夏のスイス周遊 ベルニナ急行&氷河特急に乗車する10日間

期間:2018年8月28日〜2018年9月6日
高橋 謙治 様

GON-001398

帰国3日目の心地よい疲れは、一人旅の冒険のおかげと人との出会いであろうか?

旅の終わりにベルンで感じたのは、今までの自分にはない何かを見つけたようなワクワク感でした。この気持ちをすこしでも伝えたいと思います。

旅のタイトルは「夏のスイス周遊ベルニナ急行&氷河急行に乗車する10日間」です。 パーパスジャパンの西澤さんには、私の永年の夢「マッターホルンを見たい!」を叶えていただきました。それもタイトルにある通り、あこがれの列車で氷河や緑の景色を観ながら旅をしたいとのリクエストも完璧でした。

2つの列車は、テレビで観ていた映像を遥かに超え、自然の美しさと雄大さを感じさせてくれました。それだけではない事がこの時はじまったのです。

クールで乗ったベルニナ急行は満員の2等席で、30年前の美人のお姉さん達に囲まれるという大変ラッキーな特等席になりました。何故か?中近東?出身のおじさんが火をつけ た! 車内販売の茶目っ気たっぷりのそのおじさんは、お前は美女に囲まれて良かったな! と言って(多分)私の肩をたたきました。その瞬間、お姉さんと周りのスイス人?が大爆笑。思わず私もグーの手で応えました。またまた、大爆笑でした。

でもそのお姉さんたちも急に静かになり車窓から目を離さなくなりました。そう、すばら しい景色の始まりです。それからしばらく車内は、自然の迫力に圧倒される時が流れて、終点イタリアのティラーノに着きました。

この10分後、折り返しの普通列車でサンモリッツへ向かうことに。来るときは、笑いの 渦にいたせいで写真を撮れませんでしたが、この列車はガラガラで、左右の4人掛けの席は私のモノになり、窓を開け、プルジーオ橋も独り占め!360度をゆっくりと撮影することが出来たし、モルテラッチ氷河の迫力に圧倒されていました。途中、ハイキング等の家族連れで満席になり、サンモリッツに着きました。

ホテルハウザーまでは、長いエスカレーターで、そこから先は歴史を感じるレンガ造りの 道をガタゴト、その横を巡回バスが行く。ショック、少し待っていればよかった!今日は明日の準備。そう、いよいよサンモリッツ~ツェルマット(氷河特急)に乗るので昼食をコープでみつ網パンとミネラルウオーター購入。この日は、ラッキーなバスタブ付きの部屋で早く就寝しました。

朝食時の女性(70代)とフロントの女性(現役の20代)に感謝!私の下手な英語に付 き合ってくれ親切にしていただき、列車時間にあわせて送迎車を用意してくれました。おかげさまで朝食後はサンモリッツの街を散策。とってもおしゃれな街並みを見ることができた。ただ残念なのは、ホテルハウザーの有名な美味しいケーキを食べられなかったことです。

湖の駅サンモリッツ、そこに氷河特急(3番ホーム)がいました!余裕で荷物を収めるこ とが出来き、まずは一安心。10時過ぎいよいよ出発。が、2等席はガラガラで私は4人がけを独り占めです。これが終点サンモリッツまで続き湖・緑の林と牛・高さのある滝などパノラマの景色を堪能することが出来ました。私が特に見たかったランドバッサー橋はあっという間でした。ありがたかったのは、イヤホンからの日本語解説でした。

フィスプからは、一瞬マッターホルンが見え、明日への期待が膨らみました。このあたりの景色は、スイスのイメージ通りで、新緑の香りと遠くに見える銀色の山々が気持ちを高揚させつつ、ツェルマットに着きました。8時間のゆったりとした氷河特急に感謝です。

駅は、世界中からの人たちで溢れている!
まずは、ホテルへと向う途中何処かの有名ホテルの送迎馬車(白馬)に会いました。今日の宿テスタ・グリジアはすぐ見つかりました。でもここで問題が発生、フロント女性の英語がまったくわかりません。神様助けてください!とその時、大和撫子の神様登場です。日本人の奥様とご主人(スイス人?)は、日本語で心配して声をかけてくださりました。結局、私にとっては想定外の質問「今日はどこから来たの」と聞いてきたのです。

翌日、朝食時にお会いして昨日のお礼を述べました。とっても品の良いご夫妻でした。 お名前を伺うのを忘れてしまい、悔いています。その後、天気は一日中雨になり街を散策し ました。おかげさまで観光スポットのネズミ返しの穀物倉庫、日本人橋、登山家のお墓やゴルナーグラート鉄道、ケーブルカーの駅等へ行けました。この日の一番は、屋台のフランクフルト、それも1本食べれば十分なサイズに出会えたことでした。

