コートダジュールとプロヴァンスの小さな村めぐり
のんびり巡る南仏7日間
期間:2020年3月1日~2020年3月8日
C.Y 様
1日目
【 ニース 】
3月2日 朝9:10ニース着。思いのほか雨風で寒くてびっくり。空港からホテルまでトラムに乗ろうにも、カードが使えずコインもなくてチケットが買えず一苦労、トラムに乗るにはコイン必須と教訓。
びしょ濡れでホテルに着き、あったかい恰好(3月とはいえ念のためロングコートを持って行って正解!)に着替えてシャガール美術館へ。学生は無料だし、日本語の解説ガイドもあって予想以上に楽しめました。
バスでマセナ広場へ。地中海はまさかの茶色で大荒れ、荒れ狂う波しぶき。後から思えば、とても貴重な地中海を見たことになります。珍しいからと現地の人も写真を撮りに来ていました。
荒れ狂う地中海
マセナ広場を走るトラム
海辺のレストランでランチする予定でしたが、跡形も無くなっていたので(笑)、飛びこみでプロムナード・デ・サングレ沿いのイタリアンのお店へ。ニースはイタリア支配が長かったからか(それに改めて地図を見たらイタリアととっても近い!)、とても美味しかったけど、量が半端ないので、その後のレストランでの注文の参考になりました。
ランチを終えたころには雨もすっかり上がり晴れ間が!茶色かった波しぶきはソフトクリームのようなきめ細かな白い波に変わっていました。太陽ってすごい!!
プロムナード・デ・サングレでのんびりしてから旧市街とシャン・メデュサン通りを散策。
夕食はマセナ広場近くの「la maison de marie」へ。二人で前菜とメインを一品ずつ注文。適量で美味でコスパもよく魚介もお肉も大満足。なにしろ注文しないのに出てくるパンがおいしい。
隣に座ったイタリア人のパイロットさんから、食べものについていろいろ教えてもらえて貴重なひとときでもありました。
2日目
今日は快晴!午前中は専用車半日ツアー。日本通で日本語ペラペラのフランス人ドライバーさんのおかげで、現地の情報やフランス人の生活スタイルを日本人目線で教えてもらえて、とても有意義な時間でした。旅の初めにこの方に出会えたのは大きかったです。
【 トゥレットシュルルー 】
通称「すみれの村」。どうしてもこの村に行ってみたくて専用ツアーにしたのですが、その甲斐あり‼ 本当にかわいくて、観光化されておらずすれ違うのはこの村の住人のみ。ディズニー「美女と野獣」のベルが住んでいそう・・。一歩ごとに写真を撮りたくなるような、癒される村でした。
みんなにお薦めしたい一方で、勝手ながらあまり観光客に荒らされたくない願望も・・・。
トゥレットシュルルー(1)
トゥレットシュルルー(3)
トゥレットシュルルー(2)
【 サンポールドヴァンス 】
トゥレットシュルルー同様、鷲ノ巣村の一つですが、こちらはもう少し観光化されていて、マティスやゴッホなど芸術家が多く訪問・在住したせいかアトリエが多くあり、アート感あふれるこじゃれた村です。シャガールのお墓も。
コートダジュールならではのお土産屋さんも豊富で、たっくさん種類があるフルーツとお花のジャムを試食しながら購入、結果的に一番お土産を買えた村でした。
サンポールドヴァンス(1)
サンポールドヴァンス(3)
サンポールドヴァンス(2)
【 カンヌ 】
ここで専用車ツアーはおしまい。ドライバーさんが言っていたように海岸の出店でサンドウィッチを購入して海辺で頂きましたが、これまた安価でおいしい!!
ビーチも、カンヌ映画祭の行われるパレ・デ・フェスティバル・エ・デ・コングレも、工事中で景観が今一つだったのが残念でした(やはりコートダジュールはオンシーズンがいいのかも!)が、映画祭の雰囲気を楽しめたし、たくさんの俳優の手形を見るのも楽しかったので、個人的には良しとしています。Hoche通りのカフェでお茶してからカンヌ駅へ。
カンヌ(1)
カンヌ(2)
【 モナコ公国 】
カンヌからSNCFで約1時間。入国チェックなし。国民60人当たり1人警官がいるというほど警官が多く、安全で清潔な国と実感。
F1に使われる道路を間近に見てこんなに狭い急カーブをあのスピードでどうコントロールするのかと感動。ディズニーシーかUSJかと錯覚する街並み、絵のように美しいモナコの夜景(長崎、香港と並んで世界新三大夜景の一つだそう)、映画のようにスマートで粋なル・カジノ・ド・モンテカルロのカジノ(アジアのカジノとは大違い!)・・・モナコならではの良さを十分に満喫できて、夕方から行って正解でした。
夕食は Pulcinella で仔牛のカルパッチョとラザニア。モナコは少し物価が高いけど、なぜかこのお店だけ地元の人で大賑わいでした。
F1スタート地点
エルキュール港
3日目
【 ニースふたたび 】
自由な一日にしておいて正解!快晴だったので、ニースを見渡せる城壁公園、「I LOVE NICE」の文字がある広場、そしてプロムナード・デ・サングレのリベンジに訪れ、「これぞニース!」を堪能しました。地中海はやっぱり青かった(笑)。
旧市街とサレヤ広場も、一昨日とは打って変わった賑わい。香辛料やせっけん、ポプリ、お花・・・数々のマルシェを楽しめて、晴天かつ午前中に訪れるべきと痛感しました。
ニース料理のブラッセリー「Le Safari」でニースサラダも堪能。マセナ駅近くの「GROM」でジェラートも楽しみました。
ニース!
