【研修レポート】ボツワナ
期間:2016年1月25日~2016年2月1日
パーパスジャパン:稲毛
2016年1月25日から2月1日までの8日間
ボツワナ大使館さん、南アフリカ航空さん、UTI JAPANさん共催の
アフリカ/ボツワナ研修に参加させて頂きました。
雨季の出発という事で若干心配していた天気ですが毎日晴天に恵まれ、
ライオン、かば、象、キリンなどにもしっかり遭遇でき、とても充実した8日間となりました。
また、動物観察だけでなく特殊な自然の景観や個性的なロッジ、ブッシュマン(サン族)の
生活体験など、あらゆることが日本やヨーロッパとまるで違って、
とても好奇心を満たされる毎日でした。
DAY1:成田からはキャセイパシフィック航空で香港へ
4時間程度のフライトなので疲れも感じないちょうど良いフライトタイムです。
各席にオンデマンドのパーソナルテレビが設置されており、視聴出来る映画の種類も豊富でした。
香港到着後は、空港内を視察。
出発フロアは横に長いシンプルな空港なので乗り継ぎに迷うことはまずありません。
端から端までは動く歩道で楽々移動できます。
アジアの空港らしくフードコートが充実しているので乗り継ぎ時間が多少長くても飽きることなく
過ごすことができそうです。
その後、深夜発の南アフリカ航空でヨハネスブルクへ。
▼以下、南アフリカ航空オフィシャルサイトより抜粋
香港発のヨハネスブルク行きとあって、乗客はレジャー客というより船の船員などの
ビジネス利用のお客さんが目立ちました。
そのため機内は騒がしさもなく静かで落ち着いています。
各席にはオンデマンドのパーソナルテレビも完備されておりましたが、機内が静かなことと
深夜発便ということでプログラムを視聴せずに静かに過ごしました。
そのおかげか到着した時には10時間以上のフライトに搭乗したとは思えないほど、
あまり疲れを感じませんでした。
機内が暗いことと静かなことは重要だな、と感じました。
ちなみに機内食は香港発とあって、いずれも日本人の口に合うシンプルな料理でした。
特にヌードルとオーダーすると出てくる焼きそばが美味しかったです。
DAY2:ヨハネスブルク到着
現地スタッフの方の案内で空港内の視察ツアーに出かけました。
出国審査は長蛇の列、空港内もかなりの混雑ぶりでした。
空港の作りはさほど複雑ではないのですが、
国内線ターミナル、国際線ターミナル、また利用航空会社ごとにチェックインカウンターの場所が様々なため、搭乗券が最終目的地まで出ていない場合などは、チェックインカウンターを
探してあちこちと歩かなければならず、慣れていない場合ちょっと難しいことになりそうな
感じがしました。
ここは、乗り継ぎ時のアシスタントサービスを利用するのが無難そうです。
ヨハネスブルク乗り継ぎ時の貨物預け手荷物について
<南アフリカの各都市行きの場合>
一旦ヨハネスブルクで受け取り、再度預ける必要あり。
<その他の国行きの場合>
成田で預けた荷物は、通常はスルーで最終目的地受け取りが可能となるが
ロストバケージに備えるなら、かつ乗り継ぎ時間が十分にあるなら
一旦ヨハネスブルクで受け取る方が良いとのこと。
バオバブラウンジ
ヨハネスブルク発マウン行きのフライトまでヨハネスブルクのバオバブラウンジで過ごしました。
ラウンジのブッフェコーナーにはフルーツやマフィンやチョコレートなどが並び、
アルコールも含めたドリンクの種類も豊富。
もちろんシャワーも利用可能ということで、ロングフライトの後には
とてもありがたいスペースです。
マウン空港到着
日本を出てから3度の乗り継ぎを経てのマウン到着でしたが
いずれの便もほぼ定刻どおりの離発着。
とてもスムーズに到着しました。
この先は陸路で3時間かけて初泊の宿、ディカールサンロッジを目指します。
道はアスファルトできれいに舗装されたまっすぐな一本道。
ガタガタ揺れることもなく快適です。
途中、舗装路の先の草原に動物がくつろぐ姿が見えたり、現地の人の住まいが見えたり
