オーストリアとスイス登山 21日間の旅

期間:2019年7月3日~2019年7月23日
T.M. 様

GON-001538

昨年23日間のフランス旅行が終わってから、オーストリア、スイスのヨーロッパアルプスで登山中心の旅行を考えた。
今回も昨年に続き半年余の期間を経、パーパスジャパンのY様に日程を作成してもらいました。

一月にした怪我の不安を抱えながら7月3日JAL便で成田を出発した。

Frankfurt 二泊、ターミナル2(T2)からターミナル1(T1)へ、帰りのT1からT2への移動も含め空港の巨大さに圧倒された。初めて送迎車を使わず電車でホテルに着き自信を持った。

翌日は Frankfurt 市内を歩きゲーテ記念館などを見たが、ガイドもなく文字も読めないのでよく理解出来なかった。Frankfurt はビルの立ち並ぶ商業都市と言う印象で、蒸し暑さの中体調も優れず、これから先の長旅に不安を覚えた。

三日目に Frankfurt からルフトハンザで空路ウイーン入り、オーストリアに入る。ウイーンも二泊、ツアー会社を苦労して探し当て翌日の日本語ガイドツアーを申しこんだ。
ツアー当日、集合場所に集まった参加者はこの場所で良いのかと不安になっていた。女性のガイドが現れたのは集合時間きっかり、参加者の男性は「もっと早く、5分前には来るべきだ。あなたは日本人でなくなった」と皮肉を言っていた。時間に対する行動、相手のことを思いやる細やかな心遣いは、現地に長くいると日本と違う感覚になってくるのだろう。どの様な過ごし方が良いのかは一方的に断定出来ないかも知れないと思った。

午前中は宮殿など歴史ある建物を見て市内を散策、午後から郊外のウイーンの森等に行った。ウイーンは音楽、芸術の街のイメージであったが、ガイドの説明を聞いてゴシック建築、ロマネスク建築が混在する歴史的建物や、ハプスブルク家・マリア・テレシア等の歴史、第一次、二次の世界大戦等周りの国との戦争の歴史がある都市と思いを新たにした。オーストリアの自然の美を感じたのは、午後のウイーンの森とザルツブルク以西に行ってからであった。

五日目雷雨の中ザルツブルクに到着、雨の中20kgのスーツケースを押し10分程でホテルに着いた。午後のザルツカンマグートゲートツアーが始まる頃には雨が上がり、蒸し暑くなった。花の綺麗な宮殿、モーツアルトの生家、大きな演劇場など旧市街を見て、ツアーガイドの運転する車で湖水地方の一つの湖に行き、そこで参加者とアップルケーキとコーヒーの食事をした。

ザルツブルクにて
ザルツブルクにて

40代の日本人男性ガイドは、ガイドになるため二年間の教育を受けたとのこと。豊富な知識と短い時間に必要なことを伝えようとする熱意に感心した。ウイーンとザルツブルクのガイドからは、共にその国の良い所を一生懸命伝えようとする気持ちを感じた。この旅行でのツアーの参加はここまで、以後は全くの一人旅。

翌日雨であったが列車と湖水を船で乗り継ぎ、ハッシュタットに行ってきた。雨の中の山岳・湖沼の景色も良かったが、急斜面に建っている木造の家、そこでの人々の生活に興味を持った。

次のインスブルックでは、登山の予備日も含め四泊五日の日程を組んでいた。ホテルは駅前にある創業150年、インスブルックで唯一の五つ星と言う国賓も泊まることもある格式あるホテル。私の泊まった部屋はスタンダードだが、ここでの四泊はそれなりに楽しめた。

到着した日の午後と翌日は雲一つ無い晴れ、翌日列車で35分のゼーフェルトと言う村に行く。標高2220mのゼーフェルダーシュピッツェの登山は駅から緩やかな坂を約20分歩き、ゴンドラ、ロープウエイを乗り継ぎ標高約2.065mのゼーフェルダーヨッホと言う展望台へ。そこから約1時間近く歩くと大きな十字架のある頂上に達する。
下山はロープウエイ、ゴンドラを使わずゼーフェルトの駅まで歩いた。途中にある池の遙か遠くに浮かぶアルプスの山々の景色は、日本では見られないもので、小さな花々とグリーンが綺麗な山であった。

