれが全くなかったのは驚きでもありました。
もしこれが、日本人の国際的立場の高まりを表しているものだとすれば、今回連れていきました15歳の息子などは「本当にいい時代に生まれてきたのだな。」と思わざるを得ません。
日本はいま5年後のオリンピックに向けて「おもてなしの国」になろうとしていますが、フランス(特に地方フランス)は既にそうした“大人の国”になっていることを強く感じた次第です。

こうした実のある旅行ができましたのも、ひとえに稲毛さんが親身になって素晴らしいスケジュールを組んで頂いたお蔭であり、家族一同心より感謝申し上げます。

あまり日本人が訪れることのない場所

いわゆる“観光地”の写真はガイドブックなどでいろいろ紹介されているでしょうから、今回はあまり日本人が訪れることのない「オラドウール・シュル・グラーヌ」の写真を多めに選びました。
写真について若干コメントしますと・・・

コルド・シュル・シエル
幸いにもその名の通り「天空に浮かぶ村」を見ることができました。
前日、南西フランスに雨が降ったため石灰質の土壌に水分が多く含まれ、この日は日の出とともに水分が水蒸気となって立ち上り、とても幻想的な風景が現れました。
前日ガイドさんには村全体を眺めることのできる対岸の丘まで車で連れていって頂きましたので、この日は早朝ホテルを出ていったん丘を下り、向こう側の丘の天辺までうろ覚えの道を約30分かけて再び登り、漸くこの景色を写真に収めることができました。

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オラドウール・シュル・グラーヌ
オラドウールは第二次大戦でフランスがドイツの占領下に置かれていた1944年6月10日、ナチ親衛隊SSによって完全に焼き払われ大量虐殺が行われた村で、今日まで約70年間、当時の戦争被害の状況をそのまま保存している“戦争遺跡”です。(日本の場合木造建築が多いので、戦争で焼けると全く何もなくなってしまいますが、ヨーロッパはレンガや石が使われるので一応往時の町の姿が残るのですね)。

ナチはフランスのレジスタンスをテロ組織と見なしていましたが、彼らがこの村に潜伏していると疑い、男性は勿論のこと、女性、老人、そして小さな子供に至るまで、罪のない人々を次々と無差別に殺害していったそうです。
我々日本人にとって第二次大戦の被災地といえば、広島・長崎(原爆)、東京(大空襲)、沖縄…といった地名が先ず思い浮かびますが、外国の被災地といえばせいぜい真珠湾かアウシュビッツが出てくるくらいでしょうか…。

それに対しフランス人にとっては、オラドウールは大変重要な意味を持つ“鎮魂の村”であることが今回の旅でよくわかりました。
ガイドさんやタクシーの運転手、さらにホテルなどで出会ったフランス人にオラドウールの話を切り出すと、誰もが急に深刻な面持ちに変わりましたから…。

そういえば、2013年には戦後69年目にして初めてドイツの大統領がこの地を訪れ、多くの女性や子供たちが犠牲になった崩れ落ちた村の教会で深い哀悼の意を表したそうですね。
オラドウールを知る日本人は非常に少ないと思いますが、私たちとしては国内の戦争被害を理解し記憶するだけでなく、他国が受けた被害についてももっと心を寄せて深く学んでいくことが、海外の人々と反戦の意思を共有しあうためにとても重要でことなのではないかと改めて感じた次第です。

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追伸

もし今後、フローレンスさん、マリヨンさん、アランさん、マリーさん、ルークさん、
ディノさん(?)とコンタクトを取られることがありましたら、小林が「もし皆さんが日本を訪れる機会があれば、是非遠慮なく小林に連絡してください。素顔の日本を喜んでご案内したい。」と言っていた旨、お伝え願えれば幸いに存じます。

アルビ
アルビ

カルカソンヌ
カルカソンヌ

コンク
コンク

ボルドー
ボルドー

ロカマドール
ロカマドール

カルカソンヌ
カルカソンヌ

コンク
コンク

コンク
コンク

ボルドー
ボルドー

ツアープランナーからのコメント

小林さま、この度は素敵なお写真と旅行記をお送り頂き、誠にありがとうございます。
今回はフランスの中でも素朴な景観が残る南西フランスで、
しかも『最も美しい村』を中心に巡っていただきましたので、お帰りになってご感想をお聞きするのを心待ちにしておりました♪
特にコルドシュルシエルの宿、お気に召して頂けて本当にうれしいです。
ドライバーやガイドのご感想などもお聞き出来てとても光栄です。
またぜひ機会ございましたらお気軽にお声掛け頂けますと幸いです。今後とも末永く宜しくお願いいたします。

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