ポルトガルの世界遺産と小さな街を巡る旅9日間

期間:2017年8月3日~2017年8月11日
R&S 様

GON-001214

0. 旅の初夢

ビートたけしさんが、出てきて「俺は数学なんて全然、分かんないや」と言ふ。
我「コマ大数学科をやってたから、そんなことない」と返せば、「飲みに行こう」と誘われたり。

いい夢見せてくれて、ありがとう、Lisboa!

1. 大学生と語る

コインブラ大学に行って来ました。

学生さんがボランティアをしています。経済学部2年生には、将来、国連で働く事を勧めました。彼は It is my dream.と答えてくれました。

建築学科の修士学生には、コインブラをどう思うかと聞かれました。古いものを大切にしている。しかし、新しいオリジナルを創造するのはより重要と答えました。彼は、古いものを大事にする事から、新しい創造が誕生すると不満気です。それから、話が弾んでしまい、京都の銀閣寺や茶道と日本人の心などに及びました。

旧大学の案内をしている学生さん達とお話し出来たのは貴重な経験です。彼らの中にも日本から来た変なおじさんとの会話を楽しんでくれる人がいます。 黒のマントを一緒に羽織ってくれた彼らに感謝します。

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2. Coimbra university, department of mathematics

研究棟の壁には定理がかかげられている。才能ある選ばれた人のみが建屋中に入る事が出来る。
我、ただ観光客として外壁を写真撮影する。

πの公式は、ライプニッツが発見するずっと前に、インドのMahdavaが発見したそうである。ここは「好きこそものの上手なれ」で納めるとしたい。

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3. 別行動

Amarfiの海水浴から5年、久しぶりの海外旅行にポルトガルを選びました。
コインブラはいい、で意見が一致。奇しくも、彼女はショッピングや街歩きに教会へ、僕は大学、植物園や図書館へと別行動をとった日の感想です。

互いに好きにやって、ポートワインを飲みながら、報告し合うのが良さそうです。

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4. Hotel Astoria in Coimbra

今日はポルトガルの気候についてお話します。
夏の軽井沢より涼しく、かつ湿度も低く快適です。街路樹あるいは公園の木々も樹齢何年もの太く日陰は涼しい。エアコンなど要りません。信州出身の私にはなによりです。This is 西岸海洋性気候.

写真のホテルは、部屋には冷蔵庫や机といった無駄なものはありません。ロビーに勉強机やピアノがあって、落ち着いた時空を過ごせます。

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5. 上善水の如し

欧州の街には、fountainが多い。リスボンは観光事業拡大を国を挙げて目指している。なので、土木や建設工事があちらこちらで行なわれている。

たまたま、それに合致すると空の噴水に出会ったりする。そんな時は、リュックのミネラルウォーターのボトルで喉を潤す。

水は偉いなぁ。 老子の一節を体感、今直ぐ、上善水の如しで生きよう。

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6. スパイ

リスボンからロカ岬に向かう海岸沿いに世界の高級リゾート地エストリルはあります。
実は、今回の旅の事の始まりは、BMWの車色にエストリルブルーがあって 、その響きに魅かれたからです。

ガイドのドライバーさんも奥さんとバイクでこの海岸を訪れると話してくれました。
以下は彼の解説です。

このホテルは第二次世界大戦中、ポルトガルは中立の立場だったためヨーロッパの貴族階級の隠れ家、またスパイ活動の拠点になっていました。のちに当時ホテル・パラシオ・エストリルでの陰謀やスパイ活動のエピソードは本や映画になりました。「女王陛下の007」で、このホテルは映画の中に登場します。

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7. マドンナ リリー

Fadはリスボンの演歌です。レストランで聞くことができます。若い歌手は可愛いけれど、やはり上手になるにはネンキが必要です。フラメンコダンサーと同じですね。

店を出ると、タバコを吸っている彼女を見つけました。
旅人、車寅次郎のマドンナ、リリーさんの温もりはここにもありました。

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8. 言葉遊び

写真のパスタは、一人前をshareしたものです。量が多いので、my wifeとそうしています。

レストランでは、あちこちのテーブルからバカヤロウと聞こえて来ます。私もためらいながらウェイターさんに言ったら、名物のタラ料理が注文されました。 童心に還って、言葉遊びに興じます。

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9. 木陰で休む

ここリスボンは湿度が低いので、木から蒸散する水を肌で感じます。この言葉は、東京では使われなくなりそうです。実はここポルトガルでも、温暖化は確実に進んでいます。

旅人にはエアコン要らずの快適さも、地元の人は早く夏が来るようになったと主張します。

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10. ここに地終わり海始まる

ロカ岬です。NHKでペレルマンが解いたポアンカレ予想の説明にも登場した場所です。
故William Thurston 博士が首に縄を巻いていらしたので、私もそれにあやかりました。

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11. 羽田帰国

羽田到着は午後7時ごろ。高速バス停から木更津の馴染みの寿司屋に電話、「おまかせ握り」を2人前注文する。久しぶりの我が家での越乃寒梅の御燗。これもまた、海外旅行の至福の時なり。

ツアープランナーからのコメント

洒落たエッセイのような楽しいご旅行記を有難うございます。小気味よい文脈から旅の楽しさが伝わり、手配担当者としても嬉しく思います。旅の初夢から始まりコインブラの学生の将来の夢、老子から寅さんや大戦中のスパイに至るまで、時空を超えた素敵な旅の余韻に浸らせて頂きました。

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