登山翌日は一日雨模様、レイルパスを使ってドイツとの国境の Kufstein と言う街に行ってきた。何もない街で、ただ行って来たと言うだけ。その翌日は朝方雨模様であったが午後には晴れ、終日インスブルックの街を散策した。旧市街は観光客が多かったが、私には街の背後に聳える2000m台の山々の迫力が強く印象に残る。

ゼーフェルダースピッツ山
ゼーフェルダースピッツ山

ゼーフェルダースピッツ下山中
ゼーフェルダースピッツ下山中

11日目にインスブルックから列車で国境を越え、スイスのチューリッヒに到着。

足かけ10日間のオーストリアの印象は、ウイーンは自然の風景よりはハプスブルク家・マリア・テレシア等の歴史の街、ザルツブルクでは雨模様の天候もあってモーツアルト、サウンドオブミュージックの舞台と言う印象。山岳・湖沼の多いヨーロッパの緑多い自然景観のイメージと重なったのは、ザルツブルク以西を列車で走っている時であった。

午前中に着いたチューリッヒでは、午後からバーンホフ通りを歩きチューリッヒ湖まで行き、リンデンホフの丘などを通ってホテルに戻った。

チューリッヒ市街
チューリッヒ市街

翌日ベルン、インターラーケンで二度乗り換え登山、ハイキングのメッカのグリンデルワルトに入る。快晴の青空にアイガー、ベッターホルンの山々が迫り、その麓を爽やかな風が吹き抜けるグリンデルワルトは私のヨーロッパアルプスの街のイメージそのもの。

泊まったのは中国、日本人の団体の観光客がバスで乗り付ける大きなホテル。次に訪れたツエルマットでも同じ事を感じたが、日本人は中高年の登山ツアー客、夫婦連れが多い。高齢化夫婦が手を取り合って旅している姿はどの国の人にも見られた。高齢化の波は世界共通に訪れていると感じた。

グリンデルワルトホテルとアイガー
グリンデルワルトホテルとアイガー

グリンデルワルトに着いた翌日はあいにくの雨模様、登山の体調が本調子でないこともあって登山対象の山を変更した。かっては世界で一番長かったと言うロープウエイで Frist まで行き、予定の山と反対方向のファウルホルン山(2681m)に向かった。幸い頂上で晴れ間が出、岸壁、氷河、木々・草原の緑、遠くに浮かぶ白い山々、そしてその上の青い空との調和が取れ、今まで見た景色の中で一番美しいと感激した。

翌日は快晴で、アイガー北壁等を眺めて過ごす。

ファウルホルン下山中、バッハアルプゼーの池
ファウルホルン下山中、バッハアルプゼーの池

グリンデルワルト三泊後、インターラーケン、スピーツ、フィブスと三度乗り換えツエルマットに着いた。ツエルマットには三泊、滞在中毎日快晴でホテルからもマッターホルンが眺められた。ロープウエイが工事中で、通常より標高差200m、時間にして2時間余計に歩きオーバーロートホルン3415mに登った。フィンデル氷河、マッターホルンの眺めが素晴らしかった。

その翌日マッターホルン北壁を間近に眺める谷をハイキングした。登山を全て終え、登山のプレッシャーから開放されてチューリッヒに戻った。グリンデルワルト、ツエルマットはまさにヨーロッパアルプスの中にいるのだと実感じた。
チューリッヒでは中一日を利用してジュネーブを往復してきた。わずか3時間の滞在であったが、旧市街を歩きイギリス公園でレマン湖を眺め休息した。

あしかけ十日間のスイス、風光明媚な景色は素晴らしい観光資源で観光に拘わる費用が高いことにも納得した。

Zermattホテルからマッターホルン
Zermattホテルからマッターホルン

ジュネーブ・レマン湖
ジュネーブ・レマン湖

当初不安を感じた体調も、旅行中盤からは気がつくといつもと同じ、旅行の日程をこなすことに夢中になっていた。無理の無い日程で順調に旅を続けることが出来、パーパスジャパンさんに感謝しています。健康に気をつけ、今後も今回の様な旅が続けられたらと願っています。

ツアープランナーからのコメント

今回は、怪我から復活後の登山ということもあり、少し心配しておりましたが、大きなハプニングもなく、天気にも恵まれ、充実したご旅行になりましたね。
怪我が1日も早く、完全に治ることを願っております。

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