ドイツ周遊とインド
北西ドイツとデリーの家族を訪ねる旅14日間
期間:2017年9月7日~2017年9月20日
大谷 様
今年のドイツ旅行は
Koblenz と Koeln を結ぶ線の西側を主に巡る地域的にも狭い旅となりました。帰路インド企業で仕事をしている長男一家を訪問するため期間が8日と短くなったためです。
それでも、ドイツが誇る三大聖堂である、ケルン、トリーアそしてマインツ大聖堂を一挙に訪問することができ、しかも、コブレンツ、トリーア、ケルン、マインツでは Tourist Info で German Rail Pass を提示すれば市内の公共交通機関が無料となるなどの特典がある City Card が無料で入手できました。
今年はどうしたことか天候が不順で、一日のうちでも晴れたか思うと雨が降るなどめまぐるしく変化して傘を手放すことができず、しかも気温は20℃を超えることはなかったように思います。また、8月15日に破産申請をしたエア・ベルリンが9月12日に突如100便近く欠航したためか ICE のダイヤが運休を含め数日間大幅に乱れたのも事件でした。
ビジネスクラスでエティハド航空を利用し、17:50成田発、アブダビで乗り換え翌朝7:05 Frankfurt 到着という効率の良い旅程でした。機内食は大変おいしかったです。ビールはベルギーとイタリアブランドでした。日本語の映画は1本のみ、でも座席は余裕のあるフルフラットでよく眠ることができました。帰りは、インドに立ち寄ったため、ニューデリー → アブダビ → 成田というルートでした。アブダビからはなんと First Class でした。全8座席なのに私たち二人ともグレードアップ、宝くじに当たったようなものです!
初日は、まず昨年訪問できなかった Marburg を
約1時間電車に乗って訪問しました。大学とグリム童話の街です。思わぬところにグリム童話に関連するモニュメントがあります。
昨年訪れたアイゼナッハのヴァルトブルク城と関係のある聖エリーザベト教会は地味な教会でした。エレベータのところにあるはずの Tourist Information が移転していました。方伯城には博物館がありますが英語のパンフレットもなく、城からの景観を楽しむだけのように思いました。
Frankfurt に戻り、定番の Feiler でセール品(なんと€6!)のハンカチなどを買い、次にクラインマルクトハレに行き Bruesseler Praline (店番72)でシャンパントリュフを買いました。ハイネマンよりおいしいように思いました。たくさんの種類のチョコレートがありすべて手作りで €5/100gの計り売りです。お勧めです。
夜は hr 交響楽団(旧フランクフルト放送交響楽団)演奏会、奥行きのあるコンサート会場でした。睡魔にも襲われず、素晴らしい演奏を堪能し
ました。
翌朝はライン川を右手に、これまでに訪問したリューデスハイム、マルクスブルク城、ボッパルトなどを眺めながら DB でKoblenzに到着。ライン川の風景が楽しめるのは障害のない後半です。
チェックイン後バスで Stolzenfelds 城に行きました。市内から10分足らずの距離、ちょっと急な坂を15分くらいで登るとお城があります。観光客は30名ほどで日本人は私たちだけでした。色とりどりの花の庭園があり、そこからのライン川の眺望もよくお奨めです。城内はガイドツアーで見学です。
せっかくなので帰りは Koblenz まで船( http://www.schiff-lapaloma.de )にしました。約20分間の船旅です。
バス停近くの本当に粗末な小さな桟橋が一つあるだけの船着場、Koblenz の Tourist Info の人は船が来るかあてにならないようなことを言っていたので本当に12:35に来るか心配で船着き場に立っていると来てくれました。
ALTES KAUFHAUS で昼食後、ロープウエイでエーレンブライトシュタイン要塞に行きましたが、ただ広いだけで、庭園からのドイチェスエックや Koblenz 市街の眺め以外は期待外れでした。
Weindorf での夕食、郷土料理のフラムクーヘンは薄いピザでした。チャンスがあれば絶対飲もうと思っていた発酵途中のワイン Federweisser が飲めました。ほんの少し発泡感、甘くて濁っており、グラスには滓がたまっています。美味しい。
いくつかのグループが食事をしており、会計しているときに気づいたことがあります。それはグループの人数の多少に関係なく各々が飲み食いした分をそれぞれが支払っており、割り勘していないのです。中華料理レストランでも割り勘しないのでしょうかねえ。
3日目はエルツ城です。
Koblenz から RB で約20分のところにある何もない駅 Hatzenport で降り、土日しか運航していない路線バスで訪問しました。バス乗り場はすぐわかります。回り道して20分弱で Eltz城のバス停です。バスの運転手のアドバイスに従ってまっすぐ舗装された道をおよそ20分歩くと Eltz城が「眼下」に見えてきます。そうです、道程は下り坂なのです。ドイツ語でしたがガイドツアーに参加しないと中は見学できません。日本語の解説書があり、ここでもこれを貸してくれます。
その後、シャトルバスでバス停に戻り、さらに路線バスで Treis-Karden 駅まで戻り、今度は Bernkastel Kues を目指しました。大変美しい町との評判ですが、観光客が多くて、正直それほどでもないという印象です。下の写真は Landshut 要塞から Bernkastel を見下ろしている写真です。
ここから、Koblenz までの帰路は Traben-Treibach まで船に乗りました。チケットは河川敷にあるブースで17時発を指定して購入しました。
両岸の山肌は一面のブドウ畑。船中では食事ができませんが、またまた Federweisser を飲むことができました。モーゼル川の流れは緩やかです。モーゼル川にはいくつか堰があるためでしょう。堰には水門があり下りの船の場合水位を下げて通過します。
4日目は Trier のホテルに Check-in して Luxemburg に行きました。金融の町で Brexit でこれからも発展しそうです。が土地に余裕はないのでは?