車窓から眺める景観に飽きることのないドライブが続きます。
ちなみに雨季のアフリカは緑が豊富で青空とのコントラストがとっても見事です。
ディカールサンロッジ到着
広い敷地を取り囲むように横に長い1階建てのお部屋が並びます。
全てのお部屋は中庭?に面したつくりで、いわゆる都会のビジネスホテルとは
全く異なる雰囲気でほのぼのとした感じです。
ロッジの裏手を散策していると
ブッシュマンのファミリーが木陰で休んでいるシーンに遭遇しました。
まさに写真やテレビで見る、アフリカらしい光景に興奮しました。
夕食
ロッジでの電気供給は定められた時間のみという事で、
夕食はキャンドルの明かりでの中で提供されます。
屋外でキャンドルの明かりだけで食べる夕食はとっても雰囲気があって素敵でした。
初めてのアフリカでの食事、正直ドキドキでしたが欧米人のお客さんが多いからなのか
メニューは洋食のビーフストロガノフや豆の煮込み、野菜も豊富で大変美味しくいただきました。
ブッシュマンのトランスダンス
キャンプファイヤーの火を取り囲んでスピリチュアルな歌と踊りが繰り広げられます。
ボツワナの各地でブッシュマンには出会いましたがこちらで出会うブッシュマンがなにやら
一番リアルでした。
夜は満点の星空に、天の川。
暗くても不思議と明るい夜でした。
DAY3:朝05:00起床で、ブッシュマンとの早朝ウォーキング
雨季でフレッシュな草木が生い茂る林をブッシュマンと一緒に
大自然の中で生きる智恵や生きる術を教わりながら歩きます。
ブッシュマン達は、雨季は木の実などを採集し乾季は動物を狩猟して日々暮らしているそうです。
生活の中でお金の重要性はほとんどなくて、必要なものを必要なだけもって暮らしているそうです。
私たちとは遠くかけ離れた生活を送っている彼らですが、face to faceでコミュニケーションすると、
遠さや違いを感じなくなるので不思議です。
ウォーキングの最後にはブッシュマンの家に案内してもらいました。
お家の中にはほんとに何もなくて、基本的には身に着ける衣服(獲物の皮)のみとの事。
本当に何も持たない暮らしを実践していて驚きです。
その後、ロッジに戻り朝食
キラキラの日差しの中で頂く食事は一番のご馳走です。
クル・カルチュラルセンター
ディカール・サン・ロッジを出て車で30分程走ったところに
ブッシュマンが絵を描くための場所としてNGOがペンや施設を提供している
クル・カルチュラルセンターがあります。
ブッシュマンが書く絵は世界的に有名でここではそれらの作品を見れるだけでなく
購入することもできます。
その後、次なる目的地へのセスナ機に搭乗するためマウンの町へ向かいます。
マウンの町では路面にたくさんのお店が立ち並び
人もたくさん行きかっており、とても活気がありました。
セスナ機体験
5名乗りの小型飛行機です。荷物は機体下部の狭い部分に入れるという事で
ハードタイプのスーツケースは積載できません。(陸路での別送サービス有)
ソフトタイプの荷物、制限12キロ(1名当たり)までの荷物が積載可能ということですので
注意が必要です。
セスナ機から眺める広大なボツワナの大地は感動でした。
何もない壮大な大地には人の営みの気配が全くありません。
たまに象が歩いている姿が小さく小さく眺められます。
たまに大地に一本、道がまっすぐ、あるいは交差して果てしなく続いています。
セスナ降機後はキャンプが用意した4WDで本日の宿JACKS CAMPに向かいます。
JACKS CAMP
カラハリ砂漠北東部にある巨大な塩湖マガディカディパン
そのマカディカディパンにある宿泊施設4つのうちの1つがこちらです。
(ちなみにマカディカディパンはスイスと同じ広さ。
その広大な土地に宿泊できる施設はなんと4か所のみという事ですから、
いかに非日常な体験ができるかが容易に想像できそうです。)
以下、オフィシャルサイトより抜粋の写真
マハラジャ風の内装は、まさに砂漠のオアシス!
