コロナも落ち着いてきたし、体力があるうちに

行き残しているオーロラ観測旅行に行こうと2022年10月に唐突に思い立ち、旅行会社から探し始めました。久しぶりの海外旅行、コロナ禍後初、特別な装備が必要そうな旅、ということで全て丸投げで安心してお任せできる旅行会社を探しました。

メールの返事が早く、申込前に直接電話でお話しして目的地選びの時点からアドバイスをいただけたパーパスジャパンの大貫さんに2023年1月27日出発6日間の旅程（オーロラ観測のチャンスは3回）でお願いすることにしました。出発2日前にも直接電話でお話しし、コロナワクチン証明やETAについて最終確認等を言っていただき、安心して出発することができました。

出発のフライトは

成田発18時台のカナディアンエアでしたので、14時には成田着。北米は年末年始に天候不順でフライトや預けた荷物に大変な混乱があったことを知っていましたので、イエローナイフに到着後すぐ出発する1回目のオーロラ観測用の準備を手荷物で機内持ち込みにしました。フライトチェックインは勿論、預けるスーツケース（バーコードのシール貼りや荷物の送りだし）まで全て各自で処理（スタッフとのやり取りがない）するスタイルになっていました。

チップ用に現金が欲しく成田空港内で両替所を探しましたが、以前は数件あったと思われた両替所が一軒しか見つかりませんでした。 そして結論から言うと、現金はハイヤットホテルのポーターと帰りのタクシードライバーに渡した分だけで足りましたので、20ドルもあれば充分でした。飲食店ではアップルペイやクレジットカードでチップ込みで支払えます。

バンクーバーでのカナダ入国の際の荷物のチェックが厳しく、手荷物に入れていたホカロンが引っかかりました。他の人は乳児の粉ミルク等、赤ちゃんの物が色々と引っかかって細かく質問を受けていました。

バンクーバー空港で6時間ほどトランジットがありましたが、イエローナイフに到着後すぐにオーロラ観測に出かけることなどを考慮し、市内に出ることはせずに空港内で過ごしました。素敵なレストラン、お土産屋さん、ゴルフウエアショップ、ヨガウエアショップ、ブルックスブラザーズ等があり、椅子もたくさんありますので、苦も無く安全にゆっくり過ごすことができました。

イエローナイフ空港は、飛行機から空港の建物まで

氷点下20度の屋外を30秒ほど歩きますので、そのつもりの装備で降りる必要があります。狭い空港ですので問題なく迎えのオーロラビレッジの日本人スタッフと合流することができました。

ホテルに着いてから部屋に既に準備してくださっているレンタルの防寒具（上下、手袋、靴、フェイスマスクはそのままもらえる）に着替え、到着から30分後にバスでオーロラビレッジに向かいました。バスの中から既にオーロラが発生しているのが見えました。
この時の同行スタッフは韓国人の女性で非常に親切に案内をしてくれましたが話す英語のスピードが早く、事前に手袋をしない手で手すりなどを触ると危険、など読んでおかなければ注意を聞き逃してしまっていただろうなと思いました（これは彼女ではなく、こちらの英語力の問題）。

氷点下20度の世界は油断は禁物なので、事前にしっかり観測の際の注意事項は読んでおくことが大切です。オーロラビレッジは観測に適した丘や湖畔のスポット、休憩に使えるテント、集合場所とトイレや休憩に使えるダイニングルームがあるので、到着後に全て一緒に回って説明してくれました。

オリエンテーション後は自由にビレッジ内を歩きながら良い観測地点を探すのですが、氷点下20度はいくら防寒していても疲れますので、こまめに屋内に入り休みながら過ごしました。私達はこの時のオーロラも大きく幻想的で感動していたのですが前日にはもっと良いオーロラが見えたそうで、前日も来ていた人達はほとんど延長せずに帰ってしまいました。

1時過ぎに森の奥が緑になったので注視していましたら、そこからぐんぐん伸びて真上の頭上にかけて長いオーロラが発生し、一般的なイメージとは違う細長い形で、それがビュンビュンと勢いよく一方の方向に動いていて、まるで生きているドラゴンのような、活発に動くオーロラを見ることができました。振り返っても、この時のオーロラには躍動感が感じられて特別でした。

