パッラーディオとスカルパの建築を巡る北イタリア
ミラノ・ヴィチェンツァ・トレヴィーゾ8日間

期間:2024年06月18日~2024年06月25日
佐久間達也 様

GON-001751

私は建築設計の仕事をしており、今回念願だった北イタリアの

ミラノ、ヴィチェンツァ、トレヴィーゾへ建築見学に行きました。Google mapは計画から現地での行動まで非常に多く使いましたが、パーパスジャパンの沢田さんから作成していただいたスケジュール表も大変役に立ちました。海外旅行は20年以上前に数度経験していましたが今回は海外へ初めての一人旅で不安だったので、移動の中に送迎車を計4回、設定していただきました。

1日目はミラノ・マルペンサ空港に到着後、送迎車にてミラノ郊外のバランザーテにあるガラスの教会を訪れました。誰もいない礼拝堂へ入れてもらい、見学することができました。その後送迎車でミラノの中心街へと移動しました。車中ではイタリア語の挨拶「ボンジョルノ」と「ボナセーラ」を18時で使い分けることを教わりました。歴史ある建物と現代の建物が入り混じる街並みや歩く人々を見て、ミラノは建築もファッションも洗練されていると感じました。

ノストラ・シニョーラ・デッラ・ミゼリコルディア教会
ノストラ・シニョーラ・デッラ・ミゼリコルディア教会

地下から階段を上がると、ガラスに囲まれた光の礼拝堂へ
地下から階段を上がると、ガラスに囲まれた光の礼拝堂へ

2日目は高速鉄道フレッチャロッサに乗り、ミラノからヴィチェンツァへ。予約してもらった席は、チケットを確認する乗務員の待機場所のそばで安全な席でした。

ヴィチェンツァの中心街では、長さが1kmに満たない直線の「アンドレア・パッラーディオ大通り」がメインストリートとなっており、そこはいつも人の往来があります。近くにはシニョーリ広場があり、夕方になると広場のテラス席に人が集まってきて賑やかでした。

ユネスコによって世界遺産に登録されているアンドレア・パッラーディオの建築見学のために、ヴィチェンツァ・カード(20ユーロ)を購入しました。これを5つの建物を見学する時に提示しました。

様々な場面で会話しなければなりませんが、イタリア語の挨拶をさっと言えるようになるまで時間がかかってしまいました。イタリア人は表情豊かでコミュニケーションがとても上手だと思います。

パッラーディオ通り:中央の建物はパッラーディオによる「カサ・コゴッロ」
パッラーディオ通り:中央の建物はパッラーディオによる「カサ・コゴッロ」

パッラーディオによる「パッラーディオ博物館」:エントランスの美しさに惹かれました。
パッラーディオによる「パッラーディオ博物館」:エントランスの美しさに惹かれました。

シニョーリ広場:左奥の白い建物はパッラーディオによる「バシリカ」
シニョーリ広場:左奥の白い建物はパッラーディオによる「バシリカ」

撮れ撮れと言われて、ヴィチェンツァの陽気な二人
撮れ撮れと言われて、ヴィチェンツァの陽気な二人

3日目はバスでヴィチェンツァ郊外のヴィラ・ロトンダへ。バスの中で他の乗客から、降りるタイミングを教わりました。開門まで30分ほど前の到着でしたが、門の前では既に20人近くの人が入館を待っていました。ヴィチェンツァのバスは割と時間通りだったと感じます。

パッラーディオによる「ヴィラ・ロトンダ」花々も美しい
パッラーディオによる「ヴィラ・ロトンダ」花々も美しい

皆見上げて写真を撮る。ドーム型の壮麗な天井の中心にはトップライトがあります。
皆見上げて写真を撮る。ドーム型の壮麗な天井の中心にはトップライトがあります。

4日目は送迎車でヴィチェンツァ郊外のヴィラ・ヴァルマラーナ・ブレッサンへ。見学はWhatsAppで事前に予約しており、前日に確認の連絡がありました。車中、運転手のダビデさんと片言の英語で何とか話すことができました。