テントの中を吹き抜ける風が大変心地よいです。
マカディカディパンは太古の昔には、アフリカ最大の湖でした。
現在では雨季のみうっすらと水をたたえ塩湖と化します。
塩の大地には草木は育たない為、無限に何もない白い大地が広がります。
地平線をじーっと眺めていると地球の球形が見えるようです。
さて、マハラジャ風のテントに戻って夕食です。
ランプの明かりでロマンティックな、、といきたかったところですが
今晩は1年に1度あるかないかの、激しい虫の襲来を受けてしまいました。
ランプの周りには虫が集まってくるので明かりを消して暗闇の中でのお食事です。
美味しかったのですが、正直何を食べたのかよくわかりません。
こんな体験も新鮮で楽しいものです!
食後はマカディカディの絵のような星空を堪能し、スタッフに引率されて各自お部屋へ。
(食事をするテントからお部屋までは歩いて5分程かかります。
夜はキャンプの敷地内に動物もやってくるので単独行動は厳禁との事です。)
お部屋には電気がないため、オイルランプが用意されていました。
ランプに照らされたお部屋はとってもとっても素敵なのですが、でもちょっと暗い。
持参したヘッドライトが無ければ顔を洗うのも一苦労です。
そして手探りで仕度を済ませベッドに入るも、テントの周りには色々な動物がやってきます。
何かわからない動物の、まるで隣にいるような息遣いにハラハラしてなかなか寝付けません。
こんな体験もこちらならでは!
朝は鳥の鳴き声で目覚めます。
朝の光がこんなにありがたく感じたことはこれまでの人生でそうそうなかったことです。
色々じーんときます。
DAY4:ミーアキャットとの触れ合い
本日も朝05:00起床です。
軽い食事を済ませたらミーアキャットを見に砂漠に出かけます。
ミーアキャットを見つける達人と言われる現地ガイドさんの案内のもと、
朝の柔らかい日差しの中で静かにミーアキャットの出現を待ちます。
各自、地面にぽっかり小さく空いた穴の前で静かに待つこと10分程。
不意に音もなくミーアキャットが現れて、あのポーズをしてくれます。
人間を怖がることもなく健気に太陽に向かってちょこんと立つ姿は
とてもかわいらしいです。
この姿の理由は、おなかに太陽の日差しを受けるためと外敵の監視だそうです。
その後は、マカディカディに住むブッシュマンとのウォーキングです。
サソリを捕まえたり木を使って火をおこしたり、
色々なデモンストレーションを見せてくれます。
ロッジに戻った後は手早く朝食を済ませて
本日の宿オカバンゴのMACHABA CAMPへ移動です。
今回も移動はセスナ機です。
MACHABA CAMP
豊富な水に恵まれたオカバンゴ湿地帯に建つデラックスキャンプ。
こちらのキャンプはプライベートリザーブ内の施設となるため
通常国立公園内ではNGとされているようなアクティビティ(オフロードでのジープサファリやモコロ体験)
なんかも問題なく経験できるとあって、とてもお勧めのお宿です。
以下、オフィシャルサイトより抜粋の写真
ロッジでのアフタヌーンティーはとってもゆったりした時間です。
吹き抜ける風が大変気持ち良いです。
ジープサファリ
昨日のマカディカティパンのサファリとは一味も二味も違いました。
砂漠の動物ははるか彼方で群れになって疾走している姿が印象的でしたが
こちらの動物はもっとのんびりした雰囲気。
雨季は草木が生い茂っているので動物を見つけにくいと言われていますが、
雨季の青々と生い茂る草木の中はまるでグリーンの花園のようです。
そんなグリーンの花園の中で、ひょっこり象が顔を出してくれたり
イボイノシシがすっと通り過ぎたり。
また川のような水たまりもジープが平気でわたってくれます。
夕食前は、キャンプファイヤーを囲んでのカクテルタイムです。
ロッジのスタッフ全員が素敵な歌と踊りでもてなしてくれました。
夕食は木やテーブルにキャンドルランプをともして宿泊客全員で一緒になっていただきます。
DAY5:モコロ体験
オカバンゴで絶対体験したいことの1つです。
モコロと呼ばれる丸太(ちなみに今回は木ではなくプラスチック製でしたが)
をくりぬいた2名乗りの小型ボートで、ウオーターリリーが咲き乱れる水路を進みます。
聞こえる音は鳥の鳴き声とモコロ漕ぎが水を漕ぐ音だけ。
