様々なコルブの建築を見て回った。
その中でも代表的だと言われているラトゥーレット修道院とユニテダビタシオンについて自分の感想を述べる。
まず、私は内的な直観を大事にする。ラトゥーレットは想定よりも良くなかった。
芸術家の晩年のように、彼は自分1人の世界に閉じこもって、何か(おそらくは自分の理想と)闘っており、理想が理論を圧巻することによって、操作が外的リアリティに広がらず、故にそれが他者からは遊戯に見えてしまったからだ。
一方、ユニテは丹下に近いオーラを醸し出していおり、ラトゥーレットよりも好きだ。
操作も知的で自制が効いている。立面を構造の分割、機能の分割、ユニット構成差別化による分割によって表情を絶妙に和らげ、同時に一つ一つのディテールが生き生きとしている。