昨年、利き酒師の上位資格である日本酒学講師を取得しました。
「日本酒ナビゲーター」という消費者むきの資格を取得するための講義をもつことができます。
私にとって、初めての講義の場所は、日本国内ではなく、フランスのトゥールーズでした。
今回、日本から持って行ったお酒や酒粕は、以下です。
1 薫酒 獺祭等外23 旭酒造 山口県
2 爽酒 西穂 舩坂酒造 岐阜県
3 醇酒 純米ひやおろし 東京都澤乃井酒造
4 熟酒 美山錦 茨木県明利(めいり)酒造
5 しぼりたて生原酒 笹一酒造 山梨県
6 白鹿 純米吟醸 辰馬(たつうま)本家酒造株式会社 兵庫県
7 菊正宗 生酛(きもと) 菊正宗酒造 兵庫県
8 最上白味醂 馬場酒造 千葉県
9 屠蘇散
10 大七 大吟醸酒粕 大七酒造 福島県
受講生の方は、フレンチのシェフ、ワインラベルデザイン会社の社長、日本人観光ガイド、和食料理教室主宰、和食総菜デリバリー会社、日本食材輸入会社など、食に携わる方たちです。特に、ワインとの醸造の違い、発酵の話をとても興味深く、熱心に聞いてくださいました。
薫酒、爽酒、醇酒、熟酒、と順番に飲んでいただいたあと、「ほんみりん」という調味料のイメージしかなかった「味醂」を飲んでもらいました。屠蘇散も持っていきましたので、日本のお正月の味も楽しんでいただきました。これには、みなさん、大喜びです。「味醂がこんなに甘くておいしいなんて!」そして、酒粕を使った簡単な料理も紹介します。
こんなにたくさんの種類がある、と今までの日本酒のイメージと違うと驚いていらっしゃいました。
そして東川氏の天目杯を使って、熱燗を楽しんでもらいました。
フランスでも、寒い日にはワインを温めたりするそうですが、日本酒を温めると、こんなに香りが良くなって味わいが深くなるなんて、としみじみ熱燗の素晴らしさを感じてくださったようです。
器の形によって、お酒の味わいがかわってくることなど講義しています。手にしたときの感触、目で楽しむ色合い、そして何よりの大切な杯の口当たり。「ワインの味わいも、グラスの形状によって違うのと同じように、日本酒も杯によって、味わいが違ってきます」との言葉に、一同、納得です。
そのあとは、酒粕を使ったおつまみの紹介です。ディップに酒粕を使いましたが、これも好評でした。チーズとの相性体験もしていただき、中でも熟酒とパルメジャーノレッジャーノとの相性が抜群!とのお声もありました。また、シェーブルと酒粕を混ぜたディップも人気でした。
そのあと、日本酒ナビゲーターの修了書をお渡しする時間となりました。
これからも、ますます日本酒を好きになってくださいますように。さっそく、明日のディナーは、アペリティフから日本酒を合わせていこう、と意欲満々です。
参加した日本人女性の方たちは、20年以上も、日本に帰っていないので、故郷の味に感動していました。4時間にわたるフランストゥールーズでの日本酒ナビゲーターの講習は、とても楽しく終了いたしました。
エールフランスのストもあり、一日遅れでパリに到着です。
パリでは、フェミナリーズワインコンクールの審査員をつとめてきました。
日本酒利き酒師ですが、ソムリエの資格も持っているので、今回、日本酒の講義と審査員としてきたのです。(本職は、飲食関係ではありません。あくまでも、趣味でとった資格です)
たくさんのアイテムを審査するので、結構大変でしたが、楽しくできました。各国からの審査員の方たちとの交流もとても意義深い時間でした。
会場の中は、ブラインドでの審査のため、カバーをかけされたワインがたくさんです。審査員は各国より600名、出品されたワインは4400本でした。
コンクールのあとは、シャンパーニュ地方に行き、シャンパンメゾンの見学です。
そして、最終日には、オペラ座に行ったあと、街を散策して帰国の途につきました。
帰国日の予定の便は、ストのためキャンセルになりましたが、パーパスさんのおかげで、他の便にすんなり変更をしてもらえて、何も心配することなく、帰ってくることができました。
本当に、毎回素晴らしい旅をありがとうございます。これからも、パーパスさんのお世話になりますので、よろしくお願いいたします。