現代社会ではめったに体験できそうにない静寂の世界で至福の時を過ごします。
その後は、再度オカバンゴのジープサファリを楽しみ
セスナ機で次の目的地チョベ国立公園にあるSAVUTI SAFARI LODGEへ移動します。
SAVUTI SAFARI LODGE
象で有名なチョベ国立公園内にあるロッジとあって
ロッジの食堂からは象が間近に眺められます。
DAY6:朝のゲームドライブ
今回の滞在で初めての雨でしたが広大な平原に雷が光る様など貴重な体験が出来ました。
その後、セスナ機でカサネへ移動
到着後、<セボバ・ネイチャー&レクリエーションパーク>を見学しました。
こちらは日本でいうところの民族村のようなところで、
現地人の暮らしぶり等を見ることが出来るなかなか興味深いところでした。
その後、本日の宿、カサネのMOWANA SAFARI LODGEへ
MOWANA SAFARI LODGE
流石にカサネは都会とあって、ホテルも都会の雰囲気です。
こちらはこれまでのキャンプやロッジと違って、いわゆる大型デラックスホテルです。
ホテルエントランスの正面には大きなバオバブの木が生えており、
その木を中心に放射線状にお部屋が並びます。
プールも大小2つあり、レストランも屋外、屋内と揃っています。
午後からは、ロッジの裏手から離発着するリバークルーズへ。
ゆったりとしたクルーズ船でビール片手にのんびりとチョベ川を遊覧します。
船から見える対岸の大地はジンバブエです。
カバの行水シーンが見れたり、ワニがじっとしている姿が見れたり
象が水を飲んでいるシーンが見れたり、夕方には黄金のサンセットが見れたりと、
ほぼ半日にわたる長時間のクルーズですが全く飽きません。
ちなみにこの頃になると、目は動物よりも自然の景観に釘付けになってきます。
地平線を感じるほど広大な大地で、人工的なものが一切なくて、野生動物しかいなくて
気持ち良い風が吹いていて、、。お目当ての動物に会えなくても、この景色を見ているだけで
満足できること間違いなしです。
DAY7:今日はとうとう最終日
ホテルで朝食をとり、車でジンバブエ国境を目指します。
国境では簡単な用紙に必要事項を書くだけで簡単にビザが取得できます。
もちろん係員は英語を話しますのでガイドの居ない個人の方でも問題ありません。
ジンバブエビザ取得後は、ヴィクトリアフォールズへ向かいます。
カサネのホテルからヴィクトリアフォールズまでは車で1時間ほどですので
最終日のフライトが午後なら、
午前のうちにカサネから移動→ヴィクトリアの滝観光→帰国便へ
といったスケジュールも可能です。
ヴィクトリアフォールズ
チケット窓口の近くにはお土産物を売る店が並んでいるのですが
そこで必ずカッパを購入されることをお勧めします。
ヴィクトリアの滝へ向かう道はだんだんと水しぶきが激しくなってきて
メインのポイントまで来ると大雨状態で傘が必要なほどです。
滝の轟音と、上から下から吹き上げてくる水しぶきに地球のパワーを感じて言葉を失います。
ヴィクトリアの滝を楽しんだ後は、最近リノベーションされたばかりという
ヴィクトリア空港へ。
とても広々とした空港で大変わかりやすい作りです。
その後は、南アフリカ航空に搭乗し、帰国の途へ。。。
ロングフライトでしたが往路同様、機内が静かでゆっくりと体を休めることが出来たので
さほどの疲れは感じませんでした。
機内食のヌードルはやはり美味しかったですし、エコノミークラスでもワインが提供されました。
最後に・・・
今回渡航させていた頂いたボツワナは
アフリカの中で最も安全な国として知られております。
その理由が歴史的、立地的な要因というよりも、
現地に暮らす人や動物たちの影響が大きいんだろうな、という事をひしひしと感じる8日間でした。
ロッジのスタッフは皆、とても気さくで、毎晩歌と踊りでゲストをもてなしてくれました。
野生動物も全く人間を怖がらず、あちこちでくつろいだ姿を見せてくれました。
アフリカ、特にボツワナは、そうそう簡単に行けるところではありませんが、
その分、行った後に得られる感激や感動は間違いなく大きいです。
是非このレポートを通して、少しでもボツワナに興味を持っていただければ幸いです。
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