2時半までオーロラビレッジにいたので、ホテルに帰った時は大変空腹ですので成田で購入したカップラーメンがありがたかったです。エクスプローラーホテルの部屋には電気ポットも電子レンジもあります。オーロラビレッジではお湯と飲み物はフリーで用意していてくれます。自分で食べ物を持って行ってダイニングルームで食べる事も可能です。私たちは翌日から飴と菓子パンを持参しました。韓国人や中国人はカップラーメンやその他何かしら色々と食べ物を持参していました。

翌朝は徒歩8分ほどのスーパーに行き

フレッシュフルーツやお土産のお菓子等を購入し、その足で更に8分ほど歩いた中心部にある中華料理店に行きランチを摂りました。寒さ対策で店舗の入り口が二重扉になっていたり窓を閉めていたりしますので、一見閉店しているようにも見えますので気を付けてください。

午後は市内観光で韓国人グループと一緒でした。日本人は私達だけでしたので、日本人スタッフがつきっきりで説明してくれました。議事堂や博物館は日本語で説明を受けなければ全く理解できず楽しめなかったと思いますので、大変感謝しています。多部族から成立しているカナダの成り立ちや文化について少しでも知ることができ、非常に興味深い観光でした。

他の国でのツアーのように提携しているお土産屋さんに連れていかれることがないので、日曜日に日程がかかる場合は注意しないとお土産を買いそびれます。ホテル近くのお土産屋さんは日曜日はお休みなのですが、午後数時間だけ日曜日にひっそりと開けてくれていたので助かりましたが、興味のあったダイヤモンドセンターは日曜休館で行きそびれてしまい残念な思いをしました。市の観光センターでは無料で記念のピンバッジをもらえるとのことで、そのオフィスは日曜日にもやっていたので無事にゲットできました。

夕食は早めにホテルのバーラウンジで軽食を摂りました。エクスプローラーホテルのレストランは美味しいと評判で、バーラウンジもメインレストランと同じキッチンですので、美味しかったです。

2日目のオーロラ観測は

標準のツアーとなりますので1時まででした。昨夜のように2時半まで延長可能ですが、追加料金と11時台に事前申し込みが必要なので要注意です。

この日は予約していたオーロラこたつでの観測でした。オーロラこたつとは例えてみると、遊園地の回るティーカップの容器に二人並んでこしかけて、頭だけ出してカバーをかけて中のヒーターで冷えないようになっている（でも時間が経つと冷えてくるので、他のこたつに乗り換える）乗り物なのですが、これに入らないで立ちっぱなしで観測、もしくは普通のベンチで観測をするよりははるかに快適に観測ができます。ただ、どの方向からオーロラが発生するかは分からないので、歩き回って観測する時には出ていくので一晩中入っている感じではありません（オーロラこたつ自体はその場で360度回転可能）。

2日目に見ることができた壮大で一般的なイメージのカーテンのように揺れる大きなオーロラは、丁度オーロラこたつから見える位置でしたので非常に良かったです。前述しましたが、氷点下20度の屋外にいることは、ただいるだけで非常に疲れると若いガイドでも言っていました。

3日目イエローナイフ最終日の朝は

ホテルのサンデーブランチでした。これはイエローナイフでのホテル選びで迷った際に大貫さんがおすすめと教えてくださったので、日本から自分でメールで予約していきました。シーフードを使った料理、目の前で焼いてくれるワッフル、多種類のケーキ、目にも楽しく満腹になりました。

お昼からオーロラビレッジで犬ぞり体験です。待ち時間が多くありますので、本でも持って行くと良いと思います。林の中の犬ぞりでの疾走を満喫できましたので、待った甲斐はありました。

3日目は犬ぞりもオーロラ観測も、前日までいた大量の韓国人や中国人ではなくオーストラリア人などコケイジャンが主で、なんとなく雰囲気も落ち着いたものに変化しました。夜にオーロラ観測に行くためのバスを待つ間に他の国の人と少しおしゃべりできるのが楽しかったです。