ノートルダム大聖堂、ボックの砲台などの市内観光は1日あれば十分でした。ペトリュス・エクスプレスに乗って1時間市内を見て回りましたが谷底から見たボックの砲台以外印象はありません。なお、チケットはボックの砲台にある出発地点でしか買えません。
王室御用達の OBERWEIS のカフェで昼食をとりましたが王室感はなく味も普通でした。国境を通過したのですが通過したということが全く分かりませんでした。
夕食をとる予定だった Trier の Aom Ecken は地元の方で満杯で、そこにいた若い女性に紹介していただいた Wirtshaus に変更しました。地下の広い空間で静かな雰囲気でゆったりと食事することができました。
5日目、ドイツ最古の街 Trier では終日雨模様だったため City Card が活躍しました。バスのネットワークが細かく、しかも宿泊したホテルの目の前にある Porta Nigra がバスターミナルのハブになっています。
ドイツ3大聖堂の一つである聖ペテロ大聖堂、聖母マリア教会、バジリカ、選帝侯宮殿など歩いて回れます。古代円形劇場は中心街から少し離れていますが歩いていける距離で(徒歩20分)、ローマ帝国時代から続く街であることが感じられます。
午後 Bonn に移動です。ベートヴェン音楽祭が始まっていましたがお祭りという雰囲気も感じられず混雑もありませんでした。クラシック音楽やベートーヴェンに関心がある方ならベートーヴェン・ハウスでは2時間はほしいです。ハウス自体はコンパクトですが展示は充実しており日本語パンフレットもあります。楽譜を見ながら音楽を聴ける部屋もあります。
6日目、Bonn から DB で10分ほどのところにあるブリュールの Augustusbueg 宮殿は是非訪問すべき場所です。
駅のホームから見える宮殿まで庭をまっすぐ歩いて5分ぐらいで到着します。随時ガイドツアーがあり、チケット購入時にスタート時間を教えてくれます。チケット売場入口で待っていれば合図してもらえます。私たちのツアーは9:25開始で、あらかじめチケット売場で購入した日本語ガイドブックを手にして、無料の日本語オーディオガイドを借りて約1時間ゆったりと回ることができました。
写真撮影禁止なのでその素晴らしさをお伝えできませんがバリエーション豊かで豪華な宮殿内部、階段天井はビュルツブルクのレジデンスに匹敵するのではないでしょうか。
次の訪問地、ドイツ人なら誰もが勧めるケルン大聖堂のあるケルンに11時ごろ到着しました。Travel Info にはケルン大聖堂を象ったグミを売っています。8,7個入って €2.5と安く、味も悪くなくばらまき土産としてお勧めです。
いよいよ大聖堂へ。しかし礼拝のため12:30まで中に入れないと入口のところでアナウンスされており、まずは塔を上ることにして、そこから大聖堂を反時計回りに行き地下への階段を降りたところに入口があります。入場料€2を支払うと入場券の他ピンバッチと Travel Info で売っていたグミ2個がオマケでついてきました。
螺旋階段は約500段、途中2か所広いところがありますが、階段は何とかすれ違える程度の幅なので途中休めません。ここまでよく登ってきたなという印象以外、上からの景色も特に印象はありませんでした。10分ほどいて下りました。
さて大聖堂です。壮観、厳粛の一言。ステンドグラスなども素晴らしいです。外観もなんて精巧なんだろうと感動です。
Frueh am Dom で遅い昼食をとりました。ここの赤ワインソースで牛肉を煮込んだザウアーブラーテンは絶品です。小さなグラスで飲む Koelshbier もドライでおいしかったです。グラスが空になったら、もう一杯?と言ってきます。いらなければコースターをグラスに乗せればOK。なお、ここはクレジットカードが使えません。
お決まりのファリーナと4771(近くの仮設店舗で営業中でした)で買い物をして、Wallaf-Richartz 美術館へ。まず、ショップに行って収蔵絵画を紹介している本(えんじ色の CDケースほどの大きさ)は効率的な鑑賞に役立ちますので、ぜひあらかじめ購入することをお勧めします。3階には大聖堂が眺められる大きな窓(5m×2m)があり、2階には誰もが寝そべられるソファーのようなものが置かれており、寝転んで休憩しました。
7日目は Aachen の大聖堂、駅から10分ほど歩きます。途中若きカラヤンが音楽監督を務めたアーヘン市立歌劇場を通りすぎ、さらに数分歩いて大聖堂に到着です。チケット売場は大聖堂からほんのすこし離れています。ガイドツアーにも参加しましたが、2階にある椅子を見ただけ、えっこれだけ?という感じです。内装はペルシャ風の雰囲気が感じられます。市庁舎会議室のフレスコ画よりアーヘナープリンテンというお菓子の方が印象深かったような・・・。
