ノルウェーとデンマークを10日ほどで回ってきました。
首都オスロ、歴史の町であり、世界遺産にもなっている町ベルゲン、そしてデンマークのコペンハーゲンを巡るというものでしたが、フィヨルドをじっくり見たいと思っていたので、フィヨルドの真ん中にある町フロム一泊を日程に入れてもらいました。
オスロからフロムへ向かうベルゲン急行はミュルダールから山岳列車になり、その車窓の風景は「ヨーロッパ屈指の観光ルート」と言われるだけあって、息を飲む景色の連続でした。
フロムは高い岩の絶壁に囲まれた人口500人ほどの小さな村です。ソグネフィヨルドの奥にある町の一つで、海からの距離は200キロ近くもあるそうです。その「山奥の寒村」という風情の村に豪華クルーズ船が入港します。私たちが宿泊した翌朝も7時前に Britannia という客船が音もなく入港してきました。まるで十数階建てのマンションが浮かんでいるような船でした。ずらりと並んだベランダでは客たちが手すりに手を置きながらこちらを眺めていました。
山奥にある湖のようなところに、全長330メートルもある超大型の船が停泊している、まるでおとぎの国かSFの世界のような不思議な光景でした。水深が千メートルを超えるところも少なくない深いフィヨルドの海だからこそ可能なことです。
翌日はフロムからグドヴァンゲンまでフェリーで高い岩の絶壁、入り組んだ海岸線、狭い平地にポツンポツンとある美しい集落を楽しみました。
地球が作り出した自然の不思議な魅力を満喫したフィヨルド紀行でした。