オークニー諸島&キャンベルタウン&エディンバラ
スコットランド蒸留所巡り9日間

期間:2019年7月27日~2019年8月4日
Y.S. 様

GON-001540

オークニー諸島「北の巨人 ハイランドパーク蒸留所」と
キャンベルタウン「スプリングバンク蒸留所&グレンスコシア蒸留所」を周辺観光

地図

前回、アイラ島とスペイサイドの蒸留所巡りをした折り、余りに蒸留所に特化してしまい、ネス湖観光拠点のインヴァネスに2泊したのに街を散策しただけ、エジンバラは当日ネットで調べて歩いたというスペシャルツアーを反省。その反省をもとに、蒸留所巡りに観光をプラスしたツアーを企画していただいた。

まず、訪れたのは北緯59度に位置するオークニー諸島。成田(昼便) → アムステルダム → アバディーン → カークウォール(オークニー州都)と乗り継いでのアプローチ。(「せっかくアバディーンに行くのだから」と、仲間の提案でブリュードックに行くためだけでアバディーン1泊。ただし、ブリュードッグへの路線バスは日曜日は出ていないので、気をつけてください。)19:05定刻に到着。

アバディーンからの飛行機は36人乗り。カークウォール空港は海岸脇の平坦な土地にあり、滑走路は東西方向、アイラ島のような揺れを感じることなく着陸、歩いて空港内へ。空港からの移動は予約したタクシー。街中を流しているタクシーは見かけなかったので、予約の重要性を感じた。

街に入ると最初に目につくのが壮大な「聖マグナス大聖堂」。1137年に地元で産する赤色砂岩を用いて建設。この聖堂はイギリスに残っているノルマン様式の建築物のうち最も完全なものの一つらしい。外の風化に比べて、中の保存状態の良さから、地域の人々の大切にしてきた思いが伝わる。

オークニー諸島主島メーンランド
オークニー諸島主島メーンランド

大聖堂

大聖堂~19:30の青空~
大聖堂~19:30の青空~

カーク ウォール訪問の目的は4つ。スキャパ蒸留所、ハイランドパーク蒸留所、オークニービール、古代遺跡。殆どがカールウォーク市街の西に位置しており、遺跡以外はバスの便もなく、タクシーを使うかレンタカーを使うか。いずれにしろ事前の予約がお勧めである。

スキャパ蒸留所はカールウォーク市街から南へ3kmほどの海岸沿いに位置する蒸留所。アイラ島のスリーシスターズのようなたたずまいだが、その規模は比べられないほど小さな蒸留所である。しかし、ローモンドスチルという、他の蒸留所にはないここならではの施設見学や、バランタインのキーモルトであり、華やかな香りで有名なスキャパ。ここでしか買えない限定ウイスキー購入のために足を運んだのは間違いなかった。事前に予約をしておいたが、見学コースは1つのみ。見学者は我々3人だけだった。

スキャパ蒸留所
スキャパ蒸留所

スキャパ蒸留所のローモンドスチル
スキャパ蒸留所のローモンドスチル

スキャパ蒸留所に向かう道で、東の丘の上に見える巨大な建物群。ハイランドパーク蒸留所、正に北の巨人たる所以。見学コースは£5~250まで多岐にわたるが、我々が選んだのは£75の施設見学と7種類のテイスティングの2時間コース。

£100や£250のコースは時間も金額も躊躇してしまった。限定モルトをどうしてもと言うのならば選択肢に入るが、今回のメインはスキャパ蒸留所とスプリングバンク蒸留所。ここは我慢のしどころ(笑)と判断。ハイランドパーク蒸留所のショップは大変充実しており、グラス、ウェア、モルトなど様々な物が売られていた。しかし、蒸留所限定モルトは陳列されておらず、18年を£95で購入。

ハイランドパーク蒸留所のゲート
ハイランドパーク蒸留所のゲート

テイスティング
テイスティング

ハイランドパーク蒸留所
ハイランドパーク蒸留所

数年前に「オークニービール ダークアイランド」を飲んだ。濃厚なモルトとハイアルコールのビールで、世界にはすごいビールがあるものだと驚いた記憶がある。今回の訪問では、是非ブルワリーに寄って、工場見学したいと思っていた。調べたところここに着くまでに様々な遺跡がある。ストーンズ オブ ステネス、リング オブ ブロッガー、ネス オブ ブロッガーなどの脇を通るので、途中で古代遺跡の見学。ドライバーが丁寧に説明してくれるが、ドイツ語のようなスウェーデン語のような英語は難解で内容の半分もわからない(笑)。一日バス乗車券利用の観光客がどっと押し寄せたときは賑やかだが、基本的には風に吹かれる静かな入り江にある世界遺産である。

