CMで見た光景を見に行く!ポルトガル・リスボン紀行5日間

期間:2018年9月19日~2018年9月23日
S.M. 様

GON-001660

今回の旅の目的の1つ目は

高校時代、世界史の資料集でよく見ていた、エンリケ航海王子の記念碑を見てみたいと言う思いがずっとあったことです。

2つ目は、2011年の東日本大震災の時に、消臭力のCMで、ミゲル君が歌っているバックの町並みがリスボンで、1755年に起こったリスボン大震災から、美しく再生したリスボンの街を映すことで、日本国民にエールを送りたいと言うエステーの社長の記事を読んだからでした。

それから、年月は経ってしまいましたが、今回、やっと実現できて、本当に嬉しいです!

しかし、リスボンは、とにかく遠かったです。
成田〜ヘルシンキまでが10時間ほど。それから更に、4時間ほどかかります。飛行機好きの私も、さすがに辟易しているところに、ふと窓の外を見ると、美しい光景が。イベリア半島の夜景です。函館の夜景さながらに、宝石を散りばめたような、贅沢な景色でした!

今回、もう一つ、思いがけず見られた貴重な夜景は、リスボンで宿泊したホテルの部屋からの広場の夜景でした。

行きのヘルシンキ〜リスボン行きの飛行機の窓から。イベリア半島の夜景です。
行きのヘルシンキ〜リスボン行きの飛行機の窓から。イベリア半島の夜景です。

ホテル

リスボン空港から、市内にあるホテルまでは、30分ほどで着きました。
ところが、到着して、すぐに通されたのは、ダブルベッドルーム。話が違うとフロントに言いに行きましたが、ツインベッドとは聞いていないの一点張り。

とりあえず、この日は、ダブルベッドルームに泊まり、その翌日、パーパスさんに交渉して頂きました。その結果、到着して2日目、私達が観光から帰った時には、荷物がツインルームに移動してありました。同じ5階で、眺め、広さ共にいいお部屋になりました。

それでも、何度かこの件で、フロントを訪れましたが、申し送りがなっていないのか、名前や部屋番号を言うだけでは、すぐに動いてくれず、ちょっと残念なホテルでした。

2日目

日本から申込みをしていた、個人ツアーのガイドさんの案内で、リスボン郊外にあるシントラに行きました。リスボンから車で40分ほどですが、リスボンは快晴なのに、シントラは、山の上なので、曇り空で、肌寒かったです。

リスボン市内から出ると、箱根登山バスのように、鬱蒼とした木々が生い茂る坂道をひたすら上って行き、先ず辿り着いたのは、ペナ王宮です。
黄色や赤と言う、奇抜な色が基調となった、イスラムと十字軍の影響をかなり受けている、奇抜なお城、それがペナ王宮でした。遠目で見ると、かなり派手ですが、内装の壁には、部屋ごとに様々な模様のタイルが敷き詰められ、壁1つ取っても、とても凝った芸術作品のようでした。

生憎、お天気が悪く、お城のバルコニーに出てみましたが、霧がかかっていて、何も見えず。でも、そこは、天気のいい日だと、町中が見下ろせて、とても綺麗なのだそうです。このように、天気が悪く、寒い可能性の方が高いため、ペナ王宮での上着は、必須アイテムです。

ペナ王宮。消臭力のCMの舞台としても使われました。
ペナ王宮。消臭力のCMの舞台としても使われました。

ペナ王宮内にある、花の形のシャンデリア。ちょっと珍しいデザインなので、思わず写真を撮りました。
ペナ王宮内にある、花の形のシャンデリア。ちょっと珍しいデザインなので、思わず写真を撮りました。

ペナ王宮の中庭から。側面ごとに違うモザイクの模様が美しいです。
ペナ王宮の中庭から。側面ごとに違うモザイクの模様が美しいです。

次は、レガレイラ宮殿。道路が一方通行のため、団体ツアーに組み込まれることは殆どないそうですが、最近、人気上昇中の観光スポットだそうです。宮殿自体は、1階部分しか見学できないので、お庭が必見スポットです。

イタリアの劇作家の発案で出来たお庭だそうで、遊び心満載です。世界の様々な種類の植物が植えられている他、よくガイドブックにも写真が載っている、螺旋階段をずっと降りていく井戸が有名です。