Bonn のホテルに立ち寄り預けていた荷物を受け取って最後の訪問地 Mainz です。宿泊した InterCity Hotel では市内交通機関の無料チケットがいただけるので、夕食はこれを使ってお隣の駅から地ビールを提供する Eisgrub Braeu に行きました。
最終日となった翌日まず訪問したグーテンベルグ博物館には日本関連の展示物があります。
大聖堂(上の左の写真)もアウグスティーナ教会(上の右の写真)も素晴らしかったのですが、ザンクト・シュテファン教会が最も印象に残っています。青というよりブルーといった方が適切なシャガールの青のステンドグラスは圧巻です。教会内部の照明はなく、青のステンドグラスを通って外の光が中に入るだけで十分です。
あらかじめ教会内の簡素なショップでガイドブック、残念ながら日本語はありませんが、これを購入すれば絵の意味を知ることができます。
4回目となったドイツ旅行。
さまざまな地を巡りましたが「やっぱりドイツはいいなあ」とまたまた行きたくなってしまいました。
1.ホテル
いつも駅近くのホテルを手配していただきありがとうございます。
評価しますと、Bonn の Guennewig Hotel Bristol Bonn が落ち着いた雰囲気で静かでした。華やかさもあり、今回のベストです。駅の裏に在りますが5分で到着します。
Frankfurt の Bristol はカジュアルで、ロビーでは奥のホール(?)でロックコンサートをやっているようでうるさく、若者が利用するホテルといった雰囲気で一瞬ホテルに入るのをためらいました。
Koblenz の Kleiner Riesen ではチェックアウト時にちょっとしたトラブルがありましたが、フォローいただきありがとうございました。名前の通り小さなホテルで、受付はおばちゃんで英語が上手でないとか(そんなことはありません)、外国人客もあまり宿泊しないしクーポンの取り扱い経験もないとか、そんなことを言っていました。ホテルをお好みの方には不満足に思われるかも・・・。
Intercity Hotel はこれまで何度か泊まりましたが、ビジネスホテルといった雰囲気ですね。市内公共交通機関の無料チケットがもらえることはメリットです。なお、今回 City Tax を支払ったのは Bonn のホテルだけでした。
2.First Class
パッケージツアー・チケットでもグレードアップされたのには驚きです。出発間際までラウンジでのんびりしていたので、呼び出しにも全く気付かず、搭乗口で初めて知った次第です。
シートは広く、幅1m × 縦2.5m、ディスプレイは 32in 以上。寝るときには当然フルフラットですが、扉があり通路から全く見えなくなり、しかも敷布団と掛布団が用意され、着替えも提供されました。食事は盛り付けが超豪華で、指定した時間に持ってきてくれます。搭乗するとディナー、着陸前に朝食という順でしたが、到着が昼なので逆にしてほしいとお願いしたらOK。しかも予定の13:10より1時間も早く到着することになり着陸態勢に入っていたにもかかわらず指定した11時にきちんと持ってきてくれたのには驚きでした。
ただ、日本人アテンダントがいないため、英語でのコミュニケーションでした。でも丁寧に聞こうとする姿勢でした。私は過去2回、BA と DELTA で First になったことがありますが、プライバシーが確保され、布団まで敷いてくれるなどということは経験なく、エティハドは素晴らしいと思いました。
3.その他
(1)ジャーマン・レイルパスには様々な特典があり、期間限定で国内10か所ほどだと思いますが CityCard が無料でもらえると英文パンフレットの記載がありました。貴社からも特典について事前にアドバイスされた方がいいと思います。
(2)2016年は主に旧東ドイツを旅行しましたが、その時に感じたことは「英語が通じにくい」ということです。特に中年以上の方とは英語でのコミュニケーションが難しかったように思います。道を聞くと親切に教えてくれるのですが、早口のドイツ語なので何言ってるのかわかりませんでした。ショップで英語で話しかけると英語がわかる人を呼んでくるので待って、と言われたことがありました。DBの案内もほとんどドイツ語のみ。Erfurt で乗る予定の Dresden 行の IC E が3時間以上遅延したのですが、その理由も、どうすればいいのかもよくわからず、車掌に尋ねてもよくわからず、ほとほと参りました。旧体制ではロシア語が第2外国語だったので致し方ありませんね。
それと、Wernigerode の Tourist Info で1枚51ユーロの Harz Card を2枚カードで購入しようとしたら Cash でと言われました。有名な Leipzig の Auerbachs Keller でのランチでも使えませんでした。そういえば、レストランではいつもはじめに Card OK? と聞いていたことを思い出しました。旧西ドイツでは数ユーロの入場料でも Card が使えるのに。
関連リンク