車椅子の娘と二人、10日間で3都市
主要な名所はほとんど回る計画を立てました。アッピア街道、ピエンツァ、ブラーノ島までもと欲張りすぎるほど。でも、ホテルは旧市内の中心にとってもらい、娘が音をあげたら潔く近くのカフェで街の雰囲気だけを味わおうという作戦です。
ローマはトレビの泉、フィレンツェはドゥオモ、ベネチアはサン・マルコ広場まで数分の宿になりました。これは名所までも近いことを意味し、結局、娘は負担なく元気に観光ができました。
とはいえ、ローマ、フィレンツェの旧市内の石畳はゴツゴツがひどく、車椅子泣かせです。古い建物には、エレベーターも満足にありません。重ねて、観光立国イタリアですから、コロッセオ、バチカン、ウフィッツィ美術館などは観光客が長蛇の列です。
ところが、車椅子は列を飛び越え、同伴者1名と共に優先的に入場ができるのです。入場料もありません。ベネチアの水上バスも2人で1.5ユーロの割引チケットが買えます。中に入るとバックヤードも含めた特別な車椅子ルートが設定されていて、係員が次々と案内してくれます。
街中の商店やレストランも、車椅子が問題になることはまずありません。入口に長い階段があったり、トイレが地下の店はパスするとして、どこも堂々と入ればいいのです。嫌な顔なく、ふつうに席に着かせてくれます。