ツェルマット3日目!!
朝またも雨です。しょぼくれて朝食を取っていたら声をかけてくる人がいました。この人との出会いがなければ少年のときからあこがれて来たマッターホルンを近くで見て帰ることが出来なかったでしょう。この方の名前は、はっきりと覚えていますが、仮にF氏と呼ばせていただきます。F氏に「一緒にあちらで食べませんか?」の声をかけていただいたおかげで、スイスの本には無い実体験のスイスを知ることができました。

F氏はなぜ自分の席に誘ったのか?それは、目の前の大きなTVの画面に理由がありました。そこに主だった山のLIVE映像が映し出されており、雪が降っていました。まさか夏の終わりのこの時期に雪か? ハイキングは無理かな? F氏から、滑りやすいので気をつけてとのアドバイスをいただきました。

私は今回の旅行でスイスの空気の中でハイキングをしたいと思いトレッキングの準備をしてきました。行きたいとの思いは強く雨の中スネガまでケーブルカーで行きました。本当はここから先のロートホルンまで行きマッターホルンを観たかった!が予想通りの霧で断念し、ツェルマットまでのハイキングにチャレンジしました。ほとんど誰とも会いませんでした。心細い気持ちも、途中の木々や古い小屋など、そして雨にキラキラしているツェルマットの街を眼下に見ることがました。ここまでくると親子連れとハローと声をかけることもでき、気持ちの余裕もでき、歩いてよかったと思い、何かに感謝する自分がいました。

そしてツェルマットを去る4日目!
朝6時日本人橋へとホテルを出たが残念、雨でした。 もうマッターホルンを見られないまま去るしかないと荷物をまとめ、朝食へ向かった。しかし、F氏が山へ向かう支度をして朝食を取っているのです。私が目を丸くしているとF氏がこれから天気が良くなりますよ!今回の旅のメインイベントであるマッターホルンを見ないで帰るのですか?

そうだ、お前はここまで何しに来たんだ!

朝食をそこそこに荷物をとき、準備。F氏が乗る予定のゴルナーグラート鉄道に乗ることができました。動き出してすぐ大きな歓声があがり、その先には凛々しくも鎮座するあこがれの山マッターホルンがありました。 カメラを向ける気持ちには慣れませんでした。その時、涙がうっすら出て、F氏さん本当に有難うございました。

到着後、氷河は勿論、廻りの山々に感動の連続でした。ここでマッターホルンを撮るぞと探していると、大きなスイス男性からカメラを渡されました。撮影をしてくれますか?OKイエス!
2回撮り、私もとお願いしました。この時撮っていただいた写真が旅の中の1位となりました。その後、驚きの出来事「高橋さん」と声がして振り向くとF氏ではないですか! 良かったですねと優しく言っていただき、思わず握手していました。

写真

ツェルマット駅まで戻って来た時、この村とも友人になった気になりました。ホテルテスタグリジアに戻った時、フロントの女性(赤白ヨコシマの服)が「私日本に2週間滞在した。」と初めて会話でき、ホスピタリティのスイスを強く感じていました。

ここからグリンデルワルトまでは、都合3回の乗り換えでたいへんでしたが、車窓からは湖水で泳いでいる人や、ヨットを楽しむ人、湖畔で太陽の恵みを受けてる人、まるで風景画の世界を見ているようで幸せな気持ちにさせてくれました。

グリンデルワルト駅到着、すぐ目に入ったのが日本語観光案内所!吸い込まれるように入りました。予定外の行動でしたが正解でした!安東一康さん登場でヨッホ迄のチケット発券や明日の天気など全てアドバイスしていただきました。F氏お勧めのクライネシャイデックが乗換駅であることも知りました。結局2回行くことになりました。

今晩はセントラルホテルウオルターに宿泊、1Fレストラン2F以上がホテルで大変気に入りました。そう、バスタブがついて疲れがとれ、ベッドも丁度良く久しぶりの熟睡でした。この日でカップラーメンが終了しました。明日は、どうしようかとパーパスの西澤様お勧めレストランを探しに出かけてみました。ツェルマットとは違う街と感じつつホテルへ。

翌日いよいよヨッホへ向かう。頂点の駅ユングフラウヨッホは、まだ雲で全てが見ることが出来ないなか、展望台の外に出てみると日本語が。F氏の影響でフレンドリーになったお 陰で「写真を撮りましょうか」と声をかけたら“お願いします”私もとってもらいました。この二人は、親子でスイスにチ―ズの製造を学びに来たそうで、お父さんは家具職人、娘さんはチーズ職人でした。聞くとお父さんは20代に自転車で欧州をまわったそうです。わずかな時間でしたが楽しい会話と大切な出会いに感謝。その後、お土産を買いに行くと世界一標高の高い売場で働く日本人女性ともお会いしました。お客さんも少なくなったのでゆっくりと話ができ、サイズの確認もしていただき、クレジットの支払い(選択)方法について教えてもらい感謝の一言、有難うございました。