ヴィラでは建物を管理するマッシミリアーノさんに案内してもらいました。パッラーディオに詳しい方で、帰国後Facebookでつながりました。

この日は昼食時のレストランで、イタリアに来てから初めて日本人と会話しました。イタリアに住んで半年という若いご夫婦でした。

ヴィチェンツァの中心街にはパッラーディオの建物がコンパクトに集まっており、外観だけのものも含めて目標としていた約20の建物を、3日間の日程で見学することができました。

パッラーディオによる「ヴィラ・バルマラーナ・ブレッサン」
パッラーディオによる「ヴィラ・バルマラーナ・ブレッサン」

手前に座っているのは案内してくれたマッシミリアーノさん
手前に座っているのは案内してくれたマッシミリアーノさん

5日目はトレヴィーゾへ。再びダビデさんが時間通りに迎えに来てくれました。移動中、車中から見る風景は連なる山々と広大な畑が続き、畑がワイン、トウモロコシ、大豆だと教えてもらいました。

天候は途中激しい雨でしたが到着すると曇りに。カルロ・スカルパによるブリオン墓地は、見学者が絶え間なく訪れており、その中のひとりの若いデザイナーと話しました。彼は日本に5回も来たことがあり、日本の食事は美味しくてそのせいで太ったなどと話してくれました。それから予約していたガイドツアーに参加しました。イタリア語での解説を承知していたのですが、やはりほとんど理解できず、それでも気づかないような場所までまわれたので、申し込んで良かったと思います。

午後は再び車で移動してアントニオ・カノーヴァ博物館へ。1日かけて建築を2つ見学した後、トレヴィーゾ中心街にあるホテルまで送ってもらい、ダビデさんにお礼を言い別れました。

旅の最後の夕食は、トレヴィーゾに流れる運河沿いのレストランにて。

ブリオン墓地:ガイドツアーの様子
ブリオン墓地:ガイドツアーの様子

アントニオ・カノーヴァ博物館:光の空間と生き生きとした彫刻。増築棟はスカルパが担当
アントニオ・カノーヴァ博物館:光の空間と生き生きとした彫刻。増築棟はスカルパが担当

ブリオン墓地の礼拝堂:スカルパによるとことんつくり込まれた世界
ブリオン墓地の礼拝堂:スカルパによるとことんつくり込まれた世界

運河沿いのレストランにて水音を聴きながら
運河沿いのレストランにて水音を聴きながら

6日目の帰国日は午前中、トレヴィーゾの中心街を散策しました。活気があり美しい街並でした。城壁に囲まれ、数本の運河が街中を通り建物が水と近く、魅力的な景観でした。海外でやってみたかった風景スケッチを描くために場所を探し、公園を見つけて30分ほどスケッチしました。その後昼食をとり、送迎車でヴェネチア空港へ。

トレヴィーゾの運河と水辺の街並
トレヴィーゾの運河と水辺の街並

運河の土手にてスケッチ
運河の土手にてスケッチ

大きなトラブルなく無事帰国できました。イタリアには見たい建築がたくさんあり、また行きたいと思います。パーパスジャパンさんには大変感謝しています。有難うございました。

ツアープランナーからのコメント

イタリア建築の旅ということで、イタリア建築の代表ともういえるアンドレアパラーディオの街ヴィチェンツァを中心に素敵な旅をされましたね。訪れたい目的の建築は小さな町が多く、移動も困難な場所もあったかと思います。公共のバスをご利用されたり、ご自身でチケットを予約されたりと、個人旅行ならではの準備の段階から目的を果たされた、素晴らしい旅になったのではないかと思います。世界の建築の旅は限りなくできると思いますので、ぜひまたご利用ください。

ページのトップへ