その螺旋階段、時には、真っ暗な中を通るので、携帯などの懐中電灯が必要です。下まで行った時には、地上の光がかなり遠く、「助けて〜!」と叫びたくなります。そこから、緑の苔が浮いた池の中を飛び石を使って行けば、地上に出られます。飛び石を使わない方法もあるらしいのですが、せっかくだからとガイドさんが飛び石の方に案内してくれました。それが怖くて怖くて…。一歩間違って池に落ちると、全身緑になるとか。飛石の途中で足が震えて、立ち止まってしまいましたが、ガイドさんに手を引かれて、何とか地獄から這い出ることができました。

「どのような形であれ、これで地獄から出られたことに変わりはありません」とガイドさんから言われて、目的を達成するためには、人の手を借りることも必要だと改めて感じました。

レガレイラ宮殿の庭にある井戸。底まで行くと、本当に、天国から地獄に落ちた気分になります。
レガレイラ宮殿の庭にある井戸。底まで行くと、本当に、天国から地獄に落ちた気分になります。

それから車でシントラの街の中心にやって来て、ガイドさんが散策がてら、オススメのお店をいくつか紹介してくれました。私達が昼食場所に選んだのは、「るるぶ」にも載っていたピリキータと言うお店でした。店内で、代表的なお菓子を2種類食べましたが、日本人には、かなり甘い味でした。

昼休憩時、シントラの王宮前のレプブリカ広場から。お天気がよくなり、頂上にムーアの城跡が見えます。
昼休憩時、シントラの王宮前のレプブリカ広場から。お天気がよくなり、頂上にムーアの城跡が見えます。

再び車に揺られること、1時間ほど。この旅行の目玉の1つ、ロカ岬へ。ユーラシア大陸最西端の地です。「ここに地終わり、海始まる」と言う言葉の如く、燦々と輝く太陽に照らされて、大海原は広がっていました。

ここから旅立った大航海時代の冒険家に思いを馳せつつ、常にここは、風が強いそうで、飛ばされそうな勢いの風に耐えつつ、感慨に浸りました。

ヨーロッパ最西端のロカ岬
ヨーロッパ最西端のロカ岬

その日は、ホテルのすぐ近くのレストランで、白身魚と野菜のローストを食べました。
大きいので、一つの魚を二人でシェアしました。オリーブオイルとにんにくがよく効いていて、地中海ならではの美味しさでした。

店員さんは、英語が殆ど通じませんでしたが、とても気さくな方々でした。

3日目の夕飯、白身魚のガーリックソテー。見た目は大きいですが、オリーブオイルとガーリックで、あっさりした味わいでした。
3日目の夕飯、白身魚のガーリックソテー。見た目は大きいですが、オリーブオイルとガーリックで、あっさりした味わいでした。

5階にあるホテルの部屋から見た夜景。暗くなるにつれて、ロマンチックな感じが増していきました。
5階にあるホテルの部屋から見た夜景。暗くなるにつれて、ロマンチックな感じが増していきました。

3日目

朝、ホテルから徒歩で、サンタ・ジュスタのエレベーターに乗りに行きました。1902年に建てられたと言う古いエレベーターは、私たちが到着した直後から長蛇の列で、本当は、2基なのに、1基工事中で、残りの1基しか動いていないため、回転が遅くなっているとのことでした。

エレベーター内部は、9人までは座る席があり、私たちは、ちょうどそこに腰かけることができました。そこでは、バカンスに来ているフランス人が多いのか、フランス語が飛び交っていました。

エレベーターを降りると、そこには、朝の清々しい空気とともに、リスボンの美しい町並みを見渡すことができました。私達が泊まっているホテルも、遠くに見えました。未だに、リスボン大震災の面影が残っている地域とそうでない地域とが、はっきりと区別できるのがまた興味深かったです。

サンタ・ジュスタのエレベーターで上った展望台からのリスボンの眺め
サンタ・ジュスタのエレベーターで上った展望台からのリスボンの眺め

エレベーターを降りると、市電に乗り込みました。
市電は、日本と違い、車道と同じ場所を走るので、私達が座った最後部座席から見ると、車が後から追いかけて来ていて、何とも面白い光景でした。
乗っているうちに、段々と車の方が追い越して行くようになり、変だなと思ったら、途中でいきなりストップして、強制的に、私達乗客は下ろされてしまいました。ガイドさんによると、市電のバッテリー切れで、下ろされるのは、よくあることだそうです。