マルシェ
プロムナード・デ・サングレ
ニース料理 〜 Le Safari 〜
【 エズ村とホテル・シャトーエザ 】
今回の旅のハイライトです。足が不便なのでニースからタクシーで行きました(75ユーロ。決して安くないですが、時間と手間を考えるとやむなし)。
村の入口で、スーツケース転がして村の入口でオロオロしていたら、おじさんに声をかけられ、ホテル・シャトーエザのポーターさんと判明。ラッキー!
スーツケースを預け、「ここを上ればホテルまで2分だよ」と案内された坂道を上るも・・・あまりに素敵でタイススリップしたような村を、感激のため息混じりに度々Photoストップしながら歩いたので、とても2分では到達できず(笑)。
ホテルはいい意味で想像を裏切られました。レセプションからまず案内されたのは、隣の塔にある、地中海を見下ろすように絶壁に突き出したテラス。素晴らしい景色に感動していたらシャンパンのウェルカムドリンクを供され、気分はMAX!
その後、またまた別の塔にあるお部屋へ。かつてはスウェーデン王子の居城だったという歴史を感じる石の建物に、本物の暖炉と、地中海を望むジャグジー付きのテラスを擁した、清潔感あふれるゆったりした部屋に、旅行歴少なくない私もこれ以上望むものなしと思うほどの満足感。
再び、絵本の中にいる錯覚に陥るようなエズ村を気の向くままにのんびり散策した後、地中海に落ちる夕日を見るためにホテルのテラスへ・・・息を飲むほどの絶景でした。
レストランでのディナーはどれをとってもこれが本物というお料理とサービスばかりで、素材も味付けも最高。その後お腹はいっぱいだけど、ここぞとばかり贅沢してクラシカルヨーロピアンスタイルのバーで一杯。あ~幸せ。
ホテル・シャトーエザ 〜 ウェルカムドリンク 〜
ホテル・シャトーエザ 〜 お部屋の暖炉 〜
エズ村(2)
エズ村(4)
ホテル・シャトーエザ 〜 夕日 〜
ホテル・シャトーエザ 〜 部屋 〜
エズ村(1)
エズ村(3)
ホテル・シャトーエザ 〜 部屋からの眺め 〜
4日目
朝のひんやりした空気の中、地中海を眺めながらジャグジーで露天風呂気分を味わってから、朝日に光る海を見下ろしながらのーんびり朝食。新鮮なフルーツたっぷりでした。
お名残惜しい気持ちでエズを後にし、ニースから電車でアヴィニヨンへ。所要3時間半。
ホテル・シャトーエザ 〜 朝食 〜
【 アヴィニヨン 】
TGVの駅から市内まではタクシーを勧められましたが、高いので路線バスで。英語が全く通じず身振り手振りで乗り場を見つけ、無事アヴィニヨン旧市街へ。バスは1人1.4ユーロで、タクシー(27ユーロ)よりかなりお得。
ヴィニヨンは、コートダジュールとはグッと雰囲気が変わり、中世の雰囲気が色濃く残る城壁に囲まれた街。街の中心である時計台広場に面したホテルにチェックインし、市内観光にと出たころはあいにくの雨。14世紀に約1世紀間教皇の居城となった世界遺産、法王庁宮殿へ。渡されたiPadのようなガイドは、日本語があるのみならず、各部屋の昔の様子が Virtual に映し出され、ゲーム形式にもなっていて、思いのほか楽しめました。(ベネゼ橋と共通チケット14.5ユーロ。学生11.5ユーロ。)外へ出た時には雨もやみ、夕日に照らされてライトアップした法王庁も素敵でした。
イタリアを彷彿とさせるような中世の街並みを歩いて、時計台広場の l‘Opera で夕食。カマンベールチーズのグラタンにバケツ入りのムール貝。毎度もれなく美味でした。
法王庁
5日目
1日日本人のガイドさんによる専用車ツアー。これまた快晴!!物知りのガイドさんのソフトなトークと、きめ細やかな配慮のおかげで、景色の美しさのみならず、心温まる1日になりました。
【 ルシヨン 】
アヴィニヨンから車で1時間。最初に着いたのは、赤土の村ルシヨン。顔料オークルの採掘で栄えた村だそうで、村全体が赤い! 赤やオレンジや黄色に塗られた上品でかわいい家々の間を歩いていると、時々眼下に緑の畑が広がり、ああフランスは農業大国だったと確信します。他の村とは異なる独特な雰囲気が醸し出された村でした。
ルシヨン(1)
ルシヨン(2)
【 リルシュルラソルグ 】
次は骨董市で有名なアンティークの街、リルシュルラソルグ。キラキラと水面が光る運河に囲まれたこじんまりした街で、ところどころにある水車が絵になります。
都市でも海でも村でも、そして運河沿いでも、太陽浴びながらテラスでのんびりワインを傾ける光景がフランスっぽいなあと実感するようになりました。そして意外と男性同志が多い・・・。
リルシュルラソルグ(1)
リルシュルラソルグ(2)
【 農家レストラン 】
ランチは待望の農家レストランへ。ポニーとアヒルに出迎えられ、広大な緑の中に映画にでてきそうな石造りの建物・・それが農家レストラン「Mas des Vertes Rives」。おばさんは英語が話せないからか、ガイドさんがメニューの説明をしてくれて、オリジナルのアペリティフ(ラベンダー入り赤ワインやレモン入り白ワインなど・・・)のサーブまでしてくださいました。
ケーク・サレ、ワイン、レバーの前菜、パン、とれたてのサラダ、がちょうの煮こみ・かぼちゃとポテト添え、チーズ、デザート、コーヒーとボリュームたっぷりのフルコースで1人26.5ユーロと超お得。お肉もお野菜も本当に新鮮で、素材の甘さが半端なかったです。まんっぷく!