3日目のオーロラは今までで一番薄いものでしたが、それでもiPhoneで写真に撮るとはっきりと見えている感じになります。現地のスタッフも言っていましたが、オーロラの写真を撮るにはiPhoneが非常に優秀です。カメラメーカーの今後を心配してしまうくらいオーロラの写真はきれいに撮ることができます。

結論としては、私達は観測した全3日間ともオーロラを見ることができましたし、その前日も見えたそうですので、少なくても4日連続で見えたことになります。更にこのうちの2日間はかなり良いオーロラだったと思われます。他の地域からですと綺麗なオーロラでも遠くに見えている感じの場合もあるようですが、イエローナイフではオーロラが見える場合はみな近く、特に1日目の1時過ぎに見たオーロラはまさに頭上で首が痛くなるくらい近くで見ることができました。

イエローナイフは日中の観光の場所が少ないのが欠点なのかもしれませんが、毎晩遅くまで活動していることですし、3泊程度でしたら全く退屈しません。オーロラを見に行くことが第一目的であるのであればおすすめだと思います。

4日目は朝ホテルにマイクロバスが迎えに来て、空港の保安荷物チェック入口までスタッフが付いていてくれますので安心でした。現地のオーロラビレッジのスタッフは若者ばかりですのに、とにかく皆さんキビキビと立ち働き、どの国出身のスタッフでも安心して引率していただくことができました。

帰国する前に一泊で立ち寄ったバンクーバー空港では

手配していただいていた迎えのドライバーが間違って国際線出口に行ってしまい、場所の説明を空港スタッフ（ボランティアのおじい様的な方）にお願いして電話のやりとりをしていただきましたが、まずはドライバーからWhatsAppで連絡が来たことが時代が進んだことを感じさせました。まさか携帯に運転手から連絡が入っているとは思いませんでした。
多分ドライバーはまずはWhatsAppでやりとりする前提でいるので、事前にアカウントを作っておいた方が良いと思います。今までのように名前を書いたボードをもって出口に立って待っていてくれるのではなく、直接外で車でピックアップするスタイルに変化していますので気を付けてください。

ホテルのチェックインはフロントで今まで通り済ませましたが、チェックアウトは前日に来るホテルからのメールで済ませ、カードキーを所定の場所に戻してフロントには寄らないスタイルになっていました。天下のハイヤットリージェンシーですのに、コロナの影響か、メインダイニングが毎日は開いていないので要注意です（バーの軽食はあります、ルームサービスは不明）。

この旅程は全日、機内食以外は食事がついていませんので、食べ物の準備には気を付ける必要がありました。イエローナイフではスーパーは徒歩5分程度ですが、寒くて何度も出かける気にはなりませんので、先のことまで考えて購入しておく必要がありました。スーパーに一番近いホテルはエクスプローラーホテルです。バンクーバーでは町中のホテルでしたので飲食店に困ることはありませんが、ホテルから出たくない場合は前述のようにイレギュラーにレストランが閉まっている場合も今はあるので要注意です。

帰国の際はカナダでの搭乗からワクチン接種証明が必要だったり、成田でもワクチン証明は勿論、日程登録や税関の事前登録が必要だったり準備をすることが多いのですが、それさえ済ませればいちいちスタッフとのやりとりをする必要がなく入国できるようになっていた点も以前と変化していました。海外に以前行き慣れていた人こそコロナ前との変化が大きいので、まっさらな気持ちで最新情報を調べながら準備をした方が良いと思いました。

未知の寒さの場所に行くこと、オーロラを見ることができるかどうかは

自然現象ゆえ確実ではないこと、コロナや世界情勢など不確定で不安要素は多々ありましたが、諸事情が許して、自分の気持ちさえ固めてしまえば、こんなに素敵な非日常の体験ができるのだということを思い出すことができて、今後の色々なことに前向きな気持ちになれるきっかけとなる旅行となりました。

大貫さんにはカナダからのメールにも逐一返信をいただき、最初から最後まで安心して旅をすることができ大変感謝しています。久しぶりで、またちょっと特殊な海外旅行でしたのに、何も不安なことは起きずに行って帰ってくることができ、パーパスジャパンにお願いして良かったと心から思っています。