学生時代の友人と二人で、ミュンヘン3泊、ベルリン3泊の旅をしてきました。
一昨年、昨年に引き続き、パーパスジャパンの西澤様にプランを組んで頂きました。同じ方が担当してくださるので、計画時に、私の好み(?)を熟知してくださっている安心感があります。
前期高齢者の私達なので、「現地のカフェでのんびりしたりする旅にしたい」と当初思っていましたが、計画を立てるに従い行きたい所が色々出てきてしまい、結局、精力的に観光して廻りました。
しかし何と言っても先ず強く心に残ったのは、今回のドラマチックな旅立ちです。強力な台風15号の通過が房総半島に大きな被害をもたらし、首都圏の交通が全てストップした、正にあの朝に私達は成田空港を出発したのです。
朝の交通機関の混乱を危惧し、私は前夜、空港近くのホテルに1泊しましたが、なんとホテルが深夜に停電、1階は水浸し。また、友人は台風が首都圏に接近する直前の真夜中に空港に着き、空港ロビーの床に座って夜明かし。
予定より1時間遅れましたが、飛行機が無事成田を離陸したときは、心からホッとしました。
現地での5日間ずっと天候に恵まれ、暑くもなく寒くもなく絶好の行楽日和でした。
観光1日目 (ミュンヘン)
2人で使えるグループ1日券を持って観光に出発。
朝11時にマリエン広場、新市庁舎の可愛らしい仕掛け時計が動くのを見ることができました。
エレベーターで新市庁舎の塔へ昇りました。特に列に並んで待つようなこともなく、直ぐに上がれました。塔の最上階からの見晴らしが素晴らしいです。
この写真の、二本の塔がある教会がフラウエン教会。実は写真を撮っていた時は気付きませんでしたが、今改めて見ると、背景の晴れ渡った空に、街並みがくっきりと映えて美しい街だなと感じます。
この日はトラムでピナコテーク絵画館にも行きました。
アルテ(古い)とノイエ(新しい)と二つの絵画館があるのですが、今ちょうどノイエは改修で長期閉館中。その為、ノイエのとても人気のある作品だけは現在アルテに展示してあり、つまりアルテ1館に入るだけで、ノイエ館のゴッホなどの作品も見ることができます。鑑賞時間が限られている私達としては逆にラッキーでした。
これはレオナルド ダ ヴィンチ の「カーネーションを持つ聖母」。
観光2日目 (ミュンヘン)
この日はやや遠出するので、グループ1日券XXLを買い、ダッハウ強制収容所跡へ向かいました。電車とバスを乗り継いで行くのですが、往復とも割りと空いてて快適でした。ミュンヘン中央駅から片道40分から50分くらいです。
今回の旅行を計画し始めた時から、ナチスドイツ時代の収容所跡は、是非、一箇所は行きたいと思っていました。
広大な所でした。
この写真、はるか遠くに見える細長い建物が復元された収容所バラック。
知識としては知っていたつもりのことでも、展示を見ながらこうしてその場所を実際に歩いてみると、当時の残虐な行為に向き合う苦しさと、苦しくても後の世代に伝え続けるべきだという使命感を感じました。
同じく収容所跡。この写真の BRAUSEBAD とは、(偽装の)シャワー室です。
さて、この日の夕方、ミュンヘン近郊に住んでいる、私のドイツ人の友人のお宅に伺い、20年ぶりの再会を果たしました。数年前に土地を買い新築した一戸建てのお宅ですが、お庭だけでも300坪はありそう。都内に住む私からは夢のまた夢、のような素敵なお家でした。
観光3日目
ミュンヘンからベルリンへ列車移動しました。所要時間は4時間弱。
ベルリン到着後、ベルリンABゾーンのウエルカムカード(72時間有効)を買いました。最初に乗車する際に打刻すれば、あとはどの公共交通機関にも乗れてストレス無しです。
この写真は、ブランデンブルク門近くの「虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑」。想像よりずっと巨大でした。地下に「情報の場」があり、英語の説明を読むのは大変ですが、歴史的な流れを追いながらナチズムの怖ろしさを学べます。今回の旅で日本語リーフレットが有ったのは、ここだけでした。
その後、連邦議会議事堂へ。ここは予約必須でした。
観光4日目 (ベルリン)
博物館島のペルガモン博物館や、ベルリン大聖堂へ行った後、旧市街ニコライ地区で、「クノーブラウフ邸」に行きました。
この辺りではとても希少なオリジナルの建物だそうで、Biedermeier(1815〜1848)時代、絹のリボンで財を成した裕福な商人家族の生活調度品などを見ることが出来ます。
写真は、クノーブラウフ邸のお部屋。
チェックポイント・チャーリー辺りから西へ、保存されている「ベルリンの壁」に沿って歩きました。
観光5日目 (ベルリン)
この日のハイライトは、ポツダム広場近くの絵画館でした。土曜日でしたので混雑を覚悟して朝一番(11時開館)に行ったのですが、寧ろ空いてました。予約も必要ありません。展示室の構成は整然としてて分かり易く、とにかく素晴らしい絵画を(ガラスのケース越しではなく)間近にゆっくり鑑賞することができます。フェルメールの絵も、(他の美術館へ)貸し出されているようなこともなく、2点とも観ることができました。
その後、ティーアガルテンを散策しながら、6月17日通りの蚤の市へ。ティーアガルテンは良く手入れが行き届いた、とても大きな公園です。写真の中央、遠くに見えるのが、戦勝記念塔。
今回ミュンヘンとベルリンに行っただけですが、両都市ともに、緑が豊かでホッとする優しさがあります。
また1日券やベルリンカードのお蔭で、トラム、バス、電車などを便利に使い観光できました。地図を見ながらあれこれ公共の交通機関に乗るのは、個人旅行ならではの楽しみです。
西澤様、今回も大変お世話になりました。世界大戦による破壊や、ベルリンの壁がもたらした分断と悲劇など学ぶことも多く、平和を更に祈念する旅でした。
本当にありがとうございました。