幸い、すぐ近くに駅があったので、そこから電車に乗り込みました。
3駅ほどでベレン駅に到着して、まずは、駅から少し歩いたところにある、パステイシュ・デ・ベレンと言うカフェへ。すぐ近くにあるジェロニモス修道院秘伝のレシピで作ったエッグタルトが食べられると言うことで、毎日大賑わいだそうです。私達は、幸いすぐに席につくことができ、紅茶とエッグタルトを注文しました。ここの昔ながらのシルバーのティーポットは、取っ手が熱くなりやすく、しかも、こぼして火傷する人が続出だそうなので、要注意です。

それでも、有名なエッグタルトは、外は、パリパリ、中はしっとりで、卵の味が生きていて、深い味わいでした。エッグタルトを作る様子が見られるのも、このお店の醍醐味です。

ジェロニモス修道院近くでエッグタルトを食べたパステイシュ・デ・ベレンにて
ジェロニモス修道院近くでエッグタルトを食べたパステイシュ・デ・ベレンにて

そこからまたしばらく歩き、ジェロニモス修道院へ。
入り口は、朝早いとは言え、既に凄い人でしたが、ガイドさんによれば、空いている方だそうです。料金のかからない入り口付近の場所だけ見学し、渡航先で病死したと言うヴァスコ・ダ・ガマのお墓を見たり、旅の無事を願うガマの手に触れたりして来ました。

ジェロニモス修道院内部
ジェロニモス修道院内部

そして、広大な海のように広がるテージョ川と旅の目当ての1つ、発見のモニュメント、そのほとりに立つベレンの塔の外観だけ見学しました。モニュメントは、1960年と、意外に歴史が浅かったですが、思った以上の大きさに、圧倒されました。

発見のモニュメント
発見のモニュメント

さざ波が立つテージョ川とベレンの塔
さざ波が立つテージョ川とベレンの塔

リスボン市内には、市電で戻り、一旦ホテルで一休み。

午後3時、ちょうど太陽が最高潮の中、再び町中へ。今度は、市電で、ミゲル君が消臭力のCMでバックにしていた丘、サン・ペドロ・アルカンタラ展望台へ。落下事件があったのか、大部分がフェンスに覆われていましたが、フェンスのない部分を探し当てて、写真を撮りました。

遠く聳(そび)えるサン・ジョルジュ城に小さな旗がたなびく様は、「風の強い日の旗は美しい」と言う言葉がよく似合いました。

消臭力のCMでミゲル君がバックにして歌っていたサン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台
消臭力のCMでミゲル君がバックにして歌っていたサン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台

丘からの下りは、徒歩で行きました。急な坂でしたが、町中を見下ろすと、魅力的な景色が広がっていて、何度もシャッターを切りました。歩道のすぐ隣で、車がものすごいスピードで飛び交っているため、スリにも気を配らないといけませんでしたが、リスボンの代名詞とも言うべき丘の上からの眺めは、必見です。

下り坂の途中にあったレストランで、夕飯として、鮭のミルクリゾットとオレンジジュースをチョイス。リゾットは、ガーリックがスパイスとなって、日本にはちょっとない味でしたが、おいしかったです。

ホテルに戻る途中で寄ったレストランにて。鮭とガーリックとミルクが入ったリゾット。日本にはなかなかない珍しい味でしたが、おいしかったです。
ホテルに戻る途中で寄ったレストランにて。鮭とガーリックとミルクが入ったリゾット。日本にはなかなかない珍しい味でしたが、おいしかったです。

夕食後、更に坂を下り、宿泊するホテルの近くのロシオ広場の一角にあるお店で、20度前後もあるジンジーニャを飲みました。アルコール度数が強いので、持っていた水と中和させて飲みました。おいしかったですが、水と一緒に飲んでちょうどいい感じでした。

その後、ホテルに直行し、リスボン最後の1日を終えました。

まとめ

3泊5日と言う強行軍でしたが、お目当ての発見のモニュメント、消臭力のCMの丘は見ることができましたし、リスボンだけでなく、郊外のシントラ観光や、ユーラシア大陸最西端のロカ岬に行くこともできました。また、図らずも、同じホテルで、2種類の部屋を経験することもでき、短い滞在でしたが、本当に充実した日々でした。

それもこれも、現地でのガイドさんだけでなく、日本で、手配から、現地のホテルとの交渉までやって下さったパーパスさんのご尽力によるものと、深く感謝しております。

今回も、お世話になり、ありがとうございました。また、ヨーロッパに行く時は、よろしくお願いします!

ツアープランナーからのコメント

素敵な旅行記ありがとうございました。
神秘的な光景をたくさんご覧いただいたと思います。目的としていた発見のモニュメントとコマーシャルで見た光景にもご満足いただけて大変嬉しく思います。

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