農家レストラン 〜 Mas des Vertes Rives 〜
ガチョウの煮込み・かぼちゃ・ポテト添え
【 シャトーヌフドゥパプ 】
食後は車窓にブドウ畑を見ながら、これまたテンションの上がるシャトーヌフドゥパプのワイナリー「Chateau Mont-Redon」へ!
説明を聞きながら、白と年代の違う赤2種類の計3杯をテイスティングできました。文句なしの美味!試飲料は8.5ユーロですが、購入すれば試飲料はかからず。もちろん迷わず一本購入しましたが、なぜ一本しか買わなかったのか・・というのが、今回の旅の最大の後悔です。
ワイナリー Mont-Redon
Mont-Redonの試飲
【 ポンデュガール 】
最後に訪れたのがポンデュガール。よく写真を目にする「三層の大きな橋」です。今回の日帰りツアーに入れるには方向が少し違うので迷いましたが、入れてよかった!百聞は一見にしかず。目の前にした巨大な水道橋は迫力があり、古代ローマ人の技術力の高さを思い知らされました。
限られた時間では無理と言われたけど、せっかくなので橋を渡って川の反対側に行った後、戻って最上層のある展望台まで登って(走って?)きました。食後のきもちよい散策でした。(入場料9.5ユーロのところガイドさん割引で9ユーロ、しかも学生無料)
【 アヴィニヨンふたたび 】
少し時間をオーバーしてアヴィニヨンに戻った時は、ちょうど夕暮れ時。昨日行かれなかったサン・ベネゼ橋へ行ったら、ローヌ川越しに見る夕日と、夕日に輝いて浮かび上がるようなアヴィニヨンの街並が絶好調に美しく感動・・・あまりに気分良くて「♪アヴィニヨンの橋で踊」ってきました(笑)。
メインストリートをぶらぶら歩きながらお土産を揃え、フルコースのランチのおかげでお腹が空かないのでスーパーでパンと生ハムといフルーツワインを買ってホテルの部屋で夕食。レストランは決して安くないけど、スーパーで買う素材は美味しくてリーズナブルと実感。
ポンデュガール
アヴィニョン 〜 夕日を浴びる街並み 〜
【 マルセイユ 】
駅で荷物を預け、空港へのバスのチケットを買ってから旧港へ、徒歩15分。新鮮な魚介も売られているマルセイユの港は、映画さながら。
朝市をみながら港沿いをのんびり歩いてから、高台の上にそびえるノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院まで急な上り坂を上ること20分。マルセイユを一望できる圧巻の眺めに疲れも吹っ飛びます。
旧市街も散策してから、ブイヤベースの美味しいお店を探し、Les Arcenaux で最後の食事。ブイヤベースは期待を裏切らず魚介の奥深いお味に満足。
2時までの半日とは思えないほどマルセイユを十分に満喫して空港へ向かいました。
旧港
ノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院からの眺め
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思い返せば、海に山に川、港に村、農家に世界遺産、自然にアート・・・と緩急?強弱?凹凸?・・変化に富んだ内容濃い6日間でした。そして一度も「食」に外れがなく、とにかくワインとパンがおいしかった・・・さすがフランスです。旅行中、何回「きれい!」「かわいい!」「おいしい!」を繰り返したことか・・・。とても心が豊かになった旅でした。
私達の要望をいち早く察知してご提案くださり、わがままなリクエストを全て聞き入れ、細かい質問にも的確にお答えくださり、きめ細やかなアドバイスをくださった、パーパスジャパンの稲毛さんに本当に感謝しています。ありがとうございました!
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