この日は、帰りトレッキングにチャレンジするぞ!との思いでホテルを出ていた。霧で不安がありましたが、アイガーグレッチャーで降りてスタートしました。すぐにハローと声をかけ挨拶することができました。その後、何人もの人と挨拶ができましたが日本人には会うことがなかったです。30分も経たないうちに「きれいなクライネ・シャイデック駅」が眼下に見えてきました。周りの景色も広がり、それは歩いたから観れる感動でした。

クライネシャイデックに着いてすぐに「新田次郎記念碑」を探しましたが見つからない。ベンチでお気に入りのジェイソンティーを飲み、見えないアイガーをしばらく眺めていました。今日は、諦めて早めにホテルに帰り美味しいレストランへ行こう!ありましたよ!Bellevue-Pinteです!私がいただいたのは、「豚のシュニッツェル」で日本風に言えばカツレツにニンジン等野菜。お肉も野菜も新鮮の一言、この一品だけでもお腹一杯となりました。表現力の乏しい私ですが、日本では味わったことの無い「肉と野菜とのバランス」がすっごく良かったです。

ここまで食べたスイス料理は、そのほとんどが味が濃い(しょっぱい)ので私の口には合いませんでした。やっと、すばらしい料理に出会えてホッとしましたヨ!!そして店のマンマの優しさがまた最高でした。この日はマンマ&料理に引き寄せられて、次々と客が来て帰るときは、満員でした。満足して店を出て振り返ると可愛らしいシャレー造りを目に焼けつけようとしていました。

翌日の朝食の席は、昨日と同じ「山が見える窓際」。そこからは、まぶしい太陽を確認。駅でクライネシャイデックまでキップを購入。今日はアイガーが良く見え丁度、朝日が山から顔を出したところの右にユングフラヨッホが小さく見えました。その後は、新田次郎先生の記念碑を探したが昨日に続いて見つけられず。しかし、救う神がいました。丁度休憩中の鉄道職員達に声をかけたらナイスガイの一人がわざわざ案内してくれました。多分英語が通じない私がかわいそうに思ったのでしょう。ホスピタリティの国ですね!帰りの電車はガラガラで、色々な角度から素敵な自然豊かな景色を観ることができました。

これから最後の街ベルンに向かいます。この席いいですか?も緊張しないで言えるようになったのは8日目でした。車中では、こんなことも。私がトイレに行きたくて「トイレ使用ランプ」を見ていると、空いたわよと女子大生?が教えてくれ、本当にスイス人の親切さを感じました。

歴史のある街ベルンに着く、観光ガイドブックに従い街を見下ろす丘に登ると秋の気配、そして何百年も前にタイムスリップしたような街は今回の旅を振返るには丁度良かった!スイス最後の朝食、女性二人連れの日本人に会いました。私と同じ今回の旅は個人旅行とのことで、私と同じで「自分たちの時間で旅したい」との事でした。大和撫子ここにあり! いってらっしゃい!

チューリッヒ空港に無事到着!搭乗手続きはすぐに済みました。最後に来て大失敗です。ターミナルEへ向かった。しかし、着いてみるとDの表示です。搭乗券を見るとやはりD表示ですよ! 結局、2回も保安検査を受けることになりました。広い空港を行ったり来たりの大変な見学ツアーになり、最後に見ようと思っていたスイスの山々を目に焼き付けることが出来ませんでした。しかし、子供の頃からの夢の地スイスに来て創造をはるかに超えた「自然の雄大さ」をもらいました。さらに「一人旅(冒険)」と「人とのふれあい」は、一生涯忘れることがない思い出となりました。

こんな思い出を作れたのは(株)パーパスジャパン酒井修一様・西澤歩知様のおかげです。スイスの自然とこの旅で出会えたすべての人々に感謝いたします。今回、航空チケットは自身のマイルを使い。それ以外は全てパーパスジャパンにお願いしました。いただいたアドバイスはすばらしいの一言、ホテルの手配からスイストラベルパスまで完璧!そう、予定表には詳細な注意事項が記載されており、迷うことがありませんでした。

最後に今回の旅のきっかけを下さった(株)パーパスジャパン社長酒井修一様(社長が書いた本)と西澤歩知様本当に有難うございました。

ツアープランナーからのコメント

マッターホルンとの感動的な出会いのシーン、読んでいてぐっとこみあげてくるものがありました。念願のマッターホルンをご覧いただけたこと、私も心より嬉しく思います。
現地ではステキな出会いが満載だったようで、本当に良かったですね。それこそが個人旅行の醍醐味だと思います。ぜひまた冒険にお出かけください。ありがとうございました。

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