オークニーブルワリーは大きな牧場の中を走り続けると現れる。車でないと来られない立地である。予約を入れておいた工場見学の後はショップでの買い物とランチ。ビールは5種類の中から3種類を選べる。オークニー諸島にはスワニービールというもう一つのブルワリーがあるが、そちらよりはモルト感のあるオークニービールをお勧めする。

古代遺跡
古代遺跡

オークニーブルワリー
オークニーブルワリー

カークウォールの街は、夕方になると早々と店じまいが始まる。主なお土産店も17:30閉店の看板。飲食できる店も多くはないが、頑張って探す楽しみがあった(笑)。

それより何より、この地区の訛りは自分の英語力を粉々にしてくれました。こちらからの質問に対する答えは推測できるのでわかるが、遺跡の説明内容は?である。例えば「トダイモン」。「Today morninng」を会話の中で理解できる日本人がどれだけいるだろうか。前回のアイラ島やスペイサイドではここまでわからない英語はなかった。でも、島の皆さんは優しくフレンドリーで、異国からの訪問者が何度も話を聞き直しても嫌な顔をせず、応対してくれた。
宿泊したオークニーホテル。古さを感じさせることなく、気品ある造りで快適であった。カールウォーク滞在中で一番美味しい料理はホテルのレストランで食べた夕食であったことを申し添えておく。

15:25発のグラスゴー行きは36人乗り。丘は霧で視界不良でも、海岸部に下りてくると霧もなくなり視界良好。空港が低地に設置されている理由がわかる。ローガン航空のおしゃれなタータンチェックの尾翼を見ながら搭乗、定刻出発、16:10グラスゴー空港に到着。まだまだ明るいこの時刻でも空路ではキャンベルタウンへは移動できない。キャンベルタウンへは朝の便と夕方の便1日2往復しか出ていない。つまり始発の次は最終便。空港近くのホリディイングラスゴーに宿泊し、明日の出発に備える。

実は、出発前からキャンベルタウンとグラスゴー往復に関する懸案事項が浮上していた。グラスゴーからキャンベルタウンに行くときは20㎏、キャンベルタウンからグラスゴーに戻るときは15kgという重量制限がローガン航空の規定にあった。既に3人とも15kgは超えている。さあ、どうする!?

ホリディイングラスゴーに荷物を詰め込んだトランクを1つ預け出発。2つのトランクは1泊分の荷物+αで10kg程度になっていた。これで帰路の重量問題クリアとなった。今度の飛行機は始発便19人乗り。パイロットが諸注意を伝達し、操縦席に着席。操縦席と客席の間に扉はない。30分で到着。噂に聞くキャンベルタウン空港は本当に小さい。周りは牧場で建物から一歩出ると牛の鳴き声しか聞こえない。キャンベルタウンの街に行くにはここからタクシーを呼んでもらうか予約しておく以外方法はない。街までタクシーで10分。歩くには遠い。

ホテルはアードシェルホテル。バーには700本のウィスキーがあるという。食堂の飾りに年代物のウィスキーが飾られ、物によっては販売も行われている。ここも地方都市特有の時代感と気品を感じ取れる落ち着きのあるホテルである。

操縦席と客席の間に扉がない!
操縦席と客席の間に扉がない!

アードシェルホテル
アードシェルホテル

荷物をホテルに預け、キャンベルタウン市街を散策。半島の東側に位置する街の風は穏やかで、港の波のない静かな水面は、そこが海であることを疑うほどである。街の大きさに不似合いな大型貨物船が停泊していた。海運業のスケールが大きい。

まず訪れたのは「キャンベルタウン博物館」この街の歴史や自然について学び、その後博物館の裏にある「リンダ・マッカートニー庭園」へ。手入れの行き届いた花のきれいは庭園であった。

キャンベルタウンは昔、多くの蒸留所があったが、今はグレンスコシア蒸留所とスプリングバンク蒸留所の2つのみ。それ以外の蒸留所は、バスの営業所になっていたりスーパーになっていたり。街中で見かける車は他の都市と違ってフランス車のプジョーがやたら多い。路面が悪いからだろうか。

リンダ・マッカートニー庭園
リンダ・マッカートニー庭園

グレンスコシア蒸留所の見学ツアーは当日予約。10時に行って、11時からの£30のツアー予約。5種類の試飲を含めるとかなりお得なツアー。ガイドの女性スタッフから「アイルランド訛りがあるけど気にしないで」と言われたが、いやいや、とても標準語的に感じられたのはオークニー帰りだからか?

試飲で気に入ったビクトリアーナと2005年限定の2本を購入。ビクトリアーナは日本でも買えるが2005年限定は買えない。2本で£215は安くないが、この限定ボトルはこの旅一番のお気に入りとなった。

グレンスコシア蒸留所
グレンスコシア蒸留所

グレンスコシア蒸留所の樽倉庫
グレンスコシア蒸留所の樽倉庫

スプリングバンク蒸留所は今回のツアーのメイン。
事前に蒸留所とメールでやり取りをしてツアーコースを予約。WTWWTと言われる Wee Toon Walking & Warehouse Tour、所要時間は約4時間£85。スタッフのキャンガイド付きで街を散策し、その後スプリングバンク蒸留所でウイスキーの製造プロセスを最初から最後まで見学。

スプリングバンクは伝統的な製法にこだわり、すべての工程をこの蒸留所で行っている。従業員の人たちは誇りを持って楽しそうに仕事をしている印象を受けた。

樽の倉庫に入り、手描きのメモがある樽から5種類のテイスティング。最後は最近日本では1本10万円で売られている25年のカスクを試飲。幸せとはこのことだろう。

スプリングバンク蒸留所
スプリングバンク蒸留所

テイスティング
テイスティング

更にこの後、ケイデンヘッドに移動してテイスティングルームでスコットランドプラッターランチ。

そこにウィスキー好きには有名なスプリングバンク蒸留所の元CEOフランク・マッカーディ氏が登場。氏とは2011年に日本で会ったのが最後で、8年ぶりの再会。スプリングバンクとのやり取りの中で、訪問を伝えておいての再会。

2000年代、東京BAR SHOWで知り合い、氏から「キャンベルタウンにおいで」と言われたが、時間もお金もなく即答で「無理、無理」と言ったのに、まさかその自分がキャンベルタウンを訪れるとは、人生どう転ぶかわからない。80歳を超えても変わらない英国紳士との再会は感慨深いものがあった。最後に蒸留所からテイスティンググラスとミニチュア瓶が渡されツアーは終了した。

ランチ
ランチ

フランク・マッカーディ氏
フランク・マッカーディ氏

15kgの壁を余裕でクリアし、キャンベルタウンからグラスゴーに戻る。

そして最後の訪問地エジンバラへ鉄路で移動。目的は前回も訪れた会員制バー、The Whisky Society Edinburgh に行くこと。会員でなくても入れるし、一般のバーよりも遙かに低価格で飲めるので、エジンバラに行ったならば是非とも寄ってほしい。中心部から少しだけ北に行くが、タクシーの運転手に店名を伝えれば連れて行ってくれる。

会員制バー「The Whisky Society Edinburgh」
会員制バー「The Whisky Society Edinburgh」

今回は成田からアムステルダム、島の東側からアプローチしてアバディーン、カールウォーク。そこからグラスゴー、キャンベルタウン、エジンバラ、パリ、そして羽田というルートで移動した。移動が多いにもかかわらず、到着と出発の時間をうまく設定してくださり、行程の割に余裕がある旅を楽しめた。スコットランド訛りはアイラ島やスペイサイドの比ではないが、出会った人々は温和で親切な方が多く、いい思い出となった。

ツアープランナーからのコメント

この度はご旅行お疲れ様でございました。スコットランドの中でも秘境と呼ばれる、オークニー諸島、そしてキャンベルタウンの蒸留所巡りをご堪能いただけたようでうれしく存じます。移動が多く、お体への負担を心配しておりましたが、前回よりもゆったりとお楽しみいただけたとのことでよかったです。まだまだ行かれたい蒸留所がたくさんおありだと思いますので、またご旅行のお手伝いができそうでしたら是非お声がけいただけますと幸いです。この度はご旅行お疲